189話 魔王は神様達が討伐・第9紋章の神ゴラに、次の魔王の時間を聞く
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「状況は?」
「いい感じです。ここまで来ましたけど、主戦力が漸く出てきました。そろそろ潮時なんじゃないですかね? 神降ろしの宝玉を使って一気に片を付けたいと思うんですけど」
「良いと思うぞ。じゃあ、準備をしようか。神様を降ろすぞ! 耐えて見せろよ!」
10日間かけてじっくりと進んできた。拠点を作り、転移陣を作り、戦力を分散させて集中砲火を浴びない様にして、1万人の本命部隊をここまで連れてきた。後は神様を呼び出して魔王を蹴散らしてもらうだけなんだよ。準備は出来ている。さあ、来てくれ! 全力で戦闘もしたかったけど、それはまた次の機会にお預けだ。魔王が再びやってきたらその時は全力で戦おう。茨木童子よさらば。魔王を蹴散らしてくださいよ。その為の神様でしょう?
「呼び出している時が最後のチャンスだ! 今のうちに全力で攻撃しておけよ!」
神様が出てきたら何もせずに終わりになるからな。見せ場は今しかない。一応、本隊は死人0で来ているんだ。戦力はがっつりと残っている。少しでも見せ場を作っておかないといけないよな。どんどんと攻撃をしていけよ。バフがもの凄くかかっているけど、押し返すくらいは出来るんだからな。
そんな訳で、残っていた魔王も討伐が終了した。うん。あっけなく終わったよ。本来であれば、神様を呼び出して、神様が力を使い切る前に魔王まで辿り着かないといけないんだけど、その過程は俺達が普通に出来てしまっているからな。だからここまで楽勝なんだよ。俺達が初めに苦労をして居る分、後は楽なんだよなあ。でも、勝った気がしないのはどうしてなんだろうか。最後まで戦ってないからなんだろうけど、仕方がないよな。そういう勝ち方を選んでいるのは俺達なんだから。この方がしっかりと勝てるんだから、仕方がないだろう? 準備もしているし。戦略というものは、準備が8割なんだよ。残りの2割をどうやって埋めようかって話なんだよな。そこで初めて戦術が活きてくるんだよ。だから、戦略を戦術で跳ね返すって事は殆ど不可能なんだよな。既に8割を占領されている所で、2割の中で足掻いても勝てない。戦術的勝利が戦略的勝利に負けるのはそういう事だ。だからと言って、戦術を疎かにも出来ないんだけど。戦略がしっかりしていると、戦術ではひっくり返らないって事がいいたかっただけで。
「いやー、終わった終わった。これで魔王も居なくなったし、スッキリしたよね」
「当然だ。我らが出張るとこうなる。所詮はその程度の存在でしかない。人の子には脅威かもしれんが、神である我らの敵ではない」
「ほっほっほ、そうじゃのう。儂らが出てくることが普通ではないのだ。今の時代は普通ではないという事なのだよ。人の子たちよ、自らの時代を誇ると良いぞ」
「そうだね。でも、慢心はいけないかな。もう少ししたら魔王はまたやってくる。その時にはもっと強くなっていて貰わないとね」
「神様方、ありがとうございました。これで何とか大陸を統一出来そうです。つきましては、次の魔王についてなんですが、何か前兆なんかがあれば教えて欲しいのですが」
「前兆……。黒い大きな星が出来る。天に黒星が穿たれる。その星が落つる時、魔王は召喚される」
「ゴラの言う通りです。魔王が召喚される前には、空に大きな黒い星が現れます。それが現れてから10日後くらいでしょうか。その星が落ちてきます。そうするとゲートが開き、そこから魔王が現れます。黒い星の中からはこちらが見えています。なので既に多くの魔物が召喚されている事でしょう。それらを蹴散らし、魔王が出てきたところを叩く。それが基本的な戦術となるでしょうね。つきましては、各地域に連絡体制を敷くのが良いでしょう。そうすれば、何処に居ても駆けつけられるでしょうから」
「そうですか。成る程。……それじゃあその時点で攻撃することは出来ないんですね?」
