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単発シリーズ  作者: 柴田優生


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25/25

妹が増えました!?

僕には、少し気の強い妹がいる。


「おーい・・・」

「だまれ」


どぎつい。世の、妹がいない人間は、ブラコンな実妹、義妹に憧れるものだろう。そんな人たちに言いたい。そんな妹は、存在しない。存在しても・・・ごく僅か。


「お前もさぁ、良い年した高校生でしょ?そのシスコンなところ、直したら?」


というのも、思春期・・・ということもあってか、あまり兄を家族として迎え入れたくないんだろう。母親とは、仲が良いからなぁ。まぁ、仕方ないのである。それが、世の妹ってわけだから。


「あ、そう言えば・・・」


と言って、僕は妹の真愛まなに言い忘れていたことを言った。


「母さんが再婚して、新しい妹が二人出来るぞ」

「・・・・・・は?」



それから数日して、我が家に新しい親父と、2人の妹がやってきた。


「話は聞いていると思う。私が、新しい父になるしげるだ。それで、こっちがこれから次女になる愛梨あいり、末っ子になる三女の明凜あかりだ。よろしくしてあげてくれ」

「う、うそでしょ・・・?妹が、2人も・・・?」

「まぁ。突然のことだったからな。戸惑うのも無理はないが・・・是非、仲良くしてやってくれ」


そうして、俺は妹が3人になった。



それからというものの、実妹の真愛の態度が変わった。


「こいつに近づかないで!!」


相変わらず、言葉は荒いが・・・。


「何してるんだ?」


何故か、腕にしがみついてきていた。これは・・・。漫画で見たことがある。


「お前、まさか・・・」

「なに?」

「えぇっと・・・。お兄さんたちは、仲がいいんですか?」

「え?いや・・・」


と、僕が答えるよりも先に、


「えぇ。仲が良いわよ。これをみたら一目瞭然!!」

「お前。何言ってんだ?」


と、俺が問うと・・・。そいつの口から、絶対出てくることがないと思っていた言葉が溢れ出す。


「だって。だって・・・!!大和の妹は私だったじゃん!!」

「・・・」


だろうな。なんか、漫画で見たことがある展開だった。というか、現実にあったんだ。


「あらまぁ。そうですか」

「ふん!!こいつの妹になりたいって言うなら、それにふさわしい人間になることね!」


と、真愛がそう言うと。段々と次女、愛梨が真愛に近づいて。


「よしよし」

「・・・え?」

「は?」

「かわいいですねぇ。何故か、真愛さんは長女のはずなのに、甘やかしたくなるんですよねぇ。身長のせいもあってか・・・。可愛がりたくなるんです」

「は、はぁぁぁ!?!?!?」

「よしよしー」


と、愛梨がすると。


「え、えへへー」


と言って、既に虜にされていた。


「こりゃだめだ」


と、僕は思うのだった。



ちなみに、家族構成を話しておくと、僕は高校1年生。真愛は中学3年生。愛梨は中学2年生。明凜は小学1年生だ。だから、明凜とはだいぶ歳が離れていることになる。それ故か、明凜はまだ距離感と言うものを知らず・・・。


「おにーさん!!あそぼー!!」


と言って、僕の膝の上に乗ってきた。


「んなっ!?」

「いいよ。何して遊ぶか」


と、僕が明凜に問いかけると、


「ま、まったー!!距離近くない!?」

「いや、6歳だからこんなもんだろ」


確定した。こいつは・・・ブラコンだ。実は、その気持ちを内に秘めていただけで、実はとんでもなくブラコンであったのだ。


「おや?おねーちゃん・・・さては。おにーさんのことが好きなんだ?」

「ち、ちがっ・・・!!そ、そんなわけないでしょ!!」


勘が鋭い6歳児の明凜ちゃん。


「だ、だったら私も構って!!」

「は、はぁ?」

「かーまーえー!!」


何故、妹が出来るだけでこんな豹変したのだろうか。こいつ、こんなキャラじゃなかったはずなんだがなぁ・・・。


「じゃあ、3人であそぼ!!」

「ごめんな。うちの真愛がわがままで」

「ううん!!みんなであそぼう!!」

「見習え。真愛。明凜のほうがよっぽど大人だぞ」

「う、うるさい・・・」


と、突然変わってしまった真愛のキャラに、僕は驚くのだった。



風呂上がり、僕が部屋で本を読んでいると。


「大和・・・」

「ん?あぁ。真愛か」

「やっぱり、奪われたくない・・・」

「だろうな。お前は、ブラコンだったんだな」

「うるさい。仕方ないじゃん」

「ブラコンって、現実にいたんだな」


にわかには信じがたい設定なのである。


「優しくしてやれよ。お前は長女なんだぞ?」

「ずっと、大和に甘えて生きたかった。末っ子でよかったの。それが、愛梨ちゃんや、明凜ちゃんに取られるのはいやなの・・・」

「つまり、妹ポジションは自分だけでよかった・・・ということか?」

「は、恥ずかしいけど・・・。正直に言ったらそうだね。妹は、私一人で十分なのに」

「それを受け入れたら、僕のお前に対する対応も変わるかもしれないぞ?」

「え?」

「僕は、特別扱いをしない人間だからな。平等に、妹達を甘やかす。それの意味がわかるか?」

「・・・まだ、わからない」

「そっか」


そう言いながら、真愛はそっぽを向く。


「大人になれ。真愛。妹を、受け入れるんだ。そうしたら、お前に何かしてやるよ」

「ほんと・・・?」

「あぁ。約束する」


大人になる。ということは、そういうことだ。俺が大人である理由が、みんな平等にすること。

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