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《紅蓮の魔女と契約者》

シゴト

ムチャクソ

イソガシイ

『....え?』

正直予想外だった。

というかなんで確証が持てるんだ...?

そういえば彼女、目をずっと閉じていた。

でも盲目にしては付き人の手をあまり借りていなかった。



『もしかして、なにか別のものがお前には見えてるのか。』


サードアイ.....ともすれば、一切の隠し事ができず、記憶、深層心理まで読み解かれる。

後暗いことが無いとはいえ、何もかも一方的に理解されたくはない。


『....見える程良い目は持ち合わせていません。

私にわかるのは嘘をついているかどうか程度です。


楊家は元々、"気"の使い手...気術師の一族です。


気とは人の思念、思いの力、心の力。

それをエネルギーとして術を発動する、我々楊家に伝わる血のなせる技...



故に私は貴方の気を読みました...すくなくとも嘘をついていないことは分かりました。

不快でしたら謝罪します、騙してごめんなさい...』


白墨風華流オレの流派と気の概念が異なっている...


気は無意識下で発生するものであり、せいどうの性質を兼ね備えたその人の心や感情を表す波長のようなもの

分かりやすい例を挙げると殺気や鬱がこれに当たる。


いずれの白墨流派も基礎では体作りと共に自分の気をコントロールするところから始まるが、出来るのは制御だけでそれを具体的な力には変換出来ない。


それを楊家は物理パワーに変換するっていうんだから理屈は分からないが恐ろしい。


『なんで手の内を明かしたんだ、ヤツも気術師なんだろ?』


『....兄はこの前のメアリーさんとレンさんの試合を見ておりましたので..あいこです』


『なら恋、この際聞いておきたいのだけど。

シラズミ...フーカリュウ?だったかしら。


貴方の動きの基本になってるアレはなんなの?』


『白墨風華流...?


簡単な話、俺の大昔の御先祖が対人戦闘用に作り出した教えで、白墨流派っていう武道が5つのカテゴリに分けられてるんだ


表すなら剣と弓と槍とたい

剣弓槍は言わなくてもわかると思う。

まぁ強いて言うなら

剣から順に

"鬼刃流きじんりゅう"

"穹牙流きゅうがりゅう"

"藻刃流そうじんりゅう"

って言う。


体は文字通り色んな格闘流派を統合した統合格闘戦闘術、"賢華流けんかりゅう"


は"絶臥流ぜつがりゅう"

さっき美が言ってたものに近いんだ。


自分自身を完全にコントロールする。

気を殺したり、神経を研ぎ澄まして五感を巡らせる事で透視能力並の空間把握が可能になったり、あんまり長くやりすぎると死ぬけど脈拍から心拍まで止められるようになるし....千里眼に近いことも..』


メアリーや美は疎か、付き人すら唖然としている。

メアリーが呆れた口調で言う。

『それもうひとつの能力じゃない....』


『死ぬような試練の結果さ?...肉体が死にたくない、って順応せざるを負えなかったんだよね.....ハハハッ!!

ピッチャーマシンの投球回避から始まってアサルトライフルのペイント弾の射撃回避。

避けれるようになってきたら容赦なく実弾に変更されたし...

1km先のクソほど小さい文字を読まされるし、目隠しを何重にもされた上耳栓で真剣同士の勝負をさせられたし。


挙句の果てには10kgの重りを付けられて東京湾に沈められたぞ?


「10分間息止めてろー」だぞ?マジふざけんなって感じだった、思い出したくもない。


あー、でも師匠の作った飯はいつも美味かった。』


誰もが黙る

『なんでそれでアンタ生きてんのよ....』

『もしかして私の目の前にいる方は幽霊なのでしょうか....?蘭芳ランファン、彼の足はありますか?』


『ありますね.....というかこんな話信じる方がどうかしてます...というのは私の出身が能力がいない中東だからでしょうか?』


『あの、恋様?ご飯が美味しかったというのは多分生きた心地がしない鍛錬の後だったのでは...?』

メアリー、美、美の付き人、メリィと続いてツッコミが入る。

言いたい放題だな、おい!!


『まぁ!とにかく白墨風華流の核は

"物事に囚われず臨機応変柔軟対応"

