表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

第二話 森のささやき

渋谷の喧騒が一瞬で消えた。綾香の視界は白い光に飲み込まれ、拾った鍵が熱を帯びて震えた。

次の瞬間、彼女は柔らかい草の上に立っていた。目の前には巨大な樹木がそびえ、枝の間から虹色の光が漏れている。

空には二つの月が浮かび、遠くで不思議な鳥の声が響く。

「ここ、どこ…?」

綾香は鍵を握りしめ辺りを見回した。

鍵はまだ微かに光っていて、まるで生きているかのように脈打っている。

すると、草むらから人影が現れた。

緑の長髪に蝶のような羽をもつ少女、身長は私の腰くらいで、目はエメラルドのように輝いている。

「鍵の継承者!ようやく来た!」

その少女は弾んだ声で言った。

「私の名前はルリ。時の精霊だよ。その鍵ずっと待っていたんだ。

 あなたが拾ったってことは選ばれた証!」

私は突然のことに面くらいながらも答えた。

「選ばれた?私、ただの高校生なんだけど…」

戸惑いながらも持っている鍵をじっと見つめた。

その鍵の表面には複雑な紋様が浮かび、ほんのり暖かい。

確かに普通の鍵ではなさそうだ。

ルリは小さくため息をつき、羽をぱたぱたさせた。

「説明するね。この鍵は【時の鍵】。異なる時代や世界をつなぐ扉を開くの。あなたが拾ったのは偶然じゃない。鍵があなたを選んだんだよ。ほら見て!」

ルリが鍵を指さすと表面のルーンが光り、空中にホログラムのような映像が浮かんだ。

そこには崩壊する都市、逆さまに流れる川、止まった時計の針が映し出される。

「これが今の時空の乱れ。原因は失われた王国エルディアの王が禁断の魔法を使ったから。あなたが鍵を使って、過去を変えないと…」

綾乃の心臓が激しく鼓動した。

まるでファンタジー小説みたいだと心が躍った。

「わ、わかった。じゃあどうすればいいの?」

ルリはにっこり笑って私の手を引いた。

「ついてきて!まずは森の奥の門へ。ところであなたの名前は?」

「私は綾乃。篠塚綾乃です。よろしくね。」

二人は森を進んだ。木々はまるで生き物のように枝を伸ばし、道案内をするように広がっていた。

途中で光るきのこや歌う花に出会った。

綾乃は次第に興奮を覚えはじめ、今までの日常が遠のいていくのを感じた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