177話 神は魔王出身世界に、レベル1万以上を人修羅にし、逆侵攻したい
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「エルンストじゃん。お久! でも、今日は建物の中だね? いっつもは聖域を作るから外に居る筈なんだけど、今日は何で中なの?」
「いや、ちょっと同盟の方針と、その他色々と聞いておきたいことがありまして」
「あれ? てことは仕事は無い感じ?」
「そうなりますね。ちょっと話し相手になって貰えればと思いまして。駄目ですか?」
「駄目じゃないよ! こういう事も神の務めだしね。迷える人種を導くのもまた、仕事の1つだし。何でも聞いてもらっても良いよ!」
あー、本来の神様の仕事って、そう言えばそういうのもあるんだったか? お悩み相談的な何かもあったんだなあ。完全に魔法を使ってもらう気で居たからな。まあ、神降ろしの宝玉をこんなことに使うなんて殆どないんだろうけどな。俺たちもこんなことに使うなんて思ってもみなかったし。カンタレラに言われるまで使う気も無かったからな。
「あー、それではですね。まずは同盟について聞きたいんですよ。当初の目的としては、非人間の解放を謳っていた訳なんですが、それがほぼほぼ叶いつつある現状、目的を失いそうなんですよね。今は神様方から言われている通り、6大陸を制覇しようとしている訳で、6大陸を制覇したらどうしようかって話をしていた訳なんですよ」
「ああ、そういう事。確かに目的って大切だよね。皆が纏まる事になる訳だけど、何のためにってのが無いと、どう動いていいのかが解らないって事になるって感じかな?」
「そういう事ですね。今はまだ6大陸を制覇するって目標があるから良いんですが、今後はどうしていこうかって思っているんですよね。そろそろ制覇間近じゃないですか。そうなると、目的を失いそうになると思うので、何か良い目的が無いものかと思って呼ばせてもらった訳なんですよ。ぶっちゃけ、やって貰いたいことがあれば、それを目標としても良いのかなって思っているんですが、どうですかね? 何かこっちがやらないといけない事ってありますかね?」
何でもいいとは言わないけど、何かしらの目的があれば一番ありがたいんだよな。何でもは無理だから、出来る範囲でお願いしたい所ではあるんだけど。人間で出来る範囲、人種で出来る範囲でお願いしたい所なんだよなあ。とりあえずはそれで何とかしてみたいってのがあるんだけど。
「うーん。やって貰いたいことか。6大陸を制覇したら、やって貰いたいことはあるんだけど、それを目標としても良いものなのかって所があるんだよね。やって貰いたいことはあるんだよ。ただ、こっちの一方的なお願いになるからさ。それを目標としても良いの? って感じはするよね」
「あるのであれば、とりあえず言ってもらえると。それで無理そうなら無理と言いますので。それで、何をすれば良いんですかね?」
「えっとね。敵対派閥の所へ送り込みたいんだよ。ほら、魔王って敵対派閥からこっちの世界の妨害に来ているって話をしたじゃん? それを今度はこっちが同じことをやりたいんだよね。ここで強くなった人の子を送り込んで、他の派閥の邪魔をさせるってのがこっちの最終的な目的になるのかな? まあ、結構面倒というか、色々と制約もあるんだけど、やって貰えると助かるかなあって思うんだよね。こっちも妨害されっぱなしじゃあ駄目だからさ。派閥の強さも見せつけておかないといけないというか、色々とあるんだけどね。だから、誰かを別の世界に送り込むって事をやりたいかな。それを目標としても良いのであれば、だけど」
「えっと、俺たちも魔王として別の世界に送り込むって事ですか?」
「魔王じゃなくて人修羅って事になるんだけど、送り込むのはその通り。その為に特別な魔法を教えたり色々とするんだけど、やることは同じだよ。向こうも魂の修練をしているからさ、それの妨害をしてもらいたいんだよね。今までは世界にそんな余裕が無かったわけなんだけど、今はそろそろ余裕が出来るじゃない? だからやれるならやりたいよねって話。しかも送られた魂にもメリットがあるからね? もしも世界の邪魔を貫徹してもらったら、転生させてあげられるし。好きな世界に送り出してあげるよ。ああ、勿論人種限定だけどね。そういう派閥だから、派閥の中で好きな所に転生させてあげられるよ。ある程度の記憶を持ってね。でも、負けちゃうと普通に魂をこっちで回収するだけになっちゃうから、戦って勝って貰わないといけないんだけど」
「え? 転生が可能なんですか? いやまあ、出来なくはないんでしょうけど、それっていいんですか? 人間の俺が、今度はエルフになりたいって言えば、エルフに成れたりするって事でしょう? それもここの世界か、別の世界でも良いって事なんですよね?」
「まあ、そういう事になるね。魂の質の問題もあるから、質が高い世界にはいけないって制限もあるんだけど、それはまあ、置いておくとして。魂の状態で神界に来てもらって、世界を見て選ぶ権利はあるよ。それこそ、神だって沢山居るんだから、その数だけ世界もあるんだよ。色んな世界に行けるっていうメリットはあるよね。負けなければ、だけど。結構難しいとは思うよ? 普通はそれをするための魂の質にまで育てないといけないからさ。エルンストはちょっと特別だけど、その他だと、レベルは1万は欲しいよね。その位の魂の質が必要かな。でも、それくらいなんだよ。それ以外でってなると、そんなに縛りって無いからね。この世界の魂的にはレベル1万で別の世界にいけるかな」
「俺は特別って事は、地球から来た魂だから、ですか?」
「そうだね。もう既にある程度魂が育っているから、簡単に送り込めるんだよ。1000年に1回って言っているけど、大体その位の魂を育てるのに、普通は1000年くらいは時間が必要なんだよね。特に魔物系の派閥である魔王はその位の時間がかかるかなあ。人種だと早くて10年くらいじゃない? 頑張れば、だけど。目的と目標を知っていないと難しいかもしれないけどね。出来れば忘れないで欲しいかな。送り込める魂があるのであれば、あたしたちは送り込みたいと思っているんだよ。とりあえずは魔王を全部討伐してもらいたいとは思っているけど、それが終わったら送り込んでもいいかなって思っているんだよね。でも、それも人の子が知らないといけない訳で。今回みたいに呼ばれないと誰も知らないって事になりかねないしね。……まあ、魔王に関しては、意思確認もせずに送り込んできているみたいなんだけど。あたしたちってそこまで力が無いからさ。10柱で1人みたいな感じだし。神的には弱い部類なんだよね。だから、強制的に送り込むってのがまだできないんだよ。送り込んでもらいたいときは、全員を神降ろしの宝玉で呼び出してもらわないといけないし。そこまでしないと送り出せないんだよね。でも、人の子がそれを知る機会が無いじゃん? 今回みたいに聞いてくれないとこっちも答えられないし」
「そうなると、神様的には、俺たちを人修羅として、別世界へと送り込みたいって事で良いんですかね? そうすることで色々と神様的にもメリットがあるというか、そういう感じになるんです?」
「メリットは多くあるよ。こっちにとってのメリットだけどね」
成る程なあ。異世界に侵略に行けと。そういう事ですか。これはモリエラルト大公爵様とも情報を共有した方が良さげかもしれない。……そして、魔王種が戦う事になる事もなんとなく解った。派閥が違うんだろうなあ。協力してこないのは有難いけど。魔王、人修羅。他にも色々とあるんだろうな。定期的に送られてくるのは、何でなのかは今一つよく解らないけど。でも、そうか。そういう事なら、それを目標にしても良いのかな。




