65話 素材採取数から、中級ポーションは1日500付近製作。領主館へ
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「思ったよりも回収できないな。1500個くらいは何とかなると思ったんだけど、まさか半分も見つからないとは」
「エルンストの予想が外れるのも珍しいわよね。大抵何とかしてきたのだけれど」
「流石にそこまでは万能ではないと言う事なのかの?」
「だろぅぜ。おんぶにだっこじゃあ恰好がつかねえがな」
思ったよりも採取の状況が良くない。1日に中級ポーションが500くらい作れれば多い方だった。この5日間で462、513、504、487、479とこんな感じだ。微妙だな。金額にしたらもの凄い金額なんだけど、1500トマスで売るからな。こんなもの程度でぼったくりをする気はない。
1日に75万トマスも稼げるんだから良いだろうと割り切るべきなんだろうけどな。ゲーム時代ってそこまで採取したことがないからあまり知らないんだよな。だって、回復魔法があれば良かったし、金策をしないといけない時って、上級ポーションを買わないといけない時だから、必死になって魔物を狩っていたんだよ。そっちの方が簡単だからな。
第1紋章2つ持ちに採取をやらせてもな。第8紋章2つ持ちが採取に特化しているんだよ。鑑定が無いと無意味なんだから。第5紋章でも探せないことは無いんだけど、効率が悪いんだよな。大体の場所しか解らない上に、毎度毎度神様に祈らないと解らないからな。
とりあえず、代官の所に交渉に行かないといけないのは確定だとして、資金的には余裕があるので大きな屋敷も買った。非常に、非常に安い買い物だったが、まあ安い分には良いよね。これも何かしらの縁があったんだろうと思う。都市がこんなにも寂れているとは思わなかったけど。
「とりあえず、ここにある2500本程度の中級ポーションを売りに行く訳なんだけど、俺は確定として、ガストビとメラリアで良いか? 他はスラムの非人間を全員集めて貰いたいんだけど」
「まぁ、役割的にはそんなもんだろ」
「適材適所であるの」
「今度は何も考えずに全員集めたら良いんだよね?」
「今度はって、カンタレラは前回も何も考えてなかったでしょ?」
「まあまあ、とりあえず全員集めて来てくれ。何も考えなくても良い。もし拠点が足りなければ隣の建物を買えばいいんだしな。資金も代官からたっぷりと貰って来るし」
「うむ。少なくとも300万トマスにはなるのである。それだけの資金があれば十分なのである。どうやって売り込むのであるか?」
「直接乗り込むぞ。メトイルの代官からも手紙が送られているはずだからな。それを当てにして行けば良いんだよ。何、最悪は言いくるめるさ。ちょっとやそっとじゃ止められないって所を見せてやるだけだ」
「それは不法侵入と言うのではないかしか? まあ、合わないなら冒険者ギルドを通じてでも良いのよね? その位の信用はされていると思うわ」
最終手段を使う前に、冒険者ギルドを使うね。了解了解。その手もあったな。回りくどい手だから思い付かなかったけど。正攻法ともいえるんだが、突撃をした方が速いんだよな。お前の替わりが来ることを考えるんだなと行く所だったぜ。
流石に中級ポーションを売りにきた者を止める権限は兵士には無いだろうし、大丈夫だろうとは思うけどな。鉱山には中級ポーションでも欲しいだろうし。第7紋章持ちを育てているのであれば違うんだろうけど、育ててなんてないだろうからな。売れるのであればどんどんと売り込むべきだ。
そして、都市の領主館まで来た訳なんだけど、デカい。町よりも規模が大きい。まあ、入るんだけど。兵士が守っているけど、5人しか居ないし。勝てと言われたら余裕である。そして、黄鉄製の武器だな。都市だから良いものを使っているな。欠片も良いものだとは思ってないけど。所詮は下の上の金属である。使い勝手は、ウルドーラの持っているベルベリアリの杖の方が良いんだよなあ。絶対に売らないとは思うけど。万が一敵になったら不味いだろう? 敵にはならないで欲しいとは思うけど、念のためな。念には念を入れておくべきだと思うんだよ。
「ここは領主館だ。一般人の立ち入りは禁止されている。用があれば言うように」
「同盟〈光る原石〉の盟主であるエルンストだ。ここの領主に目通りを頼む。売りたいものがあるのと、今後の取引にも関わるからな。通してくれると助かるが?」
「売りたいものは何だ? 通すかどうかはそれ次第だ」
「売りたいものは中級ポーションだ。それの継続取引のためにやってきた。流石に一兵士では判断に困るものだろう?」
「中級ポーション……。た、確かに私では判断がつかない。代官様の許可を得てくる。控室で待つことはできるか? そうでなければ予約を取り付けてくるので、この場で待ってもらう事になるが」
「控室で待ちます。後、同盟の名前は出しておいてください」
「解った。〈光る原石〉だな。伝えておこう」
まずは友好的に訪問が出来て良かった。流石に中級ポーションは珍しいらしい。作り方も多分だけど、知らないんだろうな。知っていたら妖精の泉を放置するわけがない。もっと住民が居てもおかしくはないよな。まあ、今後も俺たちの同盟が独占するんだけど。素材の買い取りは出来るが、自分たちで採ってくるので要らないんだよな。買ってくれと言われたら買うけど。中級ポーションの材料代は200トマスくらいかな? その位であれば余裕で出せる。
控室に通された。まあ、ここもそこそこの調度品って感じだろうな。嫌味な感じはしない。あまり金回りはよろしく無さげな感じがしたが、それでも十分に住んでいる人が多いんだろう。今後は同盟としても税金を払っていく立場なので、無駄遣いされない分には納得できるな。
「良い感じの部屋ね。でも、代官の屋敷にしては良いものが少ない気がするわ」
「そうであるか? メトイルの代官の屋敷と大差がないのである」
「まあ、良いものは少ないだろうな。特に平民を待たせるための控室だし。ここに金をかける必要性がないからな。まあ、無駄遣いしないのは評価できるとは思うけど」
「で、エルンストはここでも魔法を使っているのか? 前回もそうだったが」
「勿論だな。こっちには特に隠し通路なんかは無さげだな。今回は呼ばれるんだろうけど、代官の部屋に警備がって感じでも無いし、そこまで警戒していない可能性があるな。警戒されてもこの面子で負けるのかって言われたら負けないが」
「そんな事も心配しているの? 呆れるわね。今から交渉をしようとしている相手の手の内を調べるのは、当然の事なのかしら?」
「少なくとも情報は持っておくことに意味がある。使わなければそれまでだからな。交渉は今回は俺がするし、メラリアとガストビは話を聞いておくのと、補足があれば参加してくれ。俺がミスる事もあるだろうし、フォローは頼む」
「承ったのである」
「まあ、余程の事がない限りは介入しないわよ? 私も交渉に慣れている訳では無いもの」
「エルフの知見がある方が良いとは思うんだけどな。俺だと、余計な事まで話しそうだし」
「余計なことは、確かに話しそうね。何でもないと思っている情報が重要だって事もあり得るもの」
そうなんだよな。この世界の認識が遅れているのが悪いんだよ。遅すぎるんだよな。もっと魔法を重要視するべきだと思うんだよ。最初はちょっと弱いけど、使っていたら強くなるんだから、使うべきことなんだよな。黙っていられるのかは置いておくけど。
黙っていられない可能性もあるからな。何で? って事が多すぎるのが問題なんだ。魔法を使う。簡単な事も出来ていないのかって憤りたくもなるだろう? 使えばいいのに。簡単な事なんだよ。