「出来ないよ。こっちが見えているだけで、ゲートは開かれていないからね。ゲートが開かれて初めて攻撃が出来ると思ってくれればいいよ。ゲートが開く前に、僕たちを呼んでも無意味になるから、気を付けてね?」
「私たちが心配する様な事は無いだろうがな。エルンストが思いのほか有能だった。地球の神様にはお礼を言っておかないといけないだろう。事は魂1つでどうにかなったと」
「であるな。魂1つでここまで変わるとは思わんだ。エルンストには感謝をしておる。まあ、まだ終わった訳では無いがな」
「そうだよね。まだまだ終わった訳じゃないし。時期的にはそろそろだよね? あたしたちの時間の感覚ってあまり当てにならないけど」
「ケセリリがおかしいだけ。ゴラは正確。黒星が出来るまで、後13年268日21時間10分25秒。この時間から10日前後で召喚される」
「……そこまで詳しい時間まで解っているのでしたら、教えて貰えれば良かったのですが」
「ゴラが圧倒的にそういう事に向いているんだよ。ボクもそこまでは正確には解らないからね。全部を把握しているのは、ゴラだけじゃないのかい?」
「ほっほ。そうじゃの。大体この位というのは解るが、儂も詳しい時間は解らなかったわい」
「皆無関心。ゴラはしっかりと覚えている。過去の統計から考えるとその位。でも場所までは解らない」
統計からとはいっても、秒単位でとかまでは要らないんだけどなあ。そこまで限定してくれなくても良いんだよ。年単位でズレなければそれでいいんだよね。それでも、場所がわからない、か。仕方がないのかね? 何処に繋げるのかは選べないのかもしれないし。とにかく、14年ぐらい後の話だ。大きくずれなければ、その位に魔王がやってくるはずだと言う事なんだよな。
待ち遠しいなあ。それに、連絡体制をしっかりと整えないといけないな。端末通信は沢山残っているし、問題ないとは思うけど。むしろ使い切れないくらいあるからな。桁数が増えてしまったくらいには宝箱から出てきている。下層に行けば行くほどに沢山出てくるからな。結構余らせているんだよ。だって、どれが誰に繋がっているのかを全て覚えられるわけがないじゃないか。主要な人物の所の番号しか覚えてない。仕方がないだろう? もう数も解らないんだから。一体幾つあるんだろうなあ。
それよりもマジックバッグの方が複数個欲しいんだけど。マジックバッグは出てきているし、容量もデカいんだけど、分割は出来ないんだよなあ。もうね、大陸1つ分くらいの大きさのものもあるんだ。そんなに大きなのは要らないんだよなあ。なお、取ってきたのはクレイダーナーたちである。今どこに居るのかも解らないし、何処の宝箱から取って来たのかも解らない。……でも、この星よりも大きなマジックバッグがあったらどうするんだろうか。星が入るのか? そんな事ある? そうなると色々と問題しか無いと思うんだけど。
しっかりと対策をしておくので、任せて欲しいけどね。ちゃんと使うけど、星を全部飲み込むなんてことには使わせないから。封印箱行きだよな。そんな宝物もあるんだよ。マジックバッグの特殊な奴で、特定の人にしか取り出せないって箱があるんだよ。特定の人が死んだら、誰も取り出すことが出来ないんだけどな?
「解りました。とりあえずは備えておくので、また呼びだしますね。近いうちに聖域をまた作ると思うので、その時にでもよろしくお願いします」
「僕たちの方こそ、ありがとうね。しっかりと魔王を討伐してくれて。エルンストには感謝をしているんだ。僕たちの星を強くしてくれてありがとう。でも、まだまだやることはあるんだろう?」
「そうですね。魔王が討伐し終わったら、纏めて皆さんにお願いがありますので、楽しみにしておいてください」
「おー、てことはあれか。こっちも動けるようにしておくからね!」
ええ、お願いします。よし。これで予約は取り付けた。後は待つだけだな。ゆっくりと待つしかない。黒星が現れるまで、のんびりと開拓をしていますかね。何処に現れるのかは知らないけど。




