50話 黄鉄製の盾を売り、無限回廊の採掘権と1000人住める拠点を貰った
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無限回廊を攻略していると言うのは、衝撃の事実だったらしい。無限回廊は便利に使わないと損しかない。無限に資源を産んでくれる場所なんだから、使わない手はないよな。という事で、無限回廊の山地の採掘権はちゃんと貰ったぞ。管轄が違うらしいので、説得の文章は書いてくれるらしい。まあ、誰が掘っても良いと思うんだよ。1日も経てば鉱山も復活するし。そもそも、魔法なしでの採掘なんてあり得ないから、俺たちが採掘するんだけど。
「無限回廊については、冗談にしか聞こえないが、本当の事なんだろうと信じよう。採掘権も無限回廊内においては認めるように手紙を出す。これが今書いた文面だ。見て確認してくれ」
「拝見いたしますわ。……ありがとうございます。特別な何かを要求してくるわけではないのですね? それに関しては、こちらも譲る気は無いですが」
「仕方があるまい。無限回廊の奥に行く物好きがどの位居るのかという話になってくるからな。そこで成果まで要求してしまったら誰も行くやつが居なくなる。……まあ、便宜は計って貰いたいとは思うが、その程度でいい」
「解りました。それでは、これでお願いいたします。例え向こうが何かしらの条件を上乗せしたとしても無視しますので。仲違いになりましたら、色々と交渉の席に入っていただいても?」
「ああ、その位であれば構わない。こちらとしても色々とやって貰わなければならないことが多いのだ。交渉の席には参加しよう」
「ありがとうございます。では、黄鉄製の武器防具に関しての話に入りましょう。こちらとしては、既に盾の作成は始めております。理由としては、無限回廊で使う名目として盾が欲しいのと、大狼平原で活躍するためにも盾が幾つかある方がいいかもしれないと思ったからです。しかし、兵士に行き渡るだけの黄鉄製の武器防具を求めるのであれば、優先的にお売りしましょう。性能としては、この盾の1段階下のレベルにはなりますが、それでも赤鉛に匹敵するだけの性能はあると保証しましょう」
「せやな。性能的に1番ええ奴を3つ持って来ただけやらかな。このレベルでは無いものについては、30程度ある。それらを全部買い取ってくれるんかって所やな」
「1段階下のレベルで、どの位の物理影響力を持っている? 兵士は、正直な所魔法の習得を考慮していない。魔法影響力は余りなくても問題はない」
「そうやな。140の150%くらいがええとこや無いか? それやと……赤鉛よりもちょっと弱いくらいか? 詳しい計算は書かな解らん」
「簡単に計算すれば、210ですわね。数値にはばらつきはありますから、全てがこの数値ではないですが、いかがしますか?」
「そもそもこの町の兵士の武器は青銅だ。黄鉄製であれば文句はない。ただ、値段は考えて貰いたい。この町の復興も考えなければならないからな。被害は少ないとはいえ、散財できるわけではない」
「そうでしょうね。なので、どうでしょう。こちらが持っている盾が約30。そのすべてを売ると言う事で、切りよく100万トマスでどうでしょうか?」
「……その値段で良いのか? もっと吹っ掛けられると思ったのだが」
「非人間を集めてくださる値段を引いておりますから。引いた分だけ非人間を集めて欲しいと言う事としてくださっても構いません」
構います。1つ3万トマスだぞ? 一応だが、現地価格は5000トマス。この辺で作ると黄鉄の価格で3万トマス。ほぼ原価じゃないか。町の復興費を考えてあげても5万トマスが良い所だろうと思う訳だ。切りよくいくなら200万トマスも夢じゃない。その半額。これは非人間を集めるのを本気でやれとアルレニスは言っているんだろうな。
