176話 非人間の解放達成で、同盟の目的をケセリリ様に決めて貰い質問も
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「まだまだ先の事だもの。考える必要は無いと思うわよ？ 6大陸を制覇して、同盟をどうしていくのかは、またその時に考えれば良いのではないかしら？」
「うむ。半ば同盟の目的は達しているが、だからと言って必要ないのかと言われると違うのである。何処かの大陸でしか手に入らないものもあるのであるな。無理に同盟を分ける必要は無いと考えるのである。それでも分けた方が良いのであるか？」
「いや、無理に分ける必要があるのかって言われると、微妙なところなんだけどな？ でも、ガストビの言う通り、同盟の当初目的って達成されてしまっているんだよな。それをどうするのかだよな。今後の事も考えて動かないといけないと思うんだよ」
「解らんでもないが。同盟の当初の目的は、非人間の解放だったと記憶しているが、それは今の所既に達成されていると思っても良いからな。後は魔王の住まう大陸を攻めるだけになった以上、この同盟に拘る必要は無くなってきている」
「解らんでもないがよ。ただ、他の同盟との事を考えているんだったら、無視しでもいぃだろうとは思うがな。オレらはオレらでやらせてもらうってのが筋だろう」
「嫌なら辞めれは良いだけの話だから。なんだかんだ言っても、生活水準は変わらない。それなら別の同盟に移ってもいいはずだ。残っているという事は、そういう事なんじゃないのか？」
「深く考えすぎだの。結局は誰かとは一緒に生きていく必要があるの。それが誰になるのかの話であって、やれらには関係ないの」
「結局はどうやって生きていくのかってだけだしねえ。別に深く考えなくても良いんじゃない？」
「とはいってもなあ。6大陸を制覇したら、同盟の根幹が揺らぐ気がしてな。非人間の解放って言っても、6大陸を制覇したら非人間は解放されたも同じことじゃん？ それってどうなの？ ってなって来るじゃないか。難しく考えなくてもそうなると思うんだけど」
この同盟の当初は、俺が単純に楽しめたら良いってだけのパーティーから始まった。偶々非人間で集まったってだけなんだよな。それが同盟を作るって時に、人間はちょっと……って話になったから、非人間を解放しようってなっただけで。実はその時点で若干の揺らぎがあるんだよな。俺もその時は詳しい事を知らなかったから、どうしようもなかったんだけどさ。
今後の同盟の方針をどうしていくのかなんだよなあ。どうしたら良いんだろうか。目標を失う訳なんだけど。神様から大陸を制覇してくれって言われたから制覇しているだけで、既に根幹は揺らいでいる。微妙なんだよな。同盟の根幹を何度も何度も変えても良いのかって話になってくるからな。
確かに何度も何度も同盟を解体しては作るって事は非常に面倒ではあるんだけど、ここまで当初の目的を達成できてしまうと、どうしたものかとなってしまうのもあると思うんだよな。そこまで深く考えてなかった俺が言うのも何なんだけどさ。
「現状は、神様の依頼で6大陸を制覇しようとしている訳だろう？ 既に根幹が揺らいでいるんだよな。当初の目的であれば既に達成されているんだし、今後の目標をどうしていくのかって事もある。流石に無限回廊を攻略してってなると、話は変わってくるんだけど、それを望むのかどうかだよな。望むのであれば支援はするし、どうぞどうぞと言うんだけど、それだけじゃないって感じがするだろう？」
「うーむ。難しい問題ではあるな。非人間の解放ならば確かに終わっている。同盟としての意義を問われると難しい所ではあるが、目標が達成できたからと言って、同盟を解体しなければならないという決まりも無いのである」
「そうだな。てしもこの同盟から離れたいと思っている訳では無いからな。今のままでも良いとは思うが、エルンストは何か目的が必要だと思っている訳なのだな？」
「ねえ、目標があれば良いんだったら、神様に目標を決めて貰えばいいんじゃないかな。レラたちの目標ってもう達成しているじゃん？ でも、今は神様のお願い事を聞いている訳じゃん？ だったら、次に神様が何をしてもらいたいのかを聞けば良いんじゃないの？」
「……まぁ、それも悪くはねぇよな。結局は神様が関わっているんだからよ。今後の事も神様に決めて貰うってのも1つの案としてはあるだろぅよ」
「その為だけに神降ろしの宝玉を使うのかって話にはなるけれど、カンタレラの案も悪くはないわね。幸いなことに、神降ろしの宝玉も余っている訳だし、無駄に使う訳では無いのだから、別に構わないと思うわよ？」
「神様に方針を決めて貰う、か。それも有りな気がしてくるよな。今の目標も神様の目標みたいな所があるし、無理にこっちだけで決める必要は無いのかもしれないな。……問題は何を頼まれるのかなんだけどな。無理難題を頼まれる可能性はあると思う。何を頼まれるのかは解らないけど、それでもいいなら、とりあえず使ってみるって方針は有りだと思う」
神様に方針を決めて貰うねえ。確かに有りだと思う。どうせ何かをやらないといけないって訳でもないんだし、決めて貰ってそれに一丸となって立ち向かっていけるのであれば、それでいいと思うんだよな。色々と一気に解決すると思うんだけど。
ただ、それで問題があるとすれば、何を言われるのかって所なんだよなあ。どんな難題を押し付けられるのかが問題になってくるんだよ。神様からの目的を達成しない訳にはいかないとも思うし、何だったら、放置するよって言う事も出来なくなるだろうからな。
それと、誰を呼ぶのかも問題があると思う。どの神様を呼ぶのかによっても大きく違ってくると思うんだよな。神様によって、色々と意見があるだろうから。全員の意見を聞くって事は難しいと思うんだよ。聞くのであれば、誰か1柱になると思うんだよなあ。それが誰が良いのかなんだよ。
「神様に聞くのはいいとして、誰に聞くのかだよなあ。10柱いる訳なんだけど、誰に聞きたい？ 色々と意見はあるとは思うけど、どうだ？ 誰に聞きたいとかあるか？」
「ならやれはケセリリ様を推そうかの。どうせ話をしても解らんの。なれば自分が神降ろしの宝玉を使った方が楽だの」
「そういう考えもあるわね。会話をするのはエルンストになるだろうから、エルンストが話しやすい神様で良いんじゃないかしら？」
「レラは誰でも良いと思うけど？ そこまで変な事にはならないんじゃない？ 詳しいことは解らないけど。神様が決めたって事で、誰でも良いと思うけどなあ」
「まぁ、エスメラルダが使うっていぅならそれでいいんじゃねぇか？ 明確な基準がある訳でもないんだからよ」
「そうだな。別に誰に聞いてもそこまでは変わらないだろうし、良いんじゃないか？」
そうか？ 結構神様によって違う様な気がしないでもないんだけど。そこまで言うのであれば、ケセリリ様に聞いてみるか？ 聞くだけなら神降ろしの宝玉を使うだけで良いんだし。それなら早めに呼んでしまうのも有りなんじゃないかと思えてくるな。目標がある方がやりやすいとは思うし。
とりあえずはケセリリ様を呼んで、どうのこうのと決めて貰うとしてだ。色んな事も聞いておいた方が良いよな？ 特に大陸に居る魔王の事とか。色々と聞いておくべきだろうな。聞きたいことをある程度纏めておく方がいいだろう。時間いっぱいまで色々と聞いておけば、後々に面倒にならないでも済むからな。さて、それじゃあ準備をするか。
