72話 中級ポーション作りのヒントと神降ろしの宝玉を探索中とギルドに
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「それはそうと、住宅の購入は可能ですか? 拠点の両隣を欲しいんですけど」
「可能ですよ。しかし、良くお金がありますよね。同盟員もかなり多いでしょうに」
「まあ、資金は湧いて出てくるのでね。最悪売ればお金になるものも沢山ありますし、冒険者業は確かに儲けが少ないですけど、他で儲けてますので問題なしです」
「なるほど。画期的な何かがあるという事なんですね」
「画期的と言うか、中級ポーションなんですけど。メトイルでは下級ポーションを作って売っていますが、アンゴラではこれが主力なので。知っています? 妖精の泉にある素材だけで作れるんですよ? それを知っているだけでこんなにお金が入ってくるんですよ」
「それをここで話してしまっても良いので?」
「問題なしですね。そもそもですが、中級ポーションを安くこちらが売ることは、冒険者ギルドにとってもお得でしょう? 鉱山の周辺の冒険者ギルドが助かりますもんね」
「そうですね。大きな助けになるでしょう。……どうやってそれを? 第3王子派が秘匿しているものですけれど?」
「盗んだわけではないですよ? 中級ポーションなので、3種類の素材を使えば作れるという事は知っていたんですよ。それが何なのかは、総当たりで試しただけです。多大な組み合わせの中から見つけ出したんですよ。まあ、なんとなくですが、作れるだろうとは思っていましたがね」
「そうですか。……冒険者ギルドでも試してみても良いですか?」
「良いですよ。その辺はお任せします。ただ、こっちの同盟では安く領主館に売りに行きますから、利益を出そうと思うと大変ですよ?」
「では競合することが無い様にしましょうか。こちらでも調べさせて貰います。情報ありがとうございます」
「いえいえ。その分拠点を少し割り引いてくれると嬉しいんですけど」
「そうですね。4割引きでどうですか? 私の権限ではこれが精一杯です」
「良いですね。それでは両隣の拠点を4割引きでお願いします」
ふっふっふ。良い値段で売れましたね。現金にはならないけど、こういう値引きの仕方もあるのだ。冒険者ギルドが中級ポーションを作って売る。何の問題も無いな。むしろ流行らせてくれと思うくらいだ。冒険者に買わせるんだよ。どの位で売り出すのかは知らないけど、そもそも第6紋章の価値が解らないと無理なんだけどね。第8紋章持ちが居ないと採取もままならないんですがね?
創意工夫を重ねてくれ。こっちは秘密にしないといけない訳では無いからな。冒険者ギルドに知られるくらいの事は良いんだよ。むしろそれで第3王子派が崩れてくれるのであればもっといいんだけどな。その程度では揺るがないんだろうけど。多分だけど、通貨を発行しているのも第3王子派だと思うんだよな。英雄紋章(笑)を集めているんだろうから、バリルまでは加工が出来る筈だ。
因みに、こちらとしては既に9種類の金属は把握している。色々と作っては素材返しをして上の上までの金属が解っている。金属は下の下が白金、下の中が青銅、下の上が黄鉄、中の下が赤鉛、中の中がバリル(紫色)、中の上がロズロル(橙色)、上の下がメリトラ(緑色)、上の中がコーバイト(黒色)、上の上がベルベリアリ(桃色)となっている。メトイルの領主館には黄鉄製の武器防具を売っているが、そろそろバリルで作った武器防具も売り出しても良いんじゃないかと報告を受けている。バリルくらいなら出してもいいかなって思っているんだよな。それより上ってなってくると、色々と問題があるので出さないけど。まだ、だな。
「ああ、そう言えば。明日なんですけど、沢山冒険者にする人たちが居るので、冒険者登録をお願いしたいです。具体的に言うと600人くらい。なので準備だけしておいてくれますか? 木札なんかの準備が必要ですよね?」
