魔力
「どうして、魔法を覚えたいの?」
リサは魔法を教えてと言ってきたカイトに聞いた、魔力は誰にでもあるがその理を理解し操る魔法は誰にでも使えるわけでは無いし魔法を覚えて何をしたいのか知りたかったのだ、
「やっぱりカッコイイですし、便利ですよね。」
カイトは笑顔で答えた、
そして急に真面目な表情になり、
「……それに、強くなりたい…理不尽な世界に負けない様に、母さんと僕の居場所を守る為に強くなりたいです‼︎」
カイトは自分の前世やリサの話を思い出しながらそう言った、
リサは懐かしむ様な表情でカイトを見て、
「そっか、カイトも男の子なんだね…分かった、私の魔法をカイトに教えてあげる」
「ただし、中途半端は許さないし私の言った事は守る事、 良いわね?」
「ーーはい‼︎母さん‼︎」
カイトは大きく頷いた、
「じゃあ、始めに魔力と魔法について説明するわ、」
そう言って説明してくれた、
まずは魔力とは生命力と対になる力で量は違うが誰にでもある力である事、
魔力があっても使えなければ魔法は使えない事、
魔力を自由に操るには基本的に訓練あるのみという事、
そして、魔法は大きく分けて3種類で 属性魔法 、概念魔法、固有魔法、 があり最初は属性魔法をカイトに教えるそうだ、
「そんな感じで最初は魔力操作、次に属性魔法を教えるわ、細かい説明はその都度するからまずは魔力操作の訓練をしましょう。」
「分かりました。」
そう頷くカイトを見てリサは、
「じゃあ、まずはリラックスして自分の身体に血液以外のものが流れているのをイメージして、」
と言った、
カイトは言われた通りに自分の身体を流れる力を意識した、イメージ的には前世の格闘漫画で読んだ 気 とか オーラ だ、
すると身体の中心から暖かい力が流れている様な気がする、
それを見てリサは驚き、
「え‼︎ もう魔力が循環してるの⁉︎ 私が魔力を意識出来る様になるまで1ヶ月以上かかったのに、カイトは優秀ね〜」
「それじゃあ、自分の魔力の流れが意識出来たらその魔力を動かす訓練ね、意識して魔力を動かせる様になったら次の訓練に入りましょう、それまではカイト1人で魔力操作の訓練ね。」
カイトは魔力の存在に感激していた、
「はい‼︎ やってみます‼︎」
そう言って元気良く返事をするカイト、
ーーーそしてその日からカイトは魔力操作の訓練に没頭していった。