知らない”何か”に魅入られました。
※この話は、現実の事件などには一切関係ありません
今から話す遊びを、絶対に実行しないでください。もし、その”遊び”によって出現した”何か”に魅入られてしまったら、今すぐ逃げてください。
『オクラちゃん』という遊びを知っていますか?今から、このゲームについての説明をします。まず、このゲームには最低4人、最大6人の人数が必要です。
一定数の人数が集まったら、次にひらがな50音表を書いた紙と、1人1個の爪を用意してください。
今いる人の中から、1人リーダーを決めて、その決まったリーダーに先ほど用意した50音が書かれた紙と、ある数分の爪を渡してください。
まず最初に、逃げる側の説明を行います。決めたリーダー以外が逃げとなり、逃げる人は必ず目を瞑って、両手を合わせながら鬼から逃げてください。鬼ごっこ中は、必ず目を開いてはいけません。
次に、鬼の説明をします。鬼ごっこをする範囲内の右端に50音表の紙と、人数分用意された爪を用意してください。爪には、それぞれの人の名前の頭文字を書き入れ、その人の爪をその人の名前の1文字目に置いてください。例えば、たかし君がいたら、たかし君の爪に『T』を書き入れて、50音表の『た』にたかし君の爪を置いてください。もし、頭文字と名前の一文字目が被ってしまったら、どちらかの爪の端を切り捨ててください。
そして、全員分置くことが出来ましたら、参加者全員に聞こえる声量で
『オクラちゃんオクラちゃん。鬼ごっこを始めます。私がオクラちゃんの名前を一度呼び、私の髪の毛の束を投げ捨てたらスタートです』
と言ってください。
そして、全ての動作を終えたら、鬼も逃げる人も。全員目を瞑ってください。絶対に、開けてはいけません。
最後に、もし目を開けてしまったときの対処法を説明します。もし、目を開けてしまったら、次の言霊を唱えてください。
『私はオクラちゃんのことが大好きです。どうか、お許しをください』
オクラちゃんは、見られることを嫌います。もし、この言霊を唱えなかったら・・・。
2011年8月31日の昼 12:00
「ねぇねぇ、今日の夜暇?」
「うん。暇だよ」
「じゃあさ、僕やりたい遊びがあるんだ。昨日動画で見てね。少しやってみない?」
「夜に?・・・まぁ、いいけど。他にも誘う?」
「うん。そうしよ。じゃあ、今日の19時、学校に集合ね」
19:00
・・・何が原因かと問われれば、好奇心で試そうとした私の愚かさなのかもしれません。
「ちゃんと皆来たね」
「うん。それで、何するの?こんな夜遅くに」
「昨日動画でね、オクラちゃんって言う鬼ごっこを見たんだ。今から説明するから、やってみない?」
「う、うん。いいよ」
その日、夏休みの最終日、当時小学6年生だった私たちは、偶然動画で見かけたオクラちゃんと言う遊びをすることにしました。リーダーは私の隣の席の子だった和子ちゃんに決まりました。
「それじゃあ、和子ちゃん。説明した通りの手順をやってね」
「うん」
それから、和子ちゃんは全ての動作を終えて、
「オクラちゃんオクラちゃん。鬼ごっこを始めます。私がオクラちゃんの名前を一度呼び、私の髪の毛の束を投げ捨てたらスタートです」
そうして、鬼ごっこは始まりました。ただ、静かな教室の中、そこには鬼を含めた6人の児童が鬼ごっこをしていました。
「タッチ!!」
「うわー、捕まっちまったか」
最初に、私の親友の和弘が捕まりました。そして、次々と捕まっていく中で、次第におかしなことが起きていきました。捕まった人は、捕まった場所に留まらないといけないはずなのですが、足音が妙に多い気がするんです。もう既に、4人は捕まっているはずなのに、足音の数は4人のように感じたんです。おかしい。おかしい・・・と思った、次の瞬間、
「きゃっ!!」
「・・・和子ちゃん?」
誰かを捕まえたんでしょう。悲鳴を上げましたが、少し様子がおかしいようでした。
「和子ちゃん?・・・和子ちゃん?大丈夫?」
呼び掛けても、返事がありません。数秒間、沈黙が辺りを牛耳ってから、やがて和子ちゃんが口を開けました。
「だ、誰・・・?気持ち悪い!!」
おそらく、和子ちゃんは目を開けてしまったんでしょう。しかし、同級生の顔くらい見慣れているはずなのに、和子ちゃんは「誰?」と言いました。その瞬間、私は察しました。
「和子ちゃん!!説明したことを言って!!」
私はそう叫びましたが、一向にその言霊は聞こえてきません。
「和子ちゃん?」
すると、次の瞬間、
「グォォォォォォォォォ・・・。ガッ。クチャ、クチャ・・・」
と、何かが咀嚼をする音が聞こえてきました。この瞬間に、私たちは、
『鬼ごっこ中に現れた”何か”に魅入られたんです』
ニュースです。昨夜の19時、足科山小学校の生徒6人が、何者かによって殺害された事件がありました。調べによりますと、警察は
「殺人じゃない。これは、集団自殺だ」
と、事実を否定していることがわかりました。自殺か他殺かの判断を下すために、現在も警察の捜査が行われています。
無闇な詮索は行わないようにしましょう。
ハッピーニューイヤー。




