8話 レベリング開始、目指せ100レベル
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「テーム! テーム! テーム! ……面倒なのだ。全部違う名前なのだ。一体何が違うのだ? 草なのは変わらないのだ」
「テーム! アルレーヌさん。流石に色が違うのは解るでしょ? それに葉の形も花の色も違うのよ。その位は見分けて欲しいわ。面倒なのは私も思っているところだけど」
「第8紋章の宿命だな。テームを極めてもらわないといけないんだ。ドラテームを使ってもらわないといけないからな。アルレニスもアルレーヌもテームは完璧に使えてくれ。というか、他の連中にもテームは使わせているんだから文句は言ったら駄目だって」
「最終的にはうちが魔法で薬にするんよ。薬になれば売れるんやろ? ほならしっかりと採取してもらわんと困るわ。慣れるまでは苦労するんやろけどな。でも、他の魔法も使わせとるんや。何か考えがあるんやろ?」
「もちろんだ。トキオ以外は使わせてる。トキオは製薬魔法だから、拠点に帰ってから試してみるぞ。もちろん全員でだ。今日の目標は拠点となる宿の1室を借りらせるくらいに稼ぐことだからな。男女一緒だけど、別に構わないだろう?」
「うむ。着替える時は席を外す故、わしはそれでも構わん。まあ、着替えを持っている奴が居るとは思えないんだがな」
「あたしも着替えなんて上等なものは持ってないよ。そもそも、屋根があるところに居られるのであればなんでもいいかな。今日は屋根のあるところで美味しいものを食べるんだ」
「それよりもエルンスト、索敵はどうなっているの? 結構奥に入ってきたと思うのだけど?」
「ドルウォートル! ……うん。居るな。まだ遠いけど反応はある。向こうは気が付いてないし、まだ慌てる時間じゃない。採取をしながらでも十分に対応は可能だ」
現在、採取をしながら進んでいる。戦闘は一度も起きていない。早く戦闘をしたいのはそうなんだけど、まずは薬を収入源にしないといけないからな。討伐依頼では結構厳しい。
冒険者ギルドでその辺を確認してきている。とりあえずの宿代が300トマス。黄鉄貨3枚必要だという事が解っているんだが、討伐依頼は1体当たり10トマスか15トマスなんだよ。最低でも20匹は倒さないといけない。食事抜きでもそれなんだよ。
食事を入れると360トマスになる。1匹倒せれば1人分のご飯は約束されるが、宿代がな。急いで倒さないといけないのは解っているんだけど、索敵魔法があるんだ。慌てないでも大丈夫なんだよな。
それよりも今後の事を考えて、薬を量産したいところなんだよな。作れる薬は解っていないが、傷薬と下級ポーションならこの辺の素材でも作れるはずなんだよ。薬屋もあったからな。冒険者ギルドの隣に陣取っていたから解りやすかった。あそこが一番の薬屋なんだろうなあ。
ちなみに傷薬の値段は10トマス。下級ポーションの値段は20トマスだ。それを薬屋に売るんだから、半値で買われることになるとは思う。もっと安いかもしれないけど、半分は貰えるだろうという算段はあるんだよ。
戦闘をしないでも、それだけの収入になる可能性があるんだよ。だったら薬を売る方が良いのは当たり前だ。魔物を探す手間の方がかかるんだよな。運が悪いと1度も戦闘をしないで帰ってくることもあるらしいから、索敵魔法が普及していない証拠なんだよ。
索敵は基本なんだがなあ。基本的な魔法も知られていないとか、本当にどうなっているんだろうか。もっと魔法を使えよとは思うんだが、本当に何を考えているのかね?
