85話 ロスモアで雇用と拠点購入と特訓終了、モーギュ飼育許可を貰う
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ロスモアにやってきたのは良いんだけど、ここはなんだかちょっと心配になってくる場所なんだよな。パルモテを見た後だからかな。随分と小さく思えるんだよ。索敵魔法が広がったというのもあるんだろうけど。
冒険者ギルドの話によれば、標準的な町よりも小さいらしい。人口は8万人。冒険者は2万人。スラム民が推定3万人。内非人間が2万人。こんな感じだ。
パルモテの10分の1だよな。でも8万人は結構多く抱え込んでいると思う。こんな立地なら、パルモテに吸収されてもおかしくないんだもの。狩場はそこそこなんだけど。
まあ、東側は言うまでもなくオラオ平原が広がっている。こっち側は不人気なので、マジで必要ないんだよな。レベル上げには丁度いいので使うんだけど。悪魔はレベリングには本当に丁度いい。熟練度も稼げるし、中級魔法を序盤から織り交ぜるまでもなくレベルが上がる。実状は地獄の様な訓練になっている訳なんだけどな。
南西側には言っていた通り、モーギュ高地がある。モーギュは確保しておきたいと思うんだよな。ここも土地が余っているし、家畜動物はいくら居ても良いと思う。酪農町にしても良いのではないかと思っているんだけど、どうだろうな。まずもってテイム自体が知られていないだろうから、魔物を持ち帰って来れるのかどうかなんだよな。その辺をまずは確認しないといけないと思う。
北西側には兎の楽園がある。多分だけど、ホーンラビット系が出るんじゃないかなとは思うんだけどって思って確認はした。事実その通りらしく、お肉の生産地らしい。ここも生活するなら必要かもしれないなって程度なんだよな。その程度で良いのかは知らないけど。
そんな訳で、まずはいつも通りに拠点を買い漁り、スラムから引き抜いてくるんだけど、2万人だよな。もういっその事1度で良いんじゃないかと思い、1度に2万人を引き入れた。拠点の数も膨大な事になったんだけど、仕方がない。これで皆を連れてオラオ平原詣でである。今回は5班に分けでの出陣だ。1班を徹底的に育て上げて、それを4班に分けて訓練する。1班目に第8紋章持ちを多く準備しておけばテイムは問題ないからな。
そんな訳で、地獄の特訓が終わった。もうね、途中からは発狂する人も出てきたんだけど、5日目には皆慣れてきているの。連携と言うか、固い結束と言うか。何にしても良かった。これでとりあえずは育成完了だな。で、やる事があるんだよ。代官の屋敷に行かないといけないんだよな。土地は確保した。外壁の外でも良いんだけど、どうするかと悩んだ結果、中で用意しようという事になった。だって、魔物は食事を必要としないんだもの。ゲームでもそうだったんだけど、一応、念のために1度だけモーギュを初日からテイムして兵士に預けてあるんだよな。黙っているけど。
そうしたら、別に食事をしようともしなかったし、排泄もしなかったそうなんだよな。これは都合が良いって事で、町の中に土地を用意することになったんだよ。今は大規模に建物を撤去中である。そこを牧場とする計画だ。動物じゃなくて魔物を飼う訳なんだけど、まあ大丈夫だろうと思っている。
「そんな訳で、いざ交渉って奴だよな。他の皆にはオラオ平原に行ってもらったけど」
「いつの間にモーギュをテイムしに行ったのよ? そんな時間は無かったはずでしょう?」
「うむ。初日からそんな暇は無かったのである」
「夜中の内にちょっとな。まあ、実験的に1体だけだったし、バフを掛けて行動したから30分もかかってないけどな。そして、兵士を丸め込んで、説得したんだよ。ここに居るだけでいいからって事で許してもらったんだよな。そうしたら健康体でちゃんと5日間何事も無かったかのように居たから大丈夫のはずだ。最悪、餌はモーギュ高地にあるんだから、そっちから取って来ても良いし。まあ、それよりも兎の楽園に行ってもらった方が肉も手に入れられるし、良いと思うんだよな」
交渉には俺、メラリア、ガストビが参加している。まだ控室に通してもらっただけだが、兵士の練度もそこまで高くはないんだよなあ。武器防具も青銅だし。まあ、クレパ鉱山があるからな。そっちから青銅が流れてきているんだろうと思う。
しかし、この町は本当に小規模なんだよな。本当に大丈夫なのかね? そう疑問に思わないといけないくらいには小さい。普通の町ってこんなに小さくはないと思うんだけどな。平均よりも小さいから思うだけなのかもしれないけど、こんなものなのかね?
