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《紅蓮の魔女と契約者》

序章20話ですが、原文が吹き飛んで書き直しました。

(´;ω;`)

戦闘終了後、早々に楊は俺を殴った。


『オマエッ、死にたいのか!?』


『済まない....』

俺はただ謝ることしか出来なかった。


『俺は聞いたぞ?覚悟は出来ているのかどうか

それが何だあのザマは!』


何も言い返せなかった。

結論から言うと俺は楊の期待を裏切ったんだろう。


槍で相手の脳天を刺したあの時の楊の表情は苦しみとは違うものだった。

憎しみ、それに近いものを感じた。


『どうしてお前はそんな人を殺めて平然としていられるんだ...』


戸惑う俺に楊は衝撃的な発言をした。

『あれは人じゃない....あれは人の形をした獣だ。』


それは現実から目を背けているだけだ。


それは、何か、ダメな気がする。


『お前....ッ!』

俺は楊の胸ぐらを掴んだ。


『そもそもあんな奴らに与える温情なんてない!

お前の姉も俺の姉もアイツらに殺されたんだぞ!!?

アイツらの中国に建てられる筈だったIPSS支部も無くなった。

今だってこんな状況だ!何を躊躇う必要があるんだ!?』


『IPSS中国支部?何を根拠にそんな事を!』


テロリストに対しての八つ当たりだろうと、俺は思った。

ただ、そうじゃないらしい。


『あるさ!元々俺の家は中国の名のある貴族の家だった。

今でも繋がりは色々ある。


お前、どうして中東の能力者チルドレンの数が少ないか、知ってるか?』


『いやそれは元々アジア自体に....』


俺の返答は「その返しは分かっている」と言わんばかりにかき消された。


『数人しか居ないと思ってるのか?

そんな訳あるか!

30年前北京でのテロでその大多数が亡くなったからだよ!』


2048年の旧中国の首都において異能者チルドレンの排他的組織によってテロが発生した事件。


『北京には中国独自の異能者チルドレンの教育施設があった。

1部では倫理観の無い実験をしていたという情報もあってか表沙汰にはなっていないが...


温室育ちだから分からないだろうがお前が思ってるよりこの世界は殺伐としてるんだよ。


...日本とアメリカくらいだ呑気に平和な国を演じているのは』


それを聞いたミリアの眉間にシワが寄った。



『....アメリカ人だってそう無警戒では無い。


一般市民でも拳銃の所持は許されている、あくまで"最低限の自衛"だが。


それに比べ、日本は銃どころか武器を持つことすら禁止されている。


お前には悪いがこれが今の世界の現状だ。


そう言えばこの島には自衛隊の基地があったな。

こんな事態を招いたのは日本人の危機管理能力が足りていないからではないのか?』


『平和であることが間違ってると、お前たちは言うのか....』


なんでだ、どうしてここまで 、悪く言われなきゃいけないんだ。


俺は、間違っているんだろうか。



『──僕はそうは思わない。』


俯いた俺をルークが肩を叩いて励ましてくれた。



『日本は戦うことの恐ろしさを理解しているはずだよ。

こんな時代になっても、誰かを信じ思いやる日本は素晴らしい国だと僕は思う。』


楊も、ミリアも何も言わない。

同じ境遇の言葉だからなのか、別の要因があるのか。


『確かに今のこの世界は、残酷だ。

僕らが生きるためにやってきた事は事実だし、そうしないと生きていけなかった。

でも、その考えを押し付けるのはお酒や肉を禁止している国の人に無理やり飲み食いさせるのと同じ、それは暴論だよ。


それに僕らが殺めた人達と道が違うからって、殺し合いばかりをして行けば何時までも分かり合えないよ。』


瞳を閉じ自らの胸に手を当てて自分の思いを語るルークの言葉は、まるで祈りが込められているかのようだった。


『もしかしたら、もう手遅れなのかも知れない。

それでも僕は諦めたくないんだ。


僕も罪を背負ってる。


僕自身が殺めたわけじゃないけど、僕の為に何十人も何千何万の人が死んでしまった。』



子供の時の話だろう、

黙っていたミリアが必死に否定する。


『違う!あれは兄貴のせいじゃ...』


『いいんだよ、例え僕であろうとミリアであろうと、それは僕たち2人の罪だ。


せめて僕らにできることはこれまで殺めてきた人達の代わりにみんなが笑って暮らせる世界を目指していくこと、なんじゃないかな?


だから僕は相手のことを知る努力だけはしていこうと思う。』


ルーク....


『「異常が続けばそれが日常」

だよね?ミリア。』


ミリアは『どうでもいい』と言わんばかりにそっぽをむいた。


『恋、やりたいようにやってみてよ。

僕らには君が必要なんだから、迷って怪我されるくらいなら自分が納得出来るやり方で進んで欲しい。


僕も最大限サポートするから。


ね?』


『 ...ありがとう。』

俺とルークの会話を聞いて黙って前を進む楊、俺はその背中に


『済まなかった、俺には人を殺める覚悟なんて出来なかった。

でも、それでも俺は先に進むよ、俺のやり方で。』


楊は一言

『好きにしろ』と言った




更新未定

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