序 ロアの入学
初投稿!
ん?ああ、入学希望の子か。
君の名前は?ロア、ね。こんな世界に興味をもったのかな?こんな、血生臭い、闘いなんて世界に、さ。
ま、言いたくないなら無理には訊かないけど。じゃ、質問を変えようか。君はどれほどの覚悟でここに来た?
解っているとは思うけど、ガキの遊びじゃ済まない世界だ。
命を落とすことがあるのは当たり前。それ以上に苦しいことや辛いことだってあるだろう。・・・なるほどね。家族を殺された復讐、
魔族を殺しつくす、か、いいんじゃない?
バカにしてるのかって?
ま、そうかな。憎悪なんてのは戦場では判断を狂わせるだけさ。
そんなのに囚われず、もっと広い視野は持つべきだね。
さて、それでも君は合格だ。
少なくとも遊びや半端な覚悟で来たわけじゃない。
正式に授業に参加するのは明日からになるけど、今日の内にやることはやってしまおう。
何をするのかって?
君の魔力の視るのさ。
知ってるかもしれないけど、一応説明しておこうか。
大雑把に分けると、戦い方・・・戦闘スタイルと呼ばれるのは四種類ある。
接近、遠隔、法師、術士、だ。
接近と遠隔は主に物理系と呼ばれている。
ま、魔力を外に放出せず、自分の中で使って、身体能力を高めるスタイルだね。
法師は魔法を使うスタイルだね。魔法は、主に使う魔力の量や、質に重点を置いた魔力の使い方だ。
それに対して、術士は魔術を使う。
魔術は魔法と違い、魔力の運用に重点を置いている。
ま、解るとは思うけど、それぞれのスタイルに向いた魔力ってのがあるのさ。
だから君の魔力を視てどのスタイルに向いているのか調べる。
今後の教え方にも関わるからね、今日の内に知っておきたいのさ。
ほら、手を出して、手に魔力を集中させて。
・・・うん、そうだ。よくできてる。
・・・へえ、結構興味深いモノをもってるね。
君ならどのスタイルでもやっていけそうだ。
いや、スタイルって枠にはまらない魔力って言ったほうがいいかな。
ああ、心配はしなくていい。
大丈夫、僕ならちゃんとそれを生かしてやれる。
明日からは、君も僕の生徒だ。
・・・遅刻はしないでね?
初回は少し変わったカンジにしました
多分次からは普通(?)です。