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とある学院の人々  作者: 水無月 重荷
序章 『ロア』たち
4/13

3話 トーマのお説教1

しばらくの沈黙のあと、アークが最初に答えた。

「俺です。

近接はロアだけで十分ですし、いざとなればティアも近接として行動できます。

俺が居なくなっても大して影響はないと思います。」


「いや、俺です、アークが言ったとおり、近接は片方だけで十分です。

俺みたいな術士と法士と兼業のハンパ者より、アークのほうが近接として有能だと思います。」

と、ロアも答えた。


「僕でしょ。

攻撃はティアだけでも足りてるし、近接として動けない僕の方が攻撃としては要らないんじゃないかなぁ。」

キースも続いた。


「私こそ要らないわよ。

私は治療が主だけど、皆治療が必要な事態にはならないし、ロアとキースだって治療はできるわ。」

ミーナも続く。


「近接は二人既にいるし、攻撃はキースに任せればいいから、要らないのは私だって。

結局、私は治療には使えないしね。」

と、ティアも言った。



少し間を空けて、トーマはうっすらと笑みを浮かべた。

そして、

「皆自分って言っちゃうか。

いいんじゃない?

じゃ、次はさ、自分以外で挙げてみてよ。」



再びしばらくの沈黙の後、ロアが口を開いた。

「キースです。

俺は術士、法士としても使えますし、治療もできます。

それに、さっきキース自身が言ったように攻撃として残すなら、ティアのほうだと思います。」


ロア以外の全員が驚いた。

まさかここで答える人が居るとは思っていなかったのだろう。


少しの間を置いたあと、

「ロア、本気なのか?」

と、アークが訊いた。


「ああ、本気だ。

何より先生は本気で訊いてきた。

なら、適当な答えを返すわけにはいかないだろ?」

とロアが答えた。



さらに長い沈黙の後、

「俺は・・・。

ロアだと思います。

万能タイプですけど、結局どのポジションでも他の人間には劣っていると思うので、ロアが必要ないと思います。」

とアークが答えた。


するとキースが

「アーク、別にいいよ。僕には気を遣わなくても。」

といった。

「別に気を遣ってるわけじゃない。

本気でそう思ったから言っただけだ。」

アークが答えた。


「そう、じゃあ僕はミーナが要らないとおもうなぁ。

治療は僕にも出来るし、何より治療が必要だったことなんて今までほとんどないし。」

とキースがいった。

「あら。そう、残念ね。

私はティアが要らないと思うわ。

火力としては優秀だけど、火力こそ私たちには過剰だと思うわ。

それに、キースかティアかを選ぶなら、治療ができるキースの方が重要でしょうし。

・・・私はキースに要らないっていわれちゃったけど。」

とミーナが返した。


「私はアークが要らないと思います。

近接は私もできますし、ロアの方が色々とできるので。」

最後にティアが言った。



また、しばらく間を空けて、トーマは笑みを浮かべながら

「全員一票だね。

誰が欠けても問題ないパーティー、ってことかな。」

と言い、少し空けて、

「じゃあ、お説教タイムにしようか。」

まだ続きますごめんなさい。

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