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60 無数の罠と次々と訪れる危機

暗闇の中、忍者たちは緊張感を保ちつつ進んでいた。

先の戦いを終えたばかりだが、博多ダンジョンは静けさの中で次なる罠を仕掛けているように見えた。涼音は一瞬も気を抜かずに、周囲の魔力の流れを探りながら進んでいる。その胸の奥で微かに感じる神威の存在が、かすかな安心感と共に力強く彼女を支えていた。


「周りを見ろ、罠がどこに仕掛けられているかわからない」と陽が静かに声をかけると、全員が息を詰めて周囲を見渡した。その瞬間、壁から細かな石の破片が落ち、何かが動き出す気配が広がる。涼音は一瞬目を凝らし、神経を集中させた。


「前方の壁に魔力が集まっている。何かある…」

彼女が低くつぶやいた瞬間、壁に埋め込まれた紋様がゆっくりと輝き出し、緑色の霧が湧き上がるように漂い始めた。その霧はただの視覚的な罠ではなく、異界の魔力が実体化したものである。彼女は全員に手を挙げ、静止の合図を送りながら魔力の動きを読み取ろうとした。


「この霧、意志があるかのように動いてる。下がれ!」

全員がその指示に従い身を引くと、霧は蛇のようにうねりながら彼らを追いかけてくる。忍者たちは息をひそめ、壁際に身を寄せるようにして動きを見守った。霧が行く手を阻むように広がり、まるで忍者たちの存在を探り当てようとしているかのようだった。涼音は神威の助けを得て、その魔力の流れを読み取り、僅かな隙を見つけて静かに声をかけた。


「抜けられる、進むぞ」

忍者たちは涼音を信じ、一斉に霧の中へと飛び込むように進んだ。

魔力の蛇を掻い潜り、身を低くして慎重に進んでいく。涼音が感じる限り、この霧の魔力は一瞬の油断も許さない。その場を抜けた瞬間、全員がほっと息を吐き出し、短い静寂が場を包んだ。


その安堵も束の間、通路の先で再び唸り声が響き渡った。

暗闇から姿を現したのは、先ほどよりも凶暴そうな魔物の影。獰猛な目で涼音たちを見据え、今にも飛びかかろうとしている。陽が低く構え直し、全員が戦闘態勢を整えた。


「立ち止まるわけにはいかない」

涼音が一言を発すると同時に、忍者たちは一斉に魔物へと突進していった。




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