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道順組立AD

山口部長が今回、山口兵多にやっている、指導方法は……。


『こいつ、有能だな』


って思われている、指導法である。

決してスパルタではないし、虐めでもない。山口部長が発言しているように、出来る奴がこれをやると時間前に終わって、1時間くらい暇する事もある。



以前にも書いたが、班内に全区の配達地域をこなせる人材は極めて少ないのだ。キツイ班ほどその人材がおらず、それを管理する人間達からも地域の事をよく知ってる奴が1人でもできると良いと思っているのだ。

その時間や訓練を平日の通常業務で行うのは難しく、休日配達のような業務なら辛うじてやりやすいからしている。というもの。


「くそーー」


山口兵多はイライラしながら、知らない配達地域の追跡郵便の”居住確認”を行う。

前回、居住確認の大事さやら誤配に関する話をしたが。休日配達の”居住確認”は実際にやると、くそめんどくせぇーって感じる。

まず、知らない地域だと区分口のどこに誰がいるのか、さっぱり分からない。区分口にテプラなどで住所表記されていても、あんだけの区分口の数があるとすぐには手が動かない。そこから”配達原簿”で確認をとる。


「まずは”区分”だな。”通常郵便”と混ぜないようにして、小さいサイズの”追跡郵便”は机に置いて、A4サイズの追跡郵便を受け入れ入力しながら、”区分”する」


土曜日に通常郵便を区分している方もいる。(現在だと、やってくれと言われるが)

日曜日に仕事をする人からすれば、迷惑な行為であるのだが致し方ない。

今回に限っては、山口が初めて日曜日の業務を行うため、誰も区分をしなかったのでできたが。通常郵便が区分されている際の”居住確認”をする場合、空のケースを4つか5つ用意し、2パスの道順に沿って、グループ分けするように郵便物を分けていくと良い。

不慣れな配達地域の場合、正通者と違って道順も正確に出来ない事は想定できるため、決められた範囲で郵便物を分けてから、”居住確認”と”道順組立”をすると正確になる。

もちろん、慣れているならば、一気に道順に並べて居住確認をしている。間違えなきゃいい。


「だーーっ、面倒だな!」


不慣れな地域を配達する際。追跡郵便の一つ一つに付箋やシールを貼って、その両隣の家の苗字を記入しておくと良い。

”配達原簿”には記載されていても、配達現地に行けば表札がない家だってある。その時、近くの家の表札で確認しよう。追跡郵便の大半は、受取人の電話番号が記載されてないし、記載されていても出てくれるか分からない。

また、集合住宅においても、郵便物にマンション名が記載されていなかったら、付箋やシールにマンション名を記入しておくと便利だ。同性同番地の集合住宅は珍しいが、隣り合って似たような名前の集合住宅は決して珍しくないからだ。

区分から”居住確認”でも面倒なのに、配達時にミスなく配るための配慮もするのは、かなり面倒な作業である。



「あとこれ、6区分あるのかよー」


今日のような業務の場合、不慣れな地域から配達を行う事を推奨される。

単純に、不慣れの道で日が沈むとミスが起きやすいからだ。



◇        ◇


ブロロロロロ


「あーくそ、だりぃ……」


日曜配達のクソだるいのは、追跡郵便の”居住確認”である。

慣れている人でも疎かにしたい理由に、99%は間違いなくいるからである。住所を間違えないのだ。ただ、その1%が原因で誤配などを引き起こす。

特に”簡易書留”。カード関係の書留は、前の住所に送られるケースが多く、しっかりと居住確認をしないといけない。特に集合住宅。

ポストが空いてれば、その人はいるなどという考えで配達を行う人もおり、配達をするその場でお客様から”前の住人ですよ”って言われる、お恥ずかしい経験もある。その恥ずかしさだけで済めばいいが、配達しちゃいました、開封されましたー。正当な受取人に届いてませーん。責任とれ、クソ野郎ってなるとシャレにならんのだ。


