表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/65

鈍感

つとむ夏美なつみのことどうするのさ。あいつ、運動うんどうバカだから自分じぶんじゃづかないぜ。」

 夏休なつやすみもついにわりがくる。いっこうに進展しんてんしない二人ふたりているのが面倒めんどうになって、富羅ふら直接聞ちょくせつきいてみた。

「ゲッ!がついてたの?」

 おいおい、らぬは当人とうにんばかりなりって。こいつ、本当ほんとうにばれてないとおもってたんだ。

「いいんだ。あいつは、いずれ日本にほんのトップ選手せんしゅにあるさ。そのとき手助てだすけできるようにスポーツ医学いがく勉強べんきょうするつもりだ。夏美なつみ一緒いっしょにいたいわけじゃない。あいつをささえられればいいんだ。」

 おいおい、いいやつぎるだろ。富羅ふらは、ちょっぴり夏美なつみのことがうらやましくなった。

「そっちこそ、ひとのおせっかいいてて平気へいきなのか?」

地味女じみじょだもん。相手あいていないもん。」

「ふ~ん。」

 つとむなんだかしんじていないというように、うすわらいをかべていた。弥子やこ夏美なつみ瑠真るま弁天島べんてんじまめぐりをしている。夏美なつみとしては、つとむ富羅ふら二人ふたりきりにしようというつもりなのだろう。しまうえからうみていると、この世界せかいこっていることがうそのようなになる。うみおだやかで、からあおい。なみおと木々(きぎ)こえちいさいときなにわらない。時間じかんもどせたら、ちがった世界せかいになっていただろうか?普通ふつう女子高生じょしこうせい


 普通ふつうってなんだろ。自分じぶんらしいってことかな。なら、いまだって自分じぶんらしくきている。

 一途いちずなバカに、おせっかいバカ。運動うんどうバカと爬虫類はちゅうるいバカ。お嬢様気質じょうさまきしつ成金なりきんバカ。

 こりゃ、バカレンジャーだな。大人おとなになったら、このバカたちもずるがしこくなって、いま純粋じゅんすいさをうしなうんだろうか?

 富羅ふらは、大人おとなになりたくないとおもった。でも、いつか恋愛れんあいをして、大人おとな夢見ゆめみるのだろう。それまで世界せかい相手あいてに、めいっぱいバカやってごすのもわるくない。

 世界せかいのためじゃない。自分じぶんのためでもない。大切たいせつだれかのために。ただ、それだけ。

 こんな、おもいにひたるのは、ほほにたるかぜのせいかもしれない。うみわたってくるかぜなつわりをげ、すでにあきかぜになっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