~UDラジ!~ 第2回目放送
「皆さん、いかがお過ごしですか?」
「「今回も始まりました!UDラジ♪」」
「お前、なんでそんなに気力、ねぇんだよ」
「ハハハ……サァ?知ラナイナー」
「なんで、プリンスの真似してんだよ」
「じゃあ、逆に聞くよ」
「なんだよ」
「なんで《UDラジ!》第2回目がある訳!?一回きりじゃなかったの!?」
「知らねーよ。案外、好評だったんじゃねぇのか?」
「好評とか、人気とかいいよ……本編とのキャラが違うらしいから嫌なんだよ、俺」
「え?そうなのか?まぁ、それはそれで面白いから良いんじゃね?」
「やだよ!《人間不信の人間嫌い》な俺が、“人間大好きっ子”みたいな感じになってる!!」
「“本来”のお前じゃん、稔夜」
「キャラ崩壊はしたくない」
「知らねぇよ。つか、キャラ崩壊……って、なりきりかよ」
「なりきりじゃないサ!本物だよ!」
「だよな?なりきりだったら、びっくりするぞ!」
「やめてよ、やだな~(笑)《UDラジ!》に出たくないからって、なりきりさんを用意して行かせる、みたいな卑怯な真似はしないさ」
「さて、普段…というか、“本来の”稔夜、すなわち…キャラ崩壊した稔夜の登場で《UDラジ!》が始まりました」
「ぇ、え?ちょ、ちょっと!何、勝手に話、進めてんの蓮たん!」
「ああ?進めねぇと、リスナーに迷惑が、かかんだろーが」
「相変わらず、気遣い出来る子だね~、蓮たん♪」
「うるせぇぞ、ちびっ子」
「俺、ちびっ子じゃないし」
「ではここで、予想外の展開になったことをお伝えしようと思います」
「ぇ、え、何何?」
「《UDラジ!》小説ラジオの初回放送後……リスナーからのお便りが……たくさん届いたそうだ」
「わぁお!そりゃ、大変だぁ!!」
「ああ。かなり来ているらしい。しかも……」
「しかも?」
「俺たちの《セット呼び》が、何故か流行り出して、かなり馴染んで当たり前みたいになってるぞ……」
「ああ、稔蓮コンビってやつ?」
「しかも、その《セット呼び》には、いくつかのパターンがあるらしいから、頭の片隅にでも置いておこう」
「ぇ?それは必要無いんじゃ…」
「じゃあ、やって行くぞ」
「俺の意見、フル無視!!」
「え~、まずはパターン1《稔蓮》」
「まぁ、よくあるやつだよね~」
「そして、パターン2《蓮稔》」
「あ、逆ね」
「そして、パターン3は《ジンレン》」
「カタカナバージョンねぇ~」
「そして、パターン4は《レンジン》」
「全く持って……どーでもいいよね!?(笑)」
「まぁまぁ。そう言うなよ、稔夜」
「他には無いの?面白い呼び方している、リスナー」
「他?え~っと……」
「あ!《稔くん蓮くん》」
「普通過ぎる、没!」
「じゃあ……《とある探偵屋と非常勤講師》」
「長過ぎるから、没!つか、そんな呼び方するリスナー、居ねぇだろ」
「じゃあ、なんで稔蓮コンビはOKなのさ!」
「何か……リズム良くね?」
「え、そこ!?」
「稔蓮、蓮稔……かっこいい!!」
「全く持って、どーでもいいよね?これ」
「はい、次行くぞ~」
「ねぇ!俺を無視するなよ!!」
「うるせぇぞ、ちびっ子」
「だから、俺はちびっ子じゃない!!」
「リスナーからのお便りです」
「だから、無視するなよ!このドS非常勤講師!!」
「あのな……」
「なんだよ、蓮たん」
「俺はなぁ……ドSじゃねぇんだよ…」
「え、蓮たんはドSだよ?」
「じゃあ、何だ。あれか?お前は俺に無視されて騒いでる反面、喜んでんだから、Mなのか?」
「それは違いまーす!」
「じゃあ、なんなんだよ」
「俺は中立のた・ち・ば♪」
「ああ、なるほどな」
「そうそう♪」
「祓賢稔夜はMだそうだ」
「は、はぁ!?だからさ、蓮たん?俺は中立な立場だと…」
「だからと言って、Mではないとは言わなかったよな?」
「それ言っちゃったら、俺はSだとは言ってないよ?」
「ああ、もう面倒くせぇから、リスナーからのお便り紹介、行くぞ」
「何だか煮え切らないままになっちゃったけど、どうぞ~」
「お前のせいだからな、じゃあ行くぞ」
「《リスメールのコーナー》です!」
