夢を実現するために、贄になる。
頭の中の 君が死んでいく
声を失って 体を失って
顔だけ 笑顔だけ
霞んで残る
それなら
そうなってしまうなら
朝なんて来なくていいから
君がまだいる
記憶のなかに 時間のなかに
夢のなかに いさせてよ
忘れていくことが
まるで蝕まれていくみたいなんだ
そこだけ なにかに
食べられたみたいなんだ
これ以上
存在を 無意識に流していかないで
怖いよ
君を
時間が ボクが
殺していくんだ
仕方ないことなんだろうけど
それが ボクの胸の奥を
じりじりと 絞めていく
どうしようもなく
ボクらが 君を
殺していくのなら
目など開けなくていい
体など起こせなくていい
君を殺したぶん
ボクらだって死ねばいい
同じだけ 霞んで
同じ場所に
君と会える場所に
そのために 贄が必要になるなら
喜んでなろう。