表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

転生したら雪だるまでした。転生特典が強力炎魔法って自分が消えちゃうじゃん

作者: つみき

 神の戦いに巻き込まれ俺は死んだ。神が申し訳ないと異世界へ転生させてくれた。


 物語のヒーローになれると思った。


 目覚めると目の前に一人の少女が立っていた。毛糸の帽子に手袋マフラー。冬の装いだ。


「雪だるまさん。こんにちは」


 彼女が挨拶をして来た。雪だるま?異変を感じ恐る恐る自分の手を見る。ほうきやん。腹は太くて白い。足は無い。


「や、やぁ」


 自分の姿は認めたくないが、挨拶は返す。


「やった!生命付与が成功した」


 彼女は跳喜ぶ。


「生命付与ってなんだ?」


 自分の状態を確認する為、質問する。


「ホムンクルスを作る時の錬金術の一つだよ。貴方に名前をつけるけど。何かリクエストある?」


 俺はホムンクルスの雪だるまか。勇者となって薔薇色人生が。


「やり直しを要求する!」


「諦めて。出来れば仲良くしたいな」


 マリーは俺に手を差し出して来た。納得は出来ないが手を取る。


「ユウキだ」


「私はマリー宜しく」


「これからどうすれば良い?」


「取りあえず家に行こうっか」


「俺、動けないぞ」


「浮遊魔法付与するから」


 マリーは俺の腹に手を当て何やら詠唱を始めた。


「さあ、出来た。飛んで見て」


「どうするんだ?」


「魔力を貯めて飛ぶイメージで吐き出す」


 マリーに言われるまま瞑想してみる。


「あ、浮いた」


「上手い。上手い」


「落ちた」


 浮く落ちるを繰り返し、何とか移動出来るようなった。


「じゃあ行こうか」


マリーに案内され家に着く。暑い。体が溶けそうだ。ほうきの腕が落ちた。


「俺、お前の家、無理。暑すぎる」


「ゴメン。そうだね外の庭で待っててくれるかな」


 庭に案内される。なんか落ち着く。


「ちなみにユウキは何か魔法使える?」


 よくぞ聞いてくれました。俺は転生した時の特典として神の炎魔法を覚えさせて貰った。


「使えるぞ」


「見せて。アイスボールかな」


「そんな柔なもんじゃない。見よ。神の炎。テラフレア」


 辺りに何も無くなった。俺の意識も無くなった。


 再び目が覚めた時は雪山の上だった。正面にはマリーが立っていた。


「貴方バカなの?雪だるまなのに炎系の魔法なんて自殺行為。もう一度生命付与するのに三日もかかったじゃない」


 三日?良くわからないけど自慢しよ。


「どうだ!凄いだろ」


「はぁ?貴方あの時死んだの。炎魔法禁止ね。寿命が短いんだから気をつけてよ」


「寿命が短い?」


「そ、貴方の寿命は雪の降る冬の30日間ぐらいだけ。溶けるから」


 30日後に消える雪だるま。なんの転生だ!約30日間を必死に生きる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