55話 175層目で4連続でマジックバッグで、感想返しに重要設定
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「何でこんなに出ないんだよ! 出たけど! こんなに時間がかかるなんて思ってなかったよ! でもありがとう! 漸く採掘を本気で出来る!」
現在、無限回廊の175層目の階段付近。ここまで来るのに、1か月もかからなかった。泊まりを1度も経験しなかったからな。何でこんなに順調なんだよ。覚悟を決めて潜ったのに、毎日日帰りで帰れてしまった。休みの日も作れてしまった。おかしいだろう? これって無限回廊の本番なんだぜ? こんなに簡単に降りれても良いのか? 良いんだろうな。降りれたんだし。
何故本番と言われてきていたのか。これには理由がある。リアルではその理由が無かったせいで、本番とも思わなかっただけなんだ。ゲーム時代はタイムリミットが存在した。だから、10の移動以内で進める100層までとは違うんだぞと言われていたんだが、そもそもここはタイムリミットなんて無い。命ある限り無限回廊には潜れる。そんな事をすっかりと忘れていた。1か月もかかっていたら、確かに無限回廊ガチ勢には怒られるかもしれない。でも、ここはリアル。3か月縛りは存在しない。200層まで2か月で来れました、では遅いと言われなくても済む世界。5層で帰れるのであれば、帰って来れてしまう。だって、1層は新宿駅10個分。5層しか降りないんだから、50個分。ちゃんとした地図があれば、その位の広さは歩ける。それがゲームとリアルの違いだ。1日で20層も25層も攻略しなければならない世界ではないんだよ。
そして、マジックバッグの確保。これは大きい。漸くかとも思う。ゲームでなら資金で購入することを考えるレベル。でもここはリアル。マジックバッグなんてものは売ってない。存在はしている。が、持っているのは王族か貴族か大規模商人。誰も手放そうとは思わないだろう。戦略物資なんだから。ようやく手に入れたんだから、俺たちで使うんだけどさ。
「で? 容量はどの位あるんだ? メラリアなら解るだろ?」
「ええ、見えてますけど、これはどういう意味かしら? 単位が解らないのよ。20万石って書かれているのだけれど、どういう意味?」
「石高計算か。これは確か、30m×30m×30mくらいだったと思う。詳しい計算方法は忘れたが、石高計算って難しいんだよな。でもまあ、結構入るって認識でも良いとは思うけど、175階層から出たことを考えれば、ハズレの部類かね? それでも十分だろうとは思うけど。もっと解りやすい単位で出てくれないかな。詳しく計る方法はあるけど、計ってもあんまり意味無いと思うから止めておくか。どっちにしても初めてのマジックバッグだ! 漸く採掘を本格的に始められるな!」
「ねえねえ。これっていくら位になるのかな?」
「そうだの。どの位の金額になるのかは興味があるの」
「だなぁ。高いもんなのは解るんだがよぉ」
「え? 売るとか? うーん。今の価値だと、どうなんだろうな。でもハズレの方ではあるんだけど、それでもマジックバッグには変わりないし。容量的には、だから、30億トマス? そんなもんかな」
「えー! そんなにするの!」
「そこまでの価値があるのか!」
「あまり現実味が無くて解らんのだが」
まあ、そうだろうな。日本人に30億円当たりましたって言って、30億円って何が出来るの? って思うくらいだと思うし。因みに人が産まれてから死ぬまでで稼げる金額は2億円と言われている。普通のサラリーマンでな。だからサラリーマン15人分の命と等価だという事なのか? と言うと、人の命を金額にするなと言われるだろうけど。俺の命は5000万円で売れたぞ。前世のだけど。研究用と移植用で5000万円だ。高いと思うか安いと思うかは人それぞれだ。少しでも両親にお金を残せたと思うと、良かったんだろうとは思う。
とはいえ、売るなんてとんでもない。これは絶対に使うからな。今後マジックバッグが出ても売るなんてことはしないぞ。使い倒すことくらいは普通にするから。色んな事に使えるし。むしろ使えないなんてことはない。何でも使える。特に動物を狩る人にとっては有益以外の何物でもない。特に肉類の運搬は大変だからな。ドロップでも肉はあるけど、嵩張るし、できればマジックバッグが欲しいよねって感じだ。パーティーに1つでも良いくらいである。それくらいに貴重なものなんだ。使い道は無限。俄然楽しみになって来たな!
