94話 アレンドラ到着。不人気狩場無し、モーギュ高地とオークの森と鉱山
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「活気に溢れているわね。凄まじいというかなんと言うか。あわただしさも感じるわ」
「非人間に対する圧も少ない。これだけメリトラの影響力が強いと言う事なんだろう」
「まあ、別の影響力も凄いことになるんだがな。武器の性能から何からも変わるんだ。一気に活気づくのも解る気がするが」
「ううむ。ただ、問題になるのが狩場である。ここはそもそも都市。人口が多いのである。それが殆どが鉱山由来の者たちだと思うのだが、鉱山での狩りは無理なのである。かといって、別の狩場と言っても、こっちも混雑しているのが解るのであるな」
「オークの森だもんね。完全にお肉の森って言っても良いよね。モーギュ高地もあるけど、どうするの? ここでも牧場をやるの?」
「当然やるの。需要が無くなることは無いからの。1つの町で伯爵領の需要が賄えれば話は別だがの。そんな事は無理だからの。ここでもやるのが順当だの」
「その認識であっているぞ。ここでも牧場を作る。むしろ大規模に作る。パルモテで作らなかったのは無限回廊があったからだな。ここにはそれがないんだから作らないといけない。ついでにいえば、レホムでも作って貰っているからな。ここでも作らないと」
アレンドラに来た感想は、活気がやばいって感じだな。今までの常識が塗り替わったかの様な勢いがある。素晴らしい。もっと活気で溢れてくれ。これくらいの活気が無いと張り合いがない。ゲーム時代の都市はこの位の活気があったからな。むしろこれが普通だ。
流石に上の下の金属が見つかったのは大きい。これで色々と充実するんじゃなかろうか。充実して欲しいとは思うんだけど、充実、するよね? まずは兵士に行き渡らせるとして、伯爵領に兵士ってどの位居るんだろうか。メトイルには100人くらいしか兵士が居なかったけど、町だからだよな? 都市にはもっと居るだろうし、重要な所にはもっと配置しているはずだ。最低でも10万規模の軍は持っていてくれないと話にもならないんだけど?
今の所、俺達の同盟は65万人程度いる事になっている。そこでの聞き取り調査では、約30万人が戦争に参加する意欲を持っているのだ。……殺意が高い訳では無い。同朋を救いたいと思っている気持ちが強いのだ。その気持ちは、俺にはよく解らないが。俺も人間側だしな。ただ、差別とか何も考えてないだけで。
俺達の同盟にも人間が加入している例はある。俺とジスレア以外にも10人くらいは参加をしているんだよ。たったそれだけなのかとも思うだろう? たったそれだけしか、差別意識を持っていない人間が居ないのだ。由々しき事態なのは解っているが、人口分布的に考えても、8割以上が人間だからな。ヒルストン伯爵領でさえである。他の所だと99%以上は人間なので、非人間の数って1割も居ないんだよな。だから差別されているんだけど。
数が多いと、優秀なのも出てくるんだろうけど、絶対数が少ないからな。それだけ不利である。まあ、解っていても、人間が一番増えやすいと言うのが問題なんだろうな。主に女性側の意識が変わらないと難しいのだ。男性の意思? 尊重しなくても大丈夫だ。男性は出すもの出したらそれで終わりだからな。後は女性側の戦いである。助けられはするが、変わることは出来ないからな。
それでも非人間の人口は増える方向に向かっている。衣食住が足りていて、それが男性だけで賄えるのであれば、女性は積極的に子供を産んでくれればありがたい。そうしないと増えないんだもの。男女で差別がとはよく言われるが、俺的には女性の方が上だと思っているからな。そうしないと子供が増えないんだもの。戦いは数だからな。質も重要だが、質は上げられる。数は揃えるのに時間がかかるんだ。数をまずそろえる事が重要。質の向上は後でも十分に間に合うんだよ。