土曜日・日曜日というのは、会社がお休みであり


『あなたの書留誤配しちゃいましたー。カードを停止できるのは月曜日になります。へへへ』

『おいふざけんな、コラァ!!その間に使われたらどうすんだ、コラーーー!!』


住所変更してないのが悪いってんなら、ちゃんとした正当処理をしやがれというお客様の言い分に何も言えない。転送処理もあるが、還付処理が大半。還付処理ならば、差出の会社に戻っていくためそーいう心配はない。


ともかく、間違う大事故になりかねないからこそ。

休日配達での”居住確認”はしっかりと行って欲しい。それをしてれば、誤配する確率ってのはかなり抑えられる。郵便物をしっかり見て、住所を確認するという動作が入るため、思い込みが大幅に減る。



ガコオォッ



「まったく……」


さて、山口の配達の方はというと……。

1時間以上もかかって、”居住確認”と正確ではないが正解に近い”道順組立”をし終えて、配達に向かったところ。


ガコォッ


ポスッ


カランッ



「……配達に時間かかんねぇな」


通常郵便を配っている時は、”定形郵便”、”定形外郵便”、”書留”、”追跡郵便”、”ゆうパック”、”嵩物郵便物”などなど……。頭で色々と覚えてなきゃいけないのだが、”追跡郵便”だけの配達というシンプルなものになると、”居住確認”と”道順組立”さえしっかりしてれば早いのだ。

バイクを飛ばすとか、走って届けるとか、しなくても早い。

まず、頭をあまり使わないで済む点。迷わないという状態が非常に業務を早くさせる。

そーいう意味では



「木下さん達が言うように、配達で小細工をするってリスクの方が大きいな。決まれば、確かに早いんだけど」


休日配達の場合。配達時によく行う小細工として、今いる区から次の区に移る際、そこから近い場所から配達をする方が当たり前だが早い。

ただ、配達する郵便物の場所や道路にある一方通行の関係を考慮すると、どーしても面倒な移動をしないといけない場所ってのが現れる。それを無くそうとするその日独自の配達ルートを速やかに組むというのは難しく、1つの寄りミスを起こしてしまうと、リカバリーが難しくなる。

ゲームのRTAなどでは、用意していたルートをミスした場合の際、早急に対応するオリチャーなどを駆使する人もいる。それと似た感じではあるのだが、実際の配達でそのような行為を行うのはかなり難しい。これは仕事である上に、ゲームじゃないので。ミスったのでオリチャーに切り替えたんですけど、誤配も交通事故も起こしました。へへへ(笑)。そーいうのは、ゲーム配信だから視聴者も笑えるのですが、やられたお客様達は激怒です。

寄りミスは誰でもある事などで、それを受け入れて、後でもう一度寄ろうと決めておきましょう。無理に早く終わらそうとしないでいいです。



まぁあえて、許容できる短縮と言えば、大型マンションで4つ、5つと”追跡郵便”や”書留”が集中している場合。こーいうところは休日に時間指定もよくあるので、その時に一括で配達するという方法が安定した配達になりやすい。2回も3回も、同じマンションに入るのは明確なロスだ。ちなみに、これは通常配達でも比較的便利なやり方である。

住宅地の並びは2パスの道順に沿って、”道順組立”をして配達するのが賢明である。ミスをしない事が満点だっていう、当たり前の事が大切だから。


「仕事をゲームって思うと楽しいわな」


配達に限った話ではないけれど、ゲーム感覚で仕事して金がもらえるというのは幸せに思う。

作者個人として休日配達や夜間配達が好きなのは、面倒な業務や人間関係がそれほどなく、ゲーム的に言うと、RTA感覚で業務をできるからだ。

基本は2パス通りにしているが、どーやって速いルートを構築して、届けるかを考えやすい休日配達というのは面白い。辛い事もあるけど、その辺を楽しんでおくのも業務改善に繋がる意識だと思います。




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