62話 アンゴラで3525人雇用、第7紋章2つ持ち3人。草+茸+水
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「いやー、集まったなあ。なんかすごい数集まったけど、どれだけいるんだろうか。入ると思うけど、誰がどの位集めてきたんだ?」
「解らん。我は300人くらいだと思うが、他の連中がどれだけ集めたのかは知らん。だが、最初の約束では300人くらいまでという約束だったはずだ」
「てしも解らん。400人も集めていないはずだ。誰かが余分に集めたんだろう。てしも流石にこれ以上はと思って自重はしたぞ。……欲を言えば、全員連れて来たかったんだ」
「ガストビとメラリアが必死になって名前と年齢と魔紋章を控えているけど、俺たちも誘導でかなりの負担なんだが? 本当に誰だよ。こんなに連れてきた奴は」
まあ、容疑者は誰だかは解っているんだけどな。解っているんだけど、気持ちは解らないでもないから何も言えないんだけど。連れてきたのは99%カンタレラだ。殆ど間違いない。ガストビはこの辺きっちりとしているし、メラリアもきっちりしているタイプだ。グロスもなんだかんだ情には厚いが、住めない方が問題だと思うタイプだし、ダルレスもその辺解っている。エスメラルダも言われたらその通りにするだろう。懸念があったのはウルドーラだ。ソルガスという種は家族愛が強いタイプの種なんだよな。だからやらかす可能性は1%くらいはあったんだよ。でも自重したという。俺はそもそも参加をしていない。ならばカンタレラしか容疑者が居なくなるんだよな。困っているなら何とかしてやりたいというのはその通りなんだけども。
「さて、ガストビとメラリアが集めてきた人数によると、3525人居たらしい。俺たちと、恐らく後発で来るハウスキーパーを合わせると3538人になる。まあ、入ってしまったんだから仕方がないんだが、これだとレベル上げに支障が出る可能性がある。8人居るから100人ずつ連れていくとして、800人だ。5回くらい行かないと全員が狩りにいけない。まあ、111人で行けば4階で済む計算だ。8人に休みは無いと思ってくれ」
「カンタレラは反省するように。一体何人連れてきたの?」
「さあ? 断れなくて、行列を作っていたらいつの間にか?」
「気持ちは解るが、2陣でどうせ全員を確保できたんだ。自重はした方が良かっただろうな」
「気持ちは解らんでもないので、何も言わんのである。全員救えることに意味があるのであるな」
「まあ、とりあえず置いておくとしてだ。成果は上々だな。一番見つかりにくいはずの第7紋章2つ持ちが3人も居るんだからな。これは確保しておいて正解だろう。まあ、多分だけど男性ってのがポイントだったんだろうな。話に出てくるのって聖女、女性だし」
そうなんだよな。男性の第7紋章2つ持ちが3人も居たんだよ。良く売られなかったとは思うんだけど、まあそれは置いておくとして。この3人は優先的に育てていきたいよな。ヒーラーはパーティーの要だ。タンクとヒーラーが居ないと話にならないので、確保できたことは大きい。タンクである第9紋章2つ持ちや第1紋章2つ持ちは結構な数が居るので大丈夫だ。
「気持ちは解るがよぉ。聖女ったら女だからな」
「結局は使い捨てなのだから、何方でも同じなのに、女性にした方が美談になるって不思議よね」
「まあまあ、それは良いとして。この3人は優先的にレベルを上げる。ウルドーラに預けるから、毎回連れて行ってくれ。ウルドーラはアリの巣の方に行ってくれるか?」
「解った。だが、優先的に上げさせるとして、回復魔法をメインに使わせればいいのか?」
「そうだ。後は適当にバフと鑑定を使わせてくれ。回復、バフ、回復、鑑定みたいな感じで」
「その様にしよう。急いで育成をする意味はあるのか?」
「ああ、無限回廊に向かわせようと思ってな。コールスに行かせた方が良いだろう。あそこは負傷者が沢山出ているはずだからな。一番の懸念材料はヒーラーなんだよ。1つ持ちでも応急処置は出来るが、最悪2つ持ちが必要になる事もある。近くに居なくても、後で何とか出来るのは2つ持ちだ。向こうに送り込んだ方が良いと思う」