ってとこ、つまり型に囚われない。』


『型に...囚われてはいけないのですか?流派を名乗っているのに』


メイが困惑している。


『そこ、なんてったって白墨風華流の最終試験は、

自らの生みだした奥義で記録の中にある初代免許皆伝者を倒す事だし。』


口を開けポカーンとしている。

それもそのはず、「イメージトレーニングならぬイメージ最終試験」である。


『誰だってできる、ってわけじゃないんだ。これまでやってきた鍛錬を考えると初代の流王がどれだけ孤独に強さの境地を求めたか分かるもんで、

星々の距離すら一瞬で移動できたり、地球の裏側にいても矢を当てる、刀や拳を振った衝撃がkm単位先まで届くとか、むしろ勝てないんだよ。

歴代の記録なんて、「目の前で戦ってるのに相手をすぐ見失ってどこから攻撃が来るかすら分からない。」とか記述もあったし...』


まぁ矢なんていつまでも飛んでるわけじゃないから"当てる能力がある"って解釈をしたわけなんだけど。


『で!?どうやって勝ったの!?』


興味津々なメアリー 、でもすまん。

『残念ながら門外不出の為、公言できません。』


『...つまらないわね...』

『でもな?メアリー試合の時に空中で打った技だって、ある意味新技なんだぞ?』


『そうなの?』


『元々あれは相手の刀を抜刀最中の鞘の鯉口、

えぇと、刀を刺す入口の事なんだけど、

まぁ鯉口で受け止めて身を翻すと同時にそのまま相手のりの勢いで刀を抜かせて叩き切る、要はカウンターだ。

元々の名前が《技・とおりゃん

それを応用したわけだから強いて言うなら《技・とおりゃん空波くうは》だな。』


正しくは、あの時は刀ではなく竹刀だった為、

偽・技・通梁背空波になる。

しかも刀を降ったのではなく竹刀を突き出した勢いと、真空波によって炎を打ち出したもんだから

偽・技・通梁背炎撃波、って言うのが正しいか?


まぁあの時の炎なんて微々たるものだし


『日本の剣はそれほど知らなけいけど、とにかく元々ある技じゃなくてその場で既存の技を再構築したということ?』


『まぁそんなところだ。』


『あなた以外にそんなことが出来る人がいるの...?』


『なんだよメアリー、珍しく質問攻めだな?

えっと、俺だろ?

姉貴だろ?妹の沙空葉だろ?師匠せんせい

亡くなったけど、親父、母さん、爺さんだな。』


『えぇと...リサは?』


『理佐姉?あの人は剣槍体己は免許皆伝ではあるけど、弓が引けなくて諦めたよ...?

そういう点では一応、俺の方が先輩なんだけど、昔のあの人は負けず嫌いで必ず俺との試合に反則して負け判定くらってたんだよなぁ...


あ!?これ俺が話したって内緒にしてくれ!?

とりあえず白墨五家道のいずれかを免許皆伝者してるひとは沢山いるけど、白墨風華流免許皆伝者はそういない。』


『その....恋さん、貴方のお姉様も先程言った事が可能なのですよね...?』

次の質問者は美だった


『ん?まぁ、そうだけど。あの人の場合は契約者の能力と魔術方面の能力が優れていたから定期実力(FPS)テストでほぼ全力を出したことがないって理佐姉から聞いた。』


美が押し黙る。

『...どうしたんだ?』


『いえ、実際見てみないことには分かりませんが、それが本当なのでしたら麗姉様に勝ち目なんて....』


『お嬢様!?ホンキで信じていらっしゃるのですか!?このような者の戯言...』

『蘭芳口を慎みなさい..!』


『 ...申し訳ありません』


まぁ無理もない、これは異能力などではなく列記とした戦闘技術と肉体能力が成せるもの。

むしろ異能でなければおかしい類のもの...ん?


『俺人間じゃないのかもな?』


『....』

美の付き人が睨みつけてくる。



『聞きたいことはこれで全部か?』


美は頷いた、付き人は何も喋らない。


『話は変わるけど一つだけ疑問だったことがあるのよ。』


『なんだよメアリー?』

顎に手を当てながら考えつつメアリーが話し始めた。


『私と貴方で試合した時にジルドレアが言ったのよ


「耐久は確認済みだ」って。


いくらウィザードマスターとは言え、フレイムマスターである私より炎魔法の分野に優れてるって訳じゃないのよ。

"炎魔法"1点で言えば私とは同レベルだと思うの。


でよそのジルドレアが私が「最大の魔法を使う」って言った時、間接的にだけど「アリーナは自分の全力を出しても耐えられる」って言ったわけ。

これがどういうことか分かる?』


『いや話が見えないんだが?』

真剣な瞳でこちらを見つめるメアリー。

どうやらただの自慢話じゃなさそうだ。


『恋、覚えてる範囲でいいわ。

貴方が2年前、アリーナで喰らった魔法の威力が知りたいの。

建物は倒壊、したかしら?』


は?また昔の話か

今日はなんか無茶苦茶傷を抉られるな...



『した..けど倒壊というより融壊だ。』


メアリーは沈黙した。


『それがなんだと言うんだ?』

黙っていたミリアが口を挟んだ。


ばつが悪そうなメアリーがようやく口を開いた。


『恋、それとヤン・メイ、心して聞きなさい。


人間が生み出す魔術、魔法による一撃の威力には限度があるわ、その限界点であるジルドレアの魔法で戦闘競技場アリーナは消し飛ばない。

だから、恋の姉、シラズミ・ツバサとヤン・レイが本気を出しても耐えられる耐久性はあるとおもうの。


なのに当時の戦闘競技場は耐えられなかった。

何故かしら?.....』


メアリーの言いたいことがようやく分かった。

確かに、魔法最強格の生徒会長やメアリーが全力を出しても壊せないものを姉貴かヤンレイは壊した。

2人が生徒会長より強い、なんて事もないだろう。

魔法や魔術、異能のせいではない。


ようするに

では無い.....?



『2年前の事件は貴方達の姉2人が原因じゃない。

第三者によって仕組まれた可能性が高いのよ。』


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