「そうですね。……600人くらいで良いんですね?」
「はい。その位の筈です」
「そうですか。では少し待っていて貰えますか? ……これで良し。御免ね。これをギルドマスターまでよろしく。では明日までには何とか準備しておきます」
「よろしくお願いします。冒険者の質はこれまでよりも上げますし、冒険者の数も増やしますので安心してください。ちょっと時間は貰いますけど」
「ええ、楽しみにしているわね」
「それでなんですけど、エドル高原についてなんですが、エドル高原って何層まであるんですか?」
「そうですね、確認されているのは第4層までです。少し入って直ぐに出てきたので、実際には3層までしかよく解っていないんですけど」
「確か、猫型の魔物が多く出るのと、お肉になる魔物が多く出るんですよね?」
「そうそう。結構強いのよね。4層目にはなかなかに強い魔物が居るみたいよ? 殆ど知られていないけどね。行ったことがあるのって、ここのギルドマスターのパーティーくらいじゃないかしら?」
「なるほど。その内4層目まで行くと思いますので、その時は買い取りをよろしくお願いします。まあ、その頃になったら、俺たちは次の町へ行くんですけど」
「事情は知っているから安心していいわよ。それに、強い冒険者は歓迎だからね。しかも非人間で構成された同盟ですもの。期待しない方がおかしいでしょう?」
「そんなに期待されているんですか?」
「一部ではね。だって、非人間の方が寿命が長いでしょう? そんな人たちが冒険者をやるって事は、私が生きている間はお給料が保証されるもの。人間って思ったよりも寿命が短いのは知っているでしょう? 良くても100年しか生きられないって言われているし、活動限界は50歳。それに比べたら非人間ではエルフやエラメラがもの凄く長生きでしょう? ギルドにもエラメラの職員は居るけど、知識量が違うもの。大抵の事は知っているものね」
「そうなんですね。……それじゃあ、大魔の森については何か知りませんか?」
「……入るつもり?」
「いえ、入りません。悪魔って話ですから、あまり行く気にはなりませんね。問題があるとすれば、大魔の森でスタンピードが起きたら酷いことになるなって思っているくらいで」
「ああ、スタンピードね。確かに起きたらこの辺は終わりね。誰も悪魔には勝てないって言われているから。何処まで強いのかも解らないし。生き残りが居ないんだもの。仕方がないわよね」
「ですよね。最悪は切り札を使うしかないんだろうなって思っているんですが、切り札がまだ見つけられていないんですよ。見つかったら対処できるのは解るんですが、中々に見つからなくてですね」
「そうなの? そんなものがあるの?」
「ありますよ。神降ろしの宝玉って言いますけど、知っていますか?」
「……伝説の品物ね。知っているけど、そんなものが出てくるだなんて思わなかったわ。神降ろしの宝玉ね。確か王都の教会には1つあるって聞いたことがあるけど、それ以外は見つかっていないらしいわよ? と言うか、そんなものを探しているの? 何処にあるわけ?」
「無限回廊の中の宝箱からですね。なかなか出てくれないんですよ」
「……ああ、あそこなら確かにありそうね。コールスにも無限回廊があったし、そこで探しているのね。でも、見つからないと思うわよ? 伝説の品物だもの」
「簡単に出てくれるとは思っていないんですけど、現状では強力な狩場のスタンピードに対応できないんですよね。対応策は幾つか持っておく方が良いと思ったわけです。なので、最低でも1つは確保しておきたいと思っているんですよ」
「そんなものを用意しないと大魔の森のスタンピードが収まらないって思っているの?」
「収まらないんじゃないですかね? 推定悪神まで居ると仮定しているんですよ」
悪神はレイドボス。それを単身で倒そうと思ったら神降ろしの宝玉が必要。まあ、使ったら死ぬ可能性があるんだけど。そうなったら、教会の誰かを生贄に捧げますので。