21話 無限回廊の宝を探索の人選決定
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「言いたいことは解ったわ。馬車が必要なのも解った。じゃあ誰が無限回廊に挑戦するのかを決めないといけないでしょう? 誰にするの?」
「いや、かなり迷っているんだよな。俺が確定で行くのは良いとしてだ。誰を連れて行くのかなんだよ。絶対に駄目なのは副盟主を残さない事なんだよな。ドゥニエルは生産専門になってもらうから除外するにして、ガストビかアルレニスのどちらかは残らないといけない。小鬼の森は奥に行っても帰ってこれる実力があるのは解っているけど、大狼平原にも行くだろう? 指揮を執らないといけないからどちらかあるいは両方に残ってもらわないといけない」
「ふむ。ではアルレニスが残った方が良いだろうな。指揮を執るのであればわしよりも適任だ。前衛が全体の指揮を執るのは難しい」
「前衛って、ちょっと違うようにも思うけれど仕方がないわね。魔紋章の関係もあるもの。私が残る方が良いでしょうね。で、ガストビは無限回廊に行った方が良いと思うわ。エルンストについていける人が1人は必要だもの」
「任されよう。エルンストもそれでいいか?」
「いいぞ。ガストビはメンバーだな。それじゃあ、最低でもあと4人。選ぶとすると誰にする? って言っても1人は確定しているんだけどな」
「それはそうでしょうね。ウルドーラには確定でそちらに入ってもらう事になるわね」
「あー、貴重な第7紋章2つ持ちね。1人しかいなかったもん、危険がある方に行かせるべきだよね」
「ソルガスの女性なのだ。かなり希少なのだ」
そう、3人目のメンバーは言うまでもなくウルドーラなんだよ。第7紋章2つ持ちがスラムに居るとは思わなかったんだが、家族が手放さなかったようなんだよな。ソルガスってかなりの家族愛が強い種族なんだよな。
ソルガスは『マジックエンブレム』特有の種族で、半幽体の種族なんだよ。青白いからすぐに解る。しかも輪郭がぶれて見えるし。見ただけでこれはって感じになるんだよ。そして、かっこいいので人気の種族でもあった。後は家族愛が強いという設定があったんだよ。
それ故に、奴隷にすることなくスラムに居たんだよな。第7紋章2つ持ちは、使い捨てにされるのが一般的だからな。何とも勿体ない。ヒーラーを使い捨てとかありえないから。一番最後まで生き残らないといけないのがヒーラーだぞ。何で最初に離脱させるんだよ。
「ウルドーラは確定。無限回廊は舐めてたら死ぬからな。回復魔法は必須だから。そうじゃないと俺が死ぬ。一番死にやすいのは斥候である俺なんだからな。罠がとにかく怖すぎる。対策してもし過ぎという事は無い。という訳で次はどうしようか? アルレーヌは付いてくる気があるのか?」
「無限回廊は聞くだけでも怖いのだ。わちしは小鬼の森でゆっくりとしていたいのだ」
「そうなると鑑定魔法を使える、バフデバフを使える第8紋章2つ持ちが欲しい所なんだけど、結構候補がいるんだよな。第8紋章2つ持ちは3人居たよな?」
「うん、そうだね。でも誰が良いんだろう?」
「でしたら、メラリアを推薦しましょう。エルフの知識欲はかなりのものですから。きっと役に立つと思いますわ」
「ええんとちやうか? 後の2人は戦闘というか、うちと同じ感じやったやろ? 運動が苦手な系統やな。それよりかはメラリアの方がええやろ」
「解った。4人目はメラリアな。そうなると、後は火力が欲しいか。第2紋章持ちが欲しいよな。ジスレアはどうする? 無限回廊に行くか?」
「パスで。あたしは大狼平原に行ってみたいかな。そっちの方があたし向きだと思うんだ」
「ならば、カンタレラはどうだ? 第2紋章2つ持ちだったと思うのだが。アルマサリーという種族の女性だったと思うが、問題はあるまい?」
「レラなら問題ないのだ。きっとやってくれるのだ」
アルマサリー。額に宝石を持つ種族で、死んだ人の宝石を身にまとうのが一般的なんだけど、殺すと宝石の価値がなくなるんだよな。ロシア人みたいだと言われていたんだけど、なんでそうなのかが解らない。ロシア人ってそういう風習があるのか?