別に俺としては構わない。正直な話、稼ごうと思ったら、宝箱の当たりを売れば良いだけだからな。特に水を無限に作り出す壷、マーメイドの大壷を売れば良いだけなんだよ。あれは風呂用に取っておいたけど、普通は軍隊が必要とするような物資だからな。水が無限湧きで不壊持ちとなると、1億トマスは堅い。普通にその程度の金は出してくれるだろう。伯爵家で買う事になるんだろうが。
それに拠点を1つ貰えるみたいだし。1000人くらい住める奴を。それも差し引いたら100万トマスでも貰い過ぎだろう。1000人って事は、実質3000人くらい住めるからな。どうせ部屋は誰かと一緒に使うんだし。プライベート? そんなもの、スラム民にある訳がないじゃないか。
俺もなれている。基本的には4人部屋以上に住んでいたからな。病院って、個室になるにはそれなりの金が必要なんだよ。精神異常者でも、かなりやばめの奴でない限り、個室に無料なんてことはない。金がものを言うのだ。100万トマスは大金だぞ? ゲームの感覚で言えば、1億円くらい貰ったって考えてくれればいい。ゲームの物価はその位だったし。
まあ、上の上の金属を自分たちで加工して売れるというアドバンテージが無ければ、こんなに安くで売ろうとは思わないけどな。多分だけど、普通に50億トマスくらい出さないと普通は買えないと思うんだよ。ゲーム時代から物価は壊れているからな。上の上の金属なんて見たことも無いんだろうからな。その内取りに行くけど。
「解った。その位本気だと言う事は伯爵様に伝えよう。だが、そちらも10年後の為に動いてくれ。こちらも色々と便宜を計るつもりだが、他に何かあるか?」
「可能であれば、非人間排斥主義者を断罪してもらえると助かります。できますでしょうか?」
「流石に無理だな。私の権限ではどうにもならない。言うだけは言うが、絶対に出来るとは限らない。それでも良いのであれば伝えておこう」
「可能であればで構いませんわ。どうせ進出した場合に滅ぼすことになりますもの。喧嘩を売られれば、こちらはいい値で買うだけですから」
「死にたくなければ領地を出ていけと言っておけば良いと言う事だな? それと、この町については任せて貰おう。既に殆ど殺されてしまっているが、居ない訳では無い。この町の非人間排斥主義者の処分はやっておく」
「ありがとうございます。それだけで十分ですわ。では、エルンスト。他に何かありますか?」
「いや、他は特に無いな。目標は決まった訳だ。10年後に伯爵家全ての町以上の所に拠点を構える。非人間をなるべく仲間にする。戦争の時には、全ての派閥の思惑を超えて活躍する。これで良かったんですよね?」
「ああ、それで問題ない。では、今日はありがとう。貴重な話を聞かせて貰った。諸君らの同盟〈光る原石〉の活躍を楽しみにしている」
よし、無事に終わったな。後は盾の納品に来るだけだな。それが一番の仕事だ。ガストビとその他の誰かに行かせよう。俺は必要ないだろうし。
それと、明日から無限回廊組はせっせと無限回廊の100層まで到達しないといけないな。そこで55層か60層でいい感じの鉱山を探さないと。無限回廊で中の上の金属を採掘させて貰う。採掘は魔法で行うぞ? 第5紋章で当たりを付けて、第2紋章でドンとする。その辺の鉱石を持って帰って第6紋章持ちが精製すると。黄鉄までは下級魔法で出来たけど、中の上は中級魔法だからな。まあ、何の金属なのかは解らないんだけど。
鑑定が無ければ、何の金属なのかが解らない。第5紋章で探知することは可能だ。探知だけしか出来ないんだよな。名前までは解らない。しかも中の中であるバリルは解っているが、中の上の金属は未発見だ。見つかっているかもしれないが、そもそも第10紋章では加工は不可能。そんなものが見つかっていたら、第6紋章がもっと使われていてもおかしくないからな。
結果、第8紋章が一番必要だと言う事なんだよ。何をするにしても鑑定魔法が無ければ始まらない。何でこの世界の第8紋章持ちは冷遇されているんだろう。意味が解らないよな。もうちょっと魔法について学ぶべきだと思うんだが。




