33話 スタンピードへの対応方針
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スタンピード。イベントの1つだな。冒険者ギルドに加入している人は全員参加のだ。これにはもちろん生産職も含まれる。生産職も冒険者登録してしまっているからな。そうしないとレベル上げが辛いからない。イベントくらいは強制参加でも問題ない。
ゲームの時のイベントは、討伐のノルマが課されて、貢献度で報酬が決まったんだよな。最低でも30体は倒せと。後は貢献度になるからランキングが出たりしたんだよな。そんな事にはならない様な気がするけど。誰が集計するんだよって話だしな。
「スタンピードな。とりあえず了解した。ノルマはどれだけとかあったか?」
「いえ、ノルマは無かったわね。とりあえず、冒険者は強制参加。死んでも保証は無し。報酬は3倍になるって所ね。期間は終わるまでってなっているわ。例年なら10日もかからないで終わるみたいだけれど」
「ふーむ。ノルマ無しの強制参加か。ドゥニエルも参加だな。というか、生産職も関係なしに参加しないといけない感じだな。冒険者登録をしているからな」
「うちも参加せなあかんのか!? どういう事や!?」
「冒険者登録してあるからな。まあ、スタンピードが起こるって言っても、そこまで強い魔物が出てくるわけでも無いからな。それで、何のスタンピードなんだ?」
「小鬼の森でのスタンピードらしいわよ。餓鬼、ゴブリン、ホブゴブリン、緑鬼、ゴブリンリーダー、青鬼って感じね結構な強敵よ」
「マジかいな……。青鬼ってあの青鬼やろ? そんなんも出てくるんか」
「そうね。こころしてかからないといけないでしょうね」
「ん? 青鬼がどうかしたのか? 所詮青鬼だろう?」
「所詮青鬼ってどないなっとんねん!? 青鬼やで!? 1体に30人が壊滅させられるあの青鬼やで!?」
「そうですわね。青鬼と言えば知らない人は居ないのではないでしょうか。強いのもそうですが、簡単に止められないので、何人も死者が出ると言われています」
「いや、鬼系統の魔物で、青鬼ってそこまで強い訳では無いんだけど。そもそも色鬼の時点でそこまででは無いしな。茨木童子や鈴鹿御前、酒呑童子ならまあ怖いだろうけど」
「……色鬼ってなんやねん。まあ青鬼は色鬼って言われたらそうかもしれんけどもやな」
「酒呑童子は、伝説級の鬼ですわね。1体出てきたら国が壊滅すると言われていた記憶があるのですが、なんだか倒せるみたいな言い方ですわね」
「酒呑童子はまだ鬼だから弱い方だぞ? 鬼神になってくると神が入ってくるからヤバいんだよな。毘沙門天とかになるとレベル300以上の6人パーティーで何とかなるかなってレベルの魔物だし。まあ、俺も居るって事くらいしか知らないけど」
「どないなっとんねん。よう解らんけど、勝てるんやな?」
「勝てるぞ。青鬼程度ならどうにでもなる。初級魔法だけで十分だ。ドゥニエルでも倒せるぞ。青鬼なんてそんなもんだ。魔法が当たれば死んでくれる。そうだな。大体10回魔法を当てれば倒せる」
「なあ、なんでそれで倒せるんや? 30人が束になっても勝てへんらしいんやで?」
「単純に剣や槍で戦うからだろ。色鬼ってゴブリンと違って物理耐性持ちだからな。斬撃と刺突に耐性があるんだよ。打撃にはそこまでなんだけど、攻撃手段で色々と変わるからな。普通の冒険者って白金製の武器を使うんだろ? 青銅ならまだしも、白金だからなあ」
武器の性能差は大きいぞ。というか、下の下の金属なんて殆ど使ったことが無いくらいには性能が解らない。下の中も使ったことは無いけど、3倍から5倍の性能差があるんだよな。
となると、若干ヤバいのか? 戦力的に他の冒険者が当てにならない可能性が高い。スタンピードは数とすると少なくて1万の魔物が出てくるんだけど、昼夜は問わないからな。当てにできなのであれば、こちらで全部片づけないといけないだろうな。
「なあ、もしかしてだけどさ。冒険者って碌に戦力にならない感じなのか?」
「餓鬼やゴブリンは倒せるやろな。ホブゴブリンや緑鬼は死人が出るやろな」