「今日は一体、何だろうな~」
「ラジオネーム【稔蓮大好き】さんからのリスメールです。【稔蓮さん、こんばんは!】」
「はい、こんば~」
「【いきなりで申し訳ないのですが……稔夜さんと蓮利さんのことについて、教えてください!!】とのこと…」
「え、そのリスナー、俺たちのこと知らないの!?知らないのに【稔蓮大好き】ってラジオネーム……(笑)」
「確かに……誰だよ、このリスメール選んだヤツは……」
「まぁ、いいや。未だに俺たちのことを知らない人……まぁ、詳しく知らない人も含めると、全国に俺たちを知らない人は、溢れるほど居るからね~!とりあえず、自己紹介しようか」
「まぁ…そうだな。初回でも、自己紹介してなかったしな」
「じゃあ俺、先言うね」
「おう、良いぞ」
「では、いっきまーす!俺の名前は、祓賢稔夜。今年で20歳になりまーす♪」
「おい。サバ読んでんじゃねぇよ、稔夜」
「怖いなぁ、蓮たんは~。正直言うと、今年で23歳になりまーす!趣味は、人間観察でーす♪……こんな感じ?」
「さぁな。普段、自己紹介なんざやらねぇから、何言えば良いのか分かんねぇ……」
「だよね~!あ、ちなみに探偵やってま~す♪ご依頼は、探偵事務所までどうぞ~♪」
「宣伝かよ」
「宣伝しておいて損は無いからね~♪はい、次は蓮たんの番だよ」
「おう。えっと…平穏田蓮利です。来年で23だ。趣味は……」
「喧嘩」
「ちげーよ!喧嘩は嫌いだ。争い事とか、特に好まん」
「とか言う割には結構、喧嘩してるよね?」
「まぁ…売られた喧嘩は、買うからな。後はお前の仕業だからな、大体…」
「あ~らら~、バレちゃってたの?つまんないな~」
「俺はお前のせいで、とんだ災難に遭ってんだぞ!」
「これは、失礼しました~。申し訳ございませーん!」
「ふざけてんのか、てめぇ…」
「で?ご趣味は?」
「あ?…趣味は読書とか、音楽聴くとか、スイーツ巡りとか……」
「女子かっ!!」
「仕方ねぇだろ!好きなんだからさ…」
「まさかの蓮たんに《オトメン》疑惑が浮上するとは……」
「今や男子でもスイーツ好きが居る時代なんだよ」
「俺、甘ったるいの苦手なんだよね~」
「確かお前、小学校か中学の時のバレンタインで女子に酷いこと言ってなかったっけか?」
「ああ…確か「それ、チョコ?俺、ビターじゃないと受け取らないし、要らない。誰かにあげれば?」だっけ?」
「そうそう。いくらなんでも、あれは酷いだろ」
「え、だってさ、チョコ貰ってか~ら~の~、ゴミ箱よりかはマシでしょ?そのチョコに、希望の光を与えたんだから、逆に褒めて欲しいよね!」
「いやいやいや!そのチョコはお前の為に作られた物なんだろ?有り難く受け取るのが、その子とチョコの喜びになるんじゃねぇのか?」
「じゃあさ、好みじゃない味のチョコ渡されて、喜んで受け取る?」
「一応、受け取る……」
「じゃあ、その後どうすんのさ、蓮たん」
「え……食う……」
「本当に?」
「う……ん」
「一瞬、「他のヤツにでも渡そうかな~」なんて考えなかった???」
「え……?ま、まさか」
「怪しいな~!」
「ホントホント!自分で全部、食うよ!」
「じゃあ、ビター過ぎるビターチョコ貰っても?」
「あ、それは……」
「デショ?ほらっ!!」
「まぁ……好みをリサーチしてから渡して欲しいということで…」
「そうそう。そうしてくれると、あんなこと言わずに済むからね~」
「後は……高校の非常勤講師と、Barの店員やってます……ぐらいか?」
「まさか、自己紹介でこの回が終わるとは、予想外だよね?(笑)」
「もう、エンディングの時間なのか!早いな…」
「はぁ…いつまでやるんだろうね~、このラジオ……」
「俺は、こういうのも悪くないと思ってるけど…」
「いやいやいや!!俺のキャラ崩壊が本当に致命的なんだよっ!」
「知らねぇよ、んなこと…」
「マジでマジで!!本気と書いてマジって言うぐらいにヤバいんだからね!?」
「はいはい、UDラジは《仏蘭西丼屋》と《常葉会》の提供で、お送り致しました。」
「マジなんだってば~!」
~fin~