「なるほど。そういう事か。では、レベル100というのも目安だな? 200は欲しい所だと思うんだが、どうする? こっちで上げるのか、向こうで育てるのかだ。てしとしては向こうで育てた方が速いとは思うが」
「ここではレベル100までだ。それで向こうへ送り出す。馬車も何度も何度も来るだろうし、それに載せていってもらう形だな」
「他の連中はどうするんだ? そっちもレベル100で良いのかよ?」
「レベル100でいい。ただし、第2陣を育てる予定の奴を1人10人くらいは育ててくれ。出来れば100人の中で10人。計40人育てて欲しいと思っている。それについては、第6紋章と第8紋章以外の奴で頼む。できるだけ多いに越したことは無い。可能であれば第5紋章持ちを育てたいが、無理はしないでくれ」
「はいはい。第6紋章持ちと第8紋章持ちは例外って、ここでも生産をやらせる予定なの?」
「そうね。無限回廊の素材を円滑に加工するにしても、ここでやる必要は無いわよね」
「それ以外に何かやらせよぅってか? 何をやらせるんだよ?」
「まだ確証は無いが、中級ポーションが作れるんじゃないかって思ってな。妖精の泉があるんだ。下級ポーションは覚えているか?」
「うむ。確かカイオテという草とジョールという茸を使って下級ポーションを作った覚えがあるのである。何方も小鬼の森で採取出来たものであるな」
「そう。基本的には下級ポーションのレシピは草+茸だ。何のかまでは作ってみない事には解らないんだけど、そういう決まりがあったんだよ。中級ポーションになると、草+茸+水になる。だから、妖精の泉の水が中級ポーションに使える可能性がある。鑑定してみない事には解らないが、水も何種類もあるからな。その中のどれかが中級ポーションの素材の可能性がある」
「中級ポーションの。それはどの位の値になるのかの? それ次第では、妖精の泉が資金源に化けるの。3種類混ぜるとそうなるのかの?」
「確かに中級ポーションの価値も解らないのでは話にならないわね。そもそも出回っていないわよね? 作成が出来たとしても、売れるのかしら?」
「懸念はもっともだ。一応冒険者ギルドで聞いてきている。この都市では売れないだろうが、売れる場所は沢山あるらしい。特に鉱山では売れるって話だな。あそこも魔物が出てくるから。そして値段なんだが、1つ5万トマスで売れる。これは確定でこの値段だ。第6紋章1つ持ちが作った場合の値段だな。まあ、これ以上のものが無いと思われているから仕方がないんだけど、これにも付与は可能だ。第8紋章1つ持ちで付与は可能になる。最大で6割増しくらいの効果になる。中級魔法程度の話ではあるんだが、治るか治らないかは結構大きな違いだからな。付与の練習にはなるし、これを1500トマスで領主に売り込むつもりだ」
「……なるほど。鉱山は貴族が抱え込んでいる。そこを商売相手にするのか」
「確実に利益が見込めるじゃねぇか。作れたらの話だがよ」
「だが、状況証拠は揃っておる。本当に草+茸+水であるのであれば、ではあるがの」
「その辺は採取してきたものを片っ端から試すしかない、か。やる方法はそれしか無かろう」
「だな。中級ポーションはそもそも、英雄紋章である第10紋章しか作れないとかふざけたことを思っているだろうから、秘匿されていると思うんだよ。だからそもそも中級ポーションなんて出回らない。何なら貴族が秘匿している場合もあるからな。特定の貴族しか知らないとなると、と言うかそんな状態だから5万なんて馬鹿みたいな値段になっているんだと思う。それを1500トマスで売る。……これもふざけた値段ではあるんだけど、利益は欲しいからな」
因みにゲーム時代の中級ポーションは150トマス。単位は毎度変わるから当てにはならないが、その程度の値段なんだ。10倍で売ろうって言うんだから酷い話である。それでも良心的な価格に見えるんだから恐ろしい。なんだよ5万トマスって。上級ポーションでもゲーム時代にそんな値段じゃなかったぞ。因みに、上級ポーションはちゃんと上級魔法程度の回復を約束してくれる。第7紋章持ちがいないパーティーには必須だな。
問題は作れるかどうかなんだけど、可能性は高いと見ている。ゲームでドロップが渋い所に有益な何かが隠されているのは定番だからな。まあ、試してみるさ。