「いつの間にかアルレーヌがカンタレラをレラと呼んでいる件。まあいいけど。火力もあるし良いかな。5人目も決定な。6人目はどうするか。火力もまだ欲しいんだけど」
「あー、確か獣人の人で強い人が居たよね。虎獣人の人」
「グロスさんね。30歳くらいだったかしら? 一番初めに見たエルンストの様な戦い方をする人ね」
「覚えがあるわぁ。あの人も強かったかんな」
第1紋章2つ持ちの虎獣人の人だな。あの人は良く覚えている。だって、限りなく俺の戦闘スタイルに近い戦い方を好む人だったからな。身体強化に振り回されないで戦闘が出来るってだけでも結構貴重なんだよな。何でか知らないが、第1紋章を持っている人でも、身体強化魔法について来れない人が結構いるんだよな。なんでなんだろう?
そこまで難しい訳では無いはずなんだけどな。俺も出来たし。グロスさんも出来たし。やってやれない事は無いと思うんだけどな。
「じゃあ、6人目はグロスさんで行くか。ここからは居なくてもいいんだけど、何かあった時の為に居て欲しい人材ってなってくるな。誰か意見があるか?」
「わしとしては、火力が足りんと思っている。1発よりも多数の火力がある方が良いだろう。具体的に言えば、ジスレアと同じ魔紋章の組み合わせの人が欲しいだろうと思う」
「そうなると、候補は1人ですわね。ダルレスを連れていくしかないでしょう。ジスレアは行きたくないようですし」
「ダルレスさんか。確かに選択肢がないよね。その人しかいないんだし」
「じゃあ7人目はダルレスさんな。火力不足を補うのは確かに有りだし。8人目はどうする?」
「8人目は必要なのだ? もう十分じゃないのだ?」
「タンクもおるやろ? アタッカーも十分やろ? ヒーラーがおるやろ? バッファーがおるやろ? 索敵担当がおるやろ? 十分やないか?」
「しいて言うのであれば、エルンストの補助が必要でしょうね。第5紋章2つ持ちを用意しておいた方が無難かと。上級魔法の索敵もあった方が良いんでしょう?」
「なるほど、俺の補助か。確かにな。俺がミスると崩壊するってのは避けたい。となると、エスメラルダか? メルキュルの」
「彼女か。確かにメルキュルは器用な種族だ。罠の解除にも役に立つかもしれんな」
メルキュル。指が7本ある種族でかなり器用な種族だ。下級魔法はそうでもないんだけど、中級魔法、上級魔法は器用さが求められる。ここからは本当に大変なんだよな。メルキュルは確かに良い人選だと思う。即死罠が無いとは言え、5秒後に死ぬなんて罠は大量にある。それを回避できるだけでも十分に心強い。
「じゃあ8人目も決まったな。9人目は必要だと思うか? 俺的にはこれでとりあえずは良いんじゃないかって思うんだけど。良い資源地があって、マジックバッグが手に入らなかった場合は荷物持ちが何人か欲しいとは思うけど」
「うむ。ここまでの人選であれば文句はない。安全に進められるだろう」
「明日にでも行くの? 色々とやることが多いみたいだけれど」
「いや、とりあえずは拠点の確保だな。近くの建物を潰して、厩と馬車置き場が確保できるようにしてもらわないといけないからな。それが決まったら、向こうの拠点を管理する人と一緒に出発だな。向こうでも厩と馬車置き場を作るから改築は必要なんだけど、こっちのとは違って住めるだろうからな。定期的に管理者を入れ替えてもいいとも思うし、ずっと向こうでも良いし。その辺はおまかせでも良いかな」
「そう。その辺りの人選はしておくわ。それと、定住させるよりも入れ替えた方が良いわね。1か月くらいで入れ替えましょう。人数は5人で良いかしら?」
「良いと思うぞ。よし、それじゃあそんな感じで。無限回廊にはしばらくいると思うから、後を頼むな。宝箱を5つくらい開けて帰ってきたいって思っているけど」
人選は出来た。後は無限回廊に潜るだけだ。まずは1層のマッピングだな。そこからしないといけない。1層の地図は絶対に必要だからな。転移陣を起動したら何処に出たのか解らなくなりましたでは済まされない。色々と準備は必要だけど、やるぞ。




