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単発シリーズ  作者: 柴田優生


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30/30

転校生が来るらしいんです

 どうやら、転校生が来るらしい。

 転校生・・・なんて言うから、可愛い美少女でモデル体型の女子が来るんだろうなぁー。なんていう、漫画の世界でしかない幻想を抱いていた。


「転校生かぁ~~~」

「どんな人なんだろうな!」

「ま、可愛いモデルとかなんじゃね?」

「あのなぁ、そういうのは二次元にしかないんだぞ。そんなラブコメが三次元にあってたまるか」

「まぁ、そうだよな」


 ......なーんて。思っていたのだが。



_______________________________________



 ガラガラ。と、教室の扉が開く。そこに現れたのは。


「転校してきました。奈良間ならま 雪音ゆきねです。これからよろしくお願いします」

「・・・うーん」


 薄ピンク髪に、アイドルでもやっているのかと言うほどにきれいな笑顔。そしてモデルも顔負けのスタイル。まさに、思い描いていた美少女が現れた。

 無論、そんなSSR転校生に男子共が黙っているわけもなく。


「あの子かわいくね!?」

「こ、これは・・・一目惚れだ」

「流石に彼氏いるだろ・・・」


 これが男子の反応だった。



 休み時間になり、


「な!!あの転校生可愛くね!?」

「ま、そうだな。こんな田舎では見ないくらいの美少女だな」

「なんか、そこまで靡いてないような反応をしてるな」

「そりゃあな。靡いてないからな」

「なんでだ!?あれだけの美少女を目の前にしながら!!」

「うるせぇ。たかが転校生だろ」

「それがいいんだろうがぁ・・・!!」


 可愛そうに。既に、転校生の席には人集りができていた。


「転校生のところに行かないのか?」

「行かん。可哀想だろ。転校してきて不安なのに急に知らない人間に囲まれるのは」

「連れねぇやつだなぁ。俺はあっち行ってくるぜ」

「へーい」


 そうして、あの馬鹿は転校生の方へ行ってしまった。


_______________________________________


 父親の影響で、私は転校してきた。

 母親譲りのスタイルと容姿のせいで、前の学校ではずっと男子から行為を寄せられていた。

 町行く人たちも、まるで有名人を見かけたときのように、人集りを作って、写真を撮ってくる。

 私は、そんな人生好きじゃなかった。

 そして、田舎に転校してきた。

 でも、都会も田舎も変わらないんだろうなぁなんていうのは安易に想像できた。


 だって、その証拠にこれだ。


「一目惚れしました!!付き合ってください!」

「放課後さ、一緒に美味しいお店に行かない?」

「LINE交換しない?」


 男子を中心に、どうにか私と関わりを作ろう・・・なんていう輩が集まっていた。

 期待と不安を募らせて、遠く離れた新天地にやって来たが。やっぱり同じだった。

 内心、怠いと思いながらもその人たちに返答をする。


「ちょ、ちょっとまだ分かってないことも多いし・・・正直厳しいかな。ごめんなさい」


 腹の底から漏れそうになるため息を、なんとか押し殺す。

 ・・・が、ふと視線をそらした先に、目を疑いたくなるような光景があった。


「・・・え?」

「ん?あぁ、あいつ。あいつは、面白くないよ。常日頃教室の隅にいるからな」

「ふ、ふーん。そうなんですか」


 今まで出会ってきた男子の中に、私に寄ってこなかった男子なんて一人もいない。

 ましてや、私は転校生だ。

 なのに、なんで私の元にこないんだろう・・・?


_______________________________________


 結局、その日のうちに答えを出すことはできなかった。

 昨日一日、あの男の子が私に話しかけてくることがなかった。


「うーん」


 悩む。流石におかしい。だって、私に話しかけないんだから。

 言っとくけど、これはナルシストとかじゃないからね!?

 今までの経験的に、おかしいって感じているだけであって・・・。


_______________________________________



 結局、今日一日中また答えを出すことができなかった。


「むー。おかしい」


 夜、自分の部屋で一人唸っていると。


「どうしたの?お姉ちゃん」

雪葉ゆきは


 私の妹、雪葉が部屋に入ってきた。


「一人ね。普通じゃない男の子がいるの。雪葉なら分かるでしょ。私って、どこへ行くにも人が集るじゃん」

「そうだね」

「でも、転校先の学校にいる男子一人だけ、私にまるで興味がないかのような態度を取っているの」

「彼女でもいるんじゃない?」

「いや、あの雰囲気で彼女がいたら怖い」

「そんなに・・・。たしかに、おかしいね」


 やっぱり、あの男子が気になりすぎる!

 明日、なんとかして話しかけてみよう・・・。

続きはwebで

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― 新着の感想 ―
めっちゃいい話でした! このようなといてもいい小説を書けるなんてほんとにすごいと思います!! こらからも応援してるので有名になってください! 絶対毎回見ます!!
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