だから、同盟では婚姻をどんどんと進めていっているし、戦争に向かうっていう奴らも8割が男性だ。女性でも居るけど、頼むから子供を育ててくれって皆から懇願されている間である。30万人も志願者が居るが、半分は女性だ。今のままだと、15万人くらいで行くべきだろうと思っている。結婚していない女性は行っても良いのと、カンタレラは行って欲しいので、女性でも連れていくんだけど。
無限回廊組が何処まで育っているのかだよな。コールスでやばいくらいには育てていたので、その人たちが化けていたら、戦争が戦争にならないんだよなあ。まあ、そうやって育ててきたんだけど。戦争になるのは、戦力が同じくらいだからだ。圧倒的であれば戦争にはならない。虐殺になるだけなんだよ。むしろそれでいいとさえ思っている。人間は多少減らしたところで変わらないんだよな。世界的に非人間よりも人間の方が多いんだから。減らしたって問題なし。むしろ食料事情を考えると、戦争で減ってくれた方が良いのかもしれない。
「ねえ、冒険者ギルドに行くのは良いんだけどさ。これだけ活気があると、混雑してないかな? なんだか、嫌な予感がするって言うか」
「絡んできそぅってか? そりゃぁねぇな。あいつらは自分の儲けの方が優先だぜ?」
「だろうな。特に都市は冒険者にも住民にも差別意識は薄い。底辺の冒険者なら差別意識は持っているだろうが、それでも今は稼ぎ時だ。下手に減点を食らうよりは大人しくしているだろう」
「うむ。結局は自分のためであるな。心配する必要は無いのである。自分の利益を捨ててまで行動する非人間排斥主義者は既に一掃されているのである」
「だの。前に非人間排斥主義者が領主館を襲撃していたのがいい例だの。そのタイミングで事を起こしているはずだの。それ以外は逃げたと仮定しても問題無いの」
「そうね。冒険者ギルドでも絡まれる心配は無いと思うわ。心配しないといけないのは、狩場の問題だけだと思うのよ。エルンストはどうするつもりかしら?」
「一番空いているのはモーギュ高地だろうな。そこでレベル上げをするんだけど、オークの森にも偵察部隊は送り込みたいと思う。鉱山は放置だ。そっちは代官と組んでいる同盟が幾つもあるだろうからな。そっちに任せる。既得権益に食い込むのはいいかもしれないが、反発が大きいからな。得られる利益よりもリスクの方が大きい。俺達がやりたいのはレベル上げだ。狩場であれば何処でも出来るんだから、人気の無い場所でやるのが普通だろうと思う。……問題はそこまで空いているのか、なんだけどな」
「モーギュ高地もいっぱいの可能性があるのである。そうした場合はどうするのであるか?」
「そうした場合でも、モーギュ高地に行くしかないでしょうね。鉱山はそもそも論外。オークの森は人気という事が解っている。選択肢がないわ」
「そうなんだよなあ。選択肢が無いんだよ。都市だから非人間も沢山居ると思うんだよ。でも、次の町に移住させるにしても、町の容量があるだろう? それを超える非人間を連れて行っても不幸になるだけなんだよな。パルモテみたいに都市に無限回廊があるのであれば話は変わってくるんだけど、次の近場の無限回廊は町だからな。いや、もう1つ先にも都市の無限回廊はあるんだけど、そっちも多分、受け入れが難しいんじゃないかな?」
狩場の問題は大きい。都市だけに人口が多い。それなのに、狩場は3か所。1つは既得権益に守られており、1つは人気のお肉の森。モーギュ高地もお肉が入手出来るから、圧倒的に人気がないって狩場が無いんだよな。時間がかかる気がする。
まあ、何とかするしかないんだけどさ。とりあえずは非人間を集めてからの話になる。冒険者ギルドで聞き込みをしてからだな。そこから、何をどうするのかを話し合わないといけない。拠点も確保したいし、やらないといけないことは沢山ある。