「ねえ。それはもしかして?」
「ああ、マジックバッグだな。おかしいな。さっきも当たった気がするんだが?」
「偶然ね。こんなこともあるのね。鑑定するから貸して」
「はい」
……おかしいな。2個目だ。同じ175層で探索して、マジックバッグが当たった宝箱の次を開けたら、マジックバッグが入っていたんだ。どういうことだ? いや、良いんだけどさ。嬉しいんだけどさ。なんとなく、納得が出来ないんだけど。そういう事も、あるのかな。無限に欲しいので、いくつ出てくれても使うんだけどさ。使い道は沢山あるので、どんどん見つかって欲しいんだけど。
「ねえ。この単位も解らないのだけれど。50万バレルってどの位の量なの?」
「バレルか。バレルは解らない。多分だけど、20万石よりは容量が大きい、筈だけど……。自信は無い。殆ど使わない単位だし」
バレルと石高。使わない単位しか出てこないのは何でなんだ? いや、解らんでもないんだよ。『マジックエンブレム』の単位って超が付くほどに適当な設定だったから。ヤードポンド法の時もあれば、尺貫法の時もある。で、バレルだよな。バレルって3種類くらいあるから、どれなのかが解らないんだけど。いや、そうなんだよ。バレルって普通石油くらいしか数えないだろって思うかもしれないんだけど、バレルって同じ名前で違う単位があるんだよな。さて、それのどれだ?
解らんけど、確か石油を計る時に使われるバレルが一番多かったと思うんだよな。あれ? 逆か?どうだったかな。詳しくは忘れた。でも20万石よりは大きいと思う。多分だけど。マイナーな単位を持ち出すんじゃねえとは思うんだけど、それも含めて楽しんでくれって感じだったもんな。まあ、俺たちが使うのは50万バレルのマジックバッグにしよう。それでいいと思うんだよな。多分だけど。
「……」
「……」
「……ねえ」
「Nooooooooooooooooooooo!」
「3つ目だの。今日はよく当たるの」
ねえ! ねえどうして! 3つ連続でマジックバッグってどういうことだ!? 1つで良いんだよ。何でこんなに出てくるんだよ。出てくるならもっと早く出て来てよ。100層までに出て来てくれても良かったじゃん。3つ目? 3つ目なんで!? 要らない訳じゃないけど、欲しかったのは本当だけど、3つも欲しかったわけじゃない。1つで良かったんだよ。
「あら、これは大きさが解るわね。1km3だそうよ。……現実味が無いけれど」
「体積ってどうやって求めるんだっけ?」
「3辺の掛け算だ。この場合は1km×1km×1kmとなる。20万石が小粒レベルの品物な訳だな。エルンストの話だと0.03km×0.03km×0.03kmになる。単純にデカさが……何倍だ? 100万倍くらい違うのか?」
「約1万倍だの。確かにこれを考えると20万石はハズレだの」
「おい、エルンスト。切り替えよぉぜ。こんなこともあるだろ」
「うむ。マジックバッグが3つも手に入ったのである。実に結構。早速使い道を考えるのである」
「そう、だな。ポジティブに考えよう。3つもあるなら、色んな事が出来る筈だ。1つは俺たちが使えばいいんだし」
そうだよな。3つも当たったんだから、切り替えていこう。使い道を模索するぞ。何でも使えるんだから、何にでも使えるんだよ。ああ、これで大丈夫だ。そして。
「f××king妖怪!」
「本当によく当たるわね。これは、東京ドーム50個分? これってどういうことなの?」




