召喚
その日、彼らは大きな転機を迎えていた。
あるものは愛しき人を、あるものは友を、あるものは家族を、あるものは命を失う
・・・はずだった。
??「ここは・・・?あ、あなたは誰ですか・・・?」
??「そうじゃな、ワシは・・・神じゃ。おぬしら、後悔していることがあるだろう?」
全員がコクリとうなずく。
神「やり直したくはないか?取り戻したくはないか?」
??「可能なら・・・やり直したい」
神「なら、おぬしらに頼みたいことがある。とある世界を救ってほしい。それができたら、時間を少々巻き戻してやろう。具体的には現地の者に聞け」
??「せ、世界を・・・」
神「では行くぞ、転送じゃ・・・」
彼らは神の放った光に包まれ、元いた世界からは遠い世界に転送された。
・・・・・
遠い異世界。クアディール王国の城の宝物庫の中に約3mの椅子がある。通称“降神の玉座”。クアディール王国を治めるクアディール家は代々それを守る役目に就いていた。
兵士1「ふぁああ~あ、あんなただでかい椅子に警備がいるのかね」
兵士2「いつか世界の危機が訪れたとき勇者が召喚されるんだろ?大切なものだ」
兵士1「いったい何から守ってるんだよ。大体世界の危機ならもう来てるじゃねえか。なのに勇者も来る気配ねえしよ、ホントに召喚なんてできるのか?」
兵士2「・・・お前それフラグってやつだな。今日勇者召喚されたらおまえのせいだぞ」
兵士1「俺のせいってなんだよ、俺のおかげっていえよ・・・おい、なんか揺れてないか?」
兵士2「地震か?めずらしいな・・・」
兵士1「・・・おい、玉座見てみろよ」
兵士2「・・・めっちゃ光ってるな。ちょっと隊長呼んでくるわ」
兵士1「あっ、おい逃げんな!!くそっ、しっかりフラグ回収しちまったじゃねえか・・・」
玉座は激しく光り、揺れている。どうやら揺れていたのは玉座だったようだ。
数分後、兵士2が国王、左大臣、隊長を連れて戻ってきた。
兵士1「こ、これは国王陛下!」
国王「そうかしこまらずともよい。して、状況は?」
兵士1「はっ、突如玉座が揺れ、光りだしたので護衛のうち1人を隊長に報告しに向かわせ、私はそのまま観察を続けておりました。その後発光は収まったのですが背もたれの部分に魔法陣が形成されました。」
左大臣「間違いありません、勇者召喚の前兆に合致しています」
国王「勇者様方を迎える準備をしておけ」
兵士達「「「はっ」」」
左大臣「来ますぞ!国王様、伏せてください!」
爆音と共に4つの影がクアディール王国に降り立った
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