それでだ。傷薬は塗り薬で、葉っぱの容器で生産される。そうなんだよな。その辺はゲームだから仕方が無いんだけど、容器まで作られるんだよな。あ、再利用は不可能だ。無くなったら容器も消えるからな。多分だけど。ゲームではそれが常識だったからなあ。
「なあなあ、テームが通らない物もあるのだ? それは一体なんなのだ?」
「あー、何って言うか、ドラテームを使わないと解らないんだよな。もしかしたらカインドラテームを使わないと解らないかもしれない。貴重な物だとは思うんだけど、不要な物の可能性もある。だから解らない物は採取しないでもいいかな」
物に因るんだよな。こればかりは解らん。今は下級魔法しか使っていないから、下級に分類される植物やキノコしか解らないんだよな。中級、上級の採取物も沢山あるんだが、使うのかどうかは解らない。無意味な物も上級のカテゴリーにあることもあるんだよな。そればかりはどうしようもない。上級ポーションの材料かもしれないが、今採ってもあまりなあ。
「そろそろか。ドルウォートル! ……この距離なら倒しに行くか。皆、戦闘をしに行くよ。役割だけ忘れないように。戦闘に参加しないと経験値が貰えないかもしれないから、バフはかけて欲しい。俺がやられる事なんてないとは思うけど」
「うむ。メッセで良かったのだな? 戦闘開始と同時にかけるがよかったのだな?」
「それで頼むよ。で、ガストビはそのままククリオを使って皆を守ってくれ」
「承知した。だが、使い過ぎは駄目だったのだな?」
「駄目だな。倒れる可能性がある。同時には2つまでにしておいてくれ。それ以上はもっとレベルが上がってからになる。とりあえず、皆のレベルが100を超えて来ないと話にならないからな」
「……本気で言っているのよね? レベル100って一人前と言われるレベルなのだけれど。少なくとも10年は掛かると言われているんだけど、本気よね?」
「10年は長いなあ。人間の寿命って50年くらいじゃん? 一人前になるまでに半分終わっちゃうじゃん。もっと楽にレベルを上げたいんだけど」
「大丈夫だ。安心してくれ。魔法を使い続けていれば、そんな事にはならないからな。というか、俺はもう少しでレベル200に届く。下級魔法だけでもそれだけのレベリングは出来る」
「レベル200なのだ!? とんでもないのだ。まだ8歳なのだ。何をどうすればそんなにレベルが上がるのだ? 既に可笑しなことになっているのだ」
「アルレーヌはん、多分やけどうちらもその枠組みに入らされるんやろ。ステータス見てみ? うちはもうレベルが7まで上がっとるで? テームを使っただけでや。魔法を使えばレベルが上がる。ほんとにそんなことになっとるからな」
「……私もレベルが8まで上がっているわ。魔法を使えばレベルが上がる? これは大発見なのではないかしら? どうするつもりなのよ。世界中が大混乱になるわよ?」
「そんなもの、大混乱になれば良いんだ。というか、知らないのはなんでなんだよ。普通に魔法を使って生活をしていたら解る事だろ?」
「普通は魔法を使って生活するという事がまず無いのである。魔法を使わなくても生活が出来てしまうからだな。それに、魔法を使うとよく解らない内に死ぬこともあると言われているのである。不用意に使いたいとは思わんだろう」
あー、そういえばそんな話もあったんだった。第7紋章2つ持ちの話だな。理解していないと死ぬ。それは確かにその通りだ。しかし、理解してしまえばこっちのものだ。魔法を使い倒せばレベルが上がるんだよ。モンスターの経験値の方が美味しいけどな。だがそれも、戦闘行為を行わないといけないって縛りがあるんだよな。
パーティーを組んでいてもそうなんだが、経験値は戦闘に参加した者しか獲得できない。戦闘の参加の条件は、攻撃するか回復するか補助をするかになってくる。一番簡単なのがバフだな。だからメッセを使ってくれと頼んでいたんだが。メッセは対象の身体能力を強化する魔法だ。まあ、5%上昇とかそんなのだから、そんなに強くは無いし、熟練度の関係でもっと低くなっているんだけどさ。
ただし、バフは重複するんだよ。5%だから、100個のバフを貰えると500%になる。上昇分だから、実質6倍になるって事だな。加算されていく感じだ。身体能力系統のバフは好みが別れたんだよな。俺はむしろ得意な分野だったから、自己バフをかけまくっていたんだけど。
なんでも、普通に体を動かしていた人たちにとっては、感覚が変化するのを嫌う人が居たんだよな。俺か? ベッドで生活しているんだから体を動かす感覚ってものがそもそも狂っているんだよ。24時間ベッドの上なんて普通の事だ。検査の時だけ移動させられるんだが、それも自分では動かなかったからな。食事の時に手を使っていたくらいか。
だからなんだろうな。身体能力が強化されても何も考えずに普通に動けたのは。ユニークスキルと言えればかっこいいのか? 自分の体を殆ど動かしたことのない俺のユニークスキル。デメリットが大きすぎるから別にいらないんだけど。
さて、とりあえずは戦闘だ。経験値とお金の為に犠牲になってくれ。ちなみにだが、魔物は共通の名前だ。魔法と同じだな。ドロップは毎回違うんだけど。それも調べてきているから問題ない。さあ、初めての敵はどいつだ?