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「なんだ、これは?」

 アルマのからだなかからやわらかな半透明はんとうめいかたまりあらわれた。なかには液体えきたいはいっている。よくると、おくなにかある。人間にんげんだ。

富羅ふら。」

 安蔵あんぞうる。

さわるな。」

 教授きょうじゅうでしてめる。

「これは、たまごだ。彼女かのじょはすでに消化しょうかされかけている。いま、せばぬぞ。」


 かたまりひかりけて、徐々(じょじょ)ふくらみしろかたくなっていった。

富羅ふら。」

 一台いちだいくるましまへのはしわたってきた。たまごまわりに夏美なつみ弥子やこつとむる。

「あのはアルマとともんだ。」

 運転席うんてんせきからりてきた女性じょせい教授きょうじゅつたえる。瑠真るまははだ。

「そう。」

 彼女かのじょ一言ひとこというと、夏美達なつみたちにんかって言葉ことばつづけた。

富羅ふらきずついている。これはわたしたちがあの移植いしょくとき使つかった方法ほうほうている。きっと、このなか細胞さいぼう再生さいせいしているはず。いい、彼女かのじょ自分じぶんてくるまでたまごまもるのよ。」


 夏美なつみはすっかりかたくなったたまごのぼった。弥子やこつとむまわりにいた。瑠真るま両親りょうしんはし封鎖ふうさする。安蔵あんぞうはどこかへえてしまった。


 異変いへんがついたぬらひとたちがしまへぞくぞくとあつまってくる。

「あのなか富羅ふらちゃんがいるのかい。」

 むらひとたちは村中むらじゅうった。


 ガガガガガー


 戦車せんしゃ一台いちだいはしまえまった。

「そのかたまり破壊はかいする。ただちにそこをどきなさい。」

 安蔵あんぞうこえだ。それは、感情かんじょうのない棒読ぼうよみのような調子ちょうしだった。


 ドーン


 大砲たいほうから轟音ごうおんがする。

いまのは空砲くうほう威嚇いかくでーす。つぎは、実弾じつだんですよー。」

 しばらくしてふたたびドーンというおとがした。


 ガラガラガラ


 なにかがくずれるおとがした。

先輩せんぱい、まだ電磁波でんじは影響えいきょうでバグっちゃってますね。」

 しまへのはしくずれていた。

大作たいさく相変あいかわらず計算けいさん苦手にがてだな。」


 二人ふたりは、戦車せんしゃをおりるとみなとかった。一艘いっそう漁船ぎょせんる。海岸かいがんをみると、何艘なんそうもの漁船ぎょせん周囲しゅういいていた。安蔵あんぞう大作たいさくせたふねがその外側そとがわ到着とうちゃくした。

「はーい。そこをどいて。みちひらけてくれないと、自衛官じえいかんすすめないでしょ。そしたら、こまるっしょ。」

 安蔵あんぞうたちが問答もんどうしているうちにも、ほかのまち漁船ぎょせんあつまってくる。自衛隊じえいたい海保かいほふねおおきすぎて座礁ざしょうしてしまうためちかづけない。ボートは漁船ぎょせんはばまれてすすめない。

「エンジンがいかれちまって。これも、あの花火はなび影響えいきょうですかね。」

「なら、仕方しかたありませんね。いそいでなおしてくださーい。」

「へーい。」


責任者せきにんしゃいますか?いないんですか?野次馬やじうまはどいてください。」

 しまちかづこうとする自衛官じえいかんむら駐在ちゅうざいする警官けいかんめる。

自衛隊じえいたいといえども指示しじがでてないものはとおすわけにはいきません。」


あぶないですから、がって。」

 むら役場やくばひとが、ちたはし封鎖ふうさする。

怪我人けがにんたら、責任問題せきにんもんだいになります。がって。」

 しだいに、むら女性じょせいたちがあつまってきた。

「こら、さわったらセクハラでうったえるからね。」

 いや、どうみてもだれもさわらないだろうとおもうばあちゃんたちまでがさわぐ。

むら子供こどもたちが体張からだはってんだ。ちからになるのが人間にんげんだろ。」

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