「お待たせした。代官様の部屋に案内する。くれぐれも失礼の無い様にな」
「解っているわ」
「任せるのである」
「普通でいいんだろ? 大丈夫だ」
そんな訳で、代官の部屋に連れて行ってもらった。……覇気がないなあ。日々の仕事が辛いですっていう顔をしている。大丈夫か? 一応は小さい町なんだけど?
「ああ、来たか。そこに座ると良い。私はガットン=ルメリアだ。ここの町、ロスモアの代官を任されている。話は聞いているよ。同盟〈光る原石〉の事は」
「そうですか。知っていて貰えて嬉しいですね。俺は同盟〈光る原石〉の盟主、エルンストです。今日はこの町で色々とやりたいので、許可を貰いに来たのです」
「色々ととは言うが、それは私の許可を取らなければならない話なのかね? 冒険者として、同盟として、活動を阻害するつもりはない。自由にやってくれれば良いと思う。勿論、ヒルストン伯爵家の不利益にならないことを前提としているがね。そんな不利益を振りまきに来たのであれば、そもそも話を通す必要はない。だからここに来た時点で、君たちの同盟がそういう事をするつもりが無いという事は解っているんだ。それでも許可が必要なのかね?」
「1つは確実に許可を取らないといけないと思います。その他は、主に商売がやりたい程度の事なので、許可を取る必要が無いのかもしれませんが、その商売も許可を取らないといけないことを前提にしていますので、改めて話しておいた方が良いと判断しました」
「そこまでのものなのか? して、何がしたいのだ?」
「町の中で魔物を飼いたいのです」
「……は?」
「町の中でモーギュを飼いたいのです。モーギュ平原に居るモーギュの事はご存じだとは思います。それを町の中で飼いたいのです」
「いやいやいや、モーギュの事は知っているとも。肉と牛乳をドロップしてくれる優秀な魔物だ。調理すると美味しいものにはなるが、何故に町の中で飼う事になるのだ?」
「実は、モーギュは通常の牛とは違います。子供を産んでいないのに、年中牛乳が搾れます。なので、魔法を使って大人しくさせて、モーギュを町の中で飼うのです。そうすると、モーギュを狩らなくても牛乳が手に入ります。まあ、加工をしないといけないのですが。そのまま飲んでしまうと、お腹を壊すので、魔法で加工をします。そうすると、ドロップで得られる牛乳が手に入るのです」
「そう、なのか? まあ、良いだろう。モーギュは暴れないのだな?」
「暴れません。ちゃんと魔法の効果で大人しくさせます。最悪暴れた場合は、討伐できる戦力を常駐させておくので、万が一の事があっても大丈夫です」
「解った信用しよう。決して暴れさせない事。それが条件だ。それで? それ以外は許可を取る必要は無いのかね?」
「多分大丈夫だろうと思いますが、商売をしたいです。モーギュから取れた牛乳を使って、バターやチーズ、ヨーグルト等の生産活動をしたいのですが、よろしいでしょうか?」
「生産活動は問題ない。問題ないが、それは同盟で行う事なのかね?」
「同盟の資金源になりますので、同盟の活動になりますね」
「解った。それであれば許可しよう。もう許可をとる事は無いか?」
「これで大丈夫だと思います。ありがとうございます」
「「ありがとうございます」」
「構わんよ。それでは退席願おう」
思ったよりもあっさりと許可が貰えたのは、良かったのか? この町の一大産業として育てていくつもりでプレゼンをしないといけないかもしれないと思っていたんだけどな。まあ、許可をくれるっていうんだから、良いか。モーギュをテイムしに行かないと。
 