「青鬼はさっき言ったとおりですね。まず冒険者ギルドとしては、死力を尽くして戦う事になります。大狼平原に行っている冒険者もこっちに呼び戻しますが、それでも青鬼に勝てるのかといった所ですね」
「少なくても1万の魔物が来るはずなんだけど、鬼系のスタンピードだから数は多いと思うんだよな。5万くらいは来るんじゃないか?」
「5万も来たら町が終わるで? 町の外の外壁を考えたら解るやろ? あんなん無いのと変わらへんで?」
「そうですね。5万も来たらこの町を放棄しないといけないでしょう。大狼平原で戦えると言っても、奥までは行けてないですからね」
「この同盟の戦力ではどこまで行けているんだ?」
「魔物が変わるところまで、ですね。良く言われると思いますけど、2層目で活動をしています。余裕をもって引き返してはいますけれど」
「そうしたら青鬼も余裕だな。大狼平原の魔物も調べてあるけど、2層目の魔物を倒せるのであれば青鬼は倒せる。青鬼は恐らくだけど、小鬼の森3層目の魔物だからな。順番的にそうなんだよ。そして、強さ的には大狼平原の2層目とそう変わらない」
「マジでいうとんのか? 余裕をもって活動しとんのやろ? てことは青鬼も余裕何とちやうか?」
「俺もそう思うんだよ。難易度的にはその位なんだよ。多分だけど、ジスレアの中級魔法で1撃だろう?」
「そうですわね。他の方であれば解りませんが、ジスレアの魔法なら1撃でしょう。……青鬼ってそのくらいの難易度なのですか?」
「そうだぞ? だから警戒する必要は無いんだけど、問題は数なんだよな。町に被害が出る可能性があるんだよ。それを許容するのかどうかなんだけど、戦力的には許容しないといけないんだろうな。青鬼が止まらないとかいう訳の解らない状態になっているんだから」
この同盟の戦力ならなんて事は無いけど、問題は数と時間だ。どのくらいの数が襲ってきて、どのくらいの時間がかかるのか。それが解らないと難しい。戦略を立てるにしても、どうすれば良いのかが解らないからな。
ゲーム時代で良ければ、1秒に1体の魔物がポップするって感じだったんだけど、そうすると1日で86,400体の魔物が出てくる計算なんだよな。でもあれは1日で1年っていう感じだったし、そんなに早く魔物が出てくるとは限らない。
「なあ、何日くらい続くのかって言っていたか?」
「魔物が出てくるのは3日位だと言っていました。掃討するまでに15日程度の時間がかかるとも言っておりましたわね」
「3日も出てくるんかいな。5万も出てくるんやったら、そんなもんなんか? よう解らんけど、何時からなんや?」
「明後日ですわね。兆候があってからですから、最短で明後日です。時間があるなら5日後です。とりあえずは今日の内に会議ですわね」
「そうだな。会議をすることになるだろう。8時間交代で3班作るぞ。流石に休憩時間と寝る時間は必要だからな。8時間前線戦い、8時間寝て、8時間同盟拠点の防衛、で8時間前線で戦うと。そういう感じにしておけばいいだろうな。とりあえずはで良い。余裕が無ければどうにかしないといけないけど、小鬼の森くらいのスタンピードなら大丈夫だろう」
「うちも戦わなあかんのやろ? 生産職なんやけどなあ」
「冒険者になってしまったんですもの。仕方がありませんわ。他の冒険者との連携は考えなくてもよろしいんでしょう?」
「考えなくてもいい。むしろ向こうが考えないだろうからな。適当に肉壁に使う気満々だろうから、こっちに命令してきたら殺していい。こっちにはそのくらいの余裕はあるからな」
「せやろなあ。肉壁か。妥当な所やろうけど、義務は冒険者にしかないしな。軽犯罪奴隷と重犯罪奴隷はどうかは知らんけど。そもそもそんなん考慮に入れてないやろな」
「やはり、人間とは一緒には戦えないでしょうね。しかし、殺しても良いのですか? 戦力が減ってしまいますが?」
「こっちに命令をしてくる人間に価値は無いな。肉壁を使わないといけないくらいには雑魚なんだ。雑魚が1人2人減ろうが被害は出るからな。考えた所で無駄なんだ」
頭数は欲しい所なんだけど、餓鬼に苦戦するレベルの冒険者を増やしてもあまり意味が無いんだよな。責めて青鬼くらいは倒せよと。
まあ、明日は会議だな。班の編成もあるんだし。大体40人1班で十分だろう? 3交代制で十分戦えると思うんだよな。




