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158話 大陸統一に邪魔なトンダミテタ帝国を滅ぼす協力しないと扱い悪くなる

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 議会は本当にガス抜き程度の事しか出来ていない気がする。主張することはあるが、殆どが可決しない。議員が内部工作をしていないという可能性もあるんだが、内部工作をして通さないようにしているという事も考えられる。過激な議題を述べる議員の顔ぶれは同じで、昨日と同じ議員が否定をしている。まあ、お世辞にはいえないくらいの茶番劇だと思うな。こうなると変化が乏しくなる。現状維持でどうにかしようと動いているようにしか見えない。


「昨日と言っていることが殆どいっしょだの。見世物といった意味がよく解るの」


「全くだぜ。それでいて、何も決まってないんだからよぉ。これは面白くもなんともない見世物って言われればその通りだよなぁ」


「しかし、それも仕事の様なものなのか。道化を演じる仕事は見世物だけで十分だ」


 そうなんだよな。完全なる道化でしかない。高度な文明を持ちながら、侵略国を放置しているのがこの国の現状なのだ。いや、確かに現状維持をすれば衰退は無いのかもしれない。が、繁栄も無いのだよ。やる気があればもっと先にもいけるのに、その場に止まっているだけの人たちなんだよな。これだけの材料があっても、日和見を続けていたら、その内トンダミテタ帝国から滅ぼされる可能性もあるという事を解っていない。


 第10紋章を徴用しているというのは解っているので、それ以上は無いんだろうと高を括っていると足元を掬われる可能性がある。正直な所、数は力である。徐々に減らしていかなければ、色々と不便が生じる可能性もあるんだよなあ。上級魔法1つよりも中級魔法20の方が脅威である。手数は力となる。それで押し切られたらどうするつもりなんだろうか。現状維持は愚策でしかない。トンダミテタ帝国という脅威がある以上、戦って権利を得なければ未来は無い筈なんだよ。


 その辺も解っている人と解っていない人が居るんだろうな。民の犠牲を強いる事になるからな。いくらなんでも死者を出しておいて成果が何もなかったというのが一番の問題だからな。成果はあって当然の事ではある。それが無いのは頂けない。だがしかし、停滞はもっといただけない。トンダミテタ帝国を放置することは、責任の先延ばしに過ぎないのだから。だから、今日、この場で意識を変えてやる必要があると思う。


「方々、静粛に願いたい。私の方から大きな話をしようではないか。紹介しよう。傍聴席に座っている客人を。……あそこにいる者たちは、海を渡って来たのだという。それで、我々に対していう事があるのだという話だ。まずはそれを聞いてもらいたい」


「初めまして。別の大陸からやってきたエルンストだ。国の代表でも無いが、この大陸に干渉する権限を貰っている者でもある。そして、色々と情報収集をした結果、トンダミテタ帝国には滅んでもらう必要があると感じた。我々の大陸では、1つの国として動いている。それを他の大陸にも波及させたい。無論、目的はある。目的は魔王に対しての共同戦線である。それを成すために、大陸の統一を考えているところだ。だが、トンダミテタ帝国に関しては、俺たちとは考え方が異なる。人間至上主義者が生活している国と聞いた。それではそれ以外の人種はどうなる? 虐げられるのか? 否、俺は皆殺しになると考えている。人間以外を非人間と呼称する俺たちの大陸ですらその様な事は無かった。だがしかし、この大陸では起こりえる。それを排除するためには、民族浄化しかない。すなわち、トンダミテタ帝国の全ての人類を滅亡させるという事に他ならない。民草も、女子供も全員だ。そうしなければこの大陸を統一することが出来ないと解釈した。そこで、この国の議員の皆様には力を貸していただきたい。戦力を出せとは言わない。共同戦線を張ってくれとは言わない。ただ、場所だけ貸して欲しい。そうすれば後はこちらで処分する。情報収集を兼ねて部隊を送り込むのに拠点が必要なのだ。その場所を貸して欲しい。……無理だというのであれば、別の国に行って交渉をするだけだ。その時、この国の扱いについては、悪くならないという保証は何もない。統一した暁には、この国も含めて全てを併合するか、同盟を維持したままにする事になると思う。その時、不利な条件を突きつけないという保証はしかねる。故にここで英断をして欲しいと思う。土地を貸してくれと言うだけだ。それほど難しい事では無いはずだ。条件をつけるのであれば付けてくれ。その分の対価はトンダミテタ帝国が滅んだ後に支払う事になるかとは思う。さあ、議員諸君の意見はどうだ?」


 いいたいことは言った。結局は全部の国を見た訳では無いので、何とも言えないんだけど、情報収集をするための拠点が欲しいんだよな。共同戦線を敷いてくれとは言わないんだよ。してくれるのは助かるが、別にそんな事を求めている訳では無い。こっちでいろいろとするので黙認してくれと行っているだけなんだよな。まあ、民族浄化は半分は嘘になるんだけどな。ちゃんと意思確認はする。その為の時間は必要だから、今回の様に拠点を求めているんだけどな。


 非人間に確執の無い民はジェンディア神国に逃がすつもりだ。後々の統治の事を考えると、どうしても人口が必要だからな。それらを考えると、完全に浄化するのは不味い。少なくとも半分くらいは残しておきたいと考えているんだよな。流石に全員が駄目だとは思わないからな。少なくとも半分は大丈夫だろうと思っている。


 ざわつく議会。決めかねているのはよく解る。今までが茶番だったのに、いきなり本気の議題が登ったのだ。会議場は落ち着かず、何も答えを出せていない状態だ。こっちの話は聞いただろう? 後はその答えがどのような答えになるのかなんだよな。こういう時って、共和国の動きは遅いんだよなあ。結局議会で色々と決めないといけない以上は、直ぐに結論が出ないことも往々にしてあるんだよ。台本の無い会議だ。どう出てくる? どうやって落ち着かせて来る? 割と楽しいってのは解ったんだよな。驚く顔が見たいとか、そういう感じじゃないんだけど、茶番をひっくり返されて混乱しているってのがよく解るよなあ。誰かが発言をしだしたら、色々と動き始めるとは思うんだけど、あの議員も根回しはしていなかったみたいだし、本当にどうやって動くのかは全くわからない。見ている方は楽しいかもしれないな。いつもよりは。


「……質問をいいだろうか。対魔王で固まるのは解った。それには全ての国の協力が必要なのも解った。だが、トンダミテタ帝国は大国だ。それをさも簡単に落とせるかのような言い分だが、本気なのか?」


「本気だ。これから情報収集に2年から3年程時間をかけるつもりではいるが、必要な民はジェンディア神国に逃がすつもりである。それもこれからの交渉次第だが、無理ならこの国でも構わないと思っている。数年間の食料から何まではこちらで面倒を見るので、問題は場所なんだ。場所だけ提供してくれたら後はこっちで全部引き受けるつもりだ。それが終わったら、1年も経たないうちにトンダミテタ帝国は落ちる。それはこちらの中では確定していることだ。既にその国との交渉は無理だと判断している。よって潰す。これは予定ではなく、決定事項だ」


 まあ、信じて貰えなくても構わないんだけどな。こっちの戦力で落とせないのであれば、色々と考えないといけないんだけど、多分大丈夫の筈なんだよな。要所要所では色々としないといけない可能性はあるけど、落とすことは確定している。それはそんなに難しい事ではない。

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― 新着の感想 ―
タイトル案 大陸統一に邪魔なトンダミテタ帝国を滅ぼす協力しないと扱い悪くなる エルンストの行動も帝国してるよな。トンダミテタ帝国を滅ぼす決定の前に、トンダミテタ帝国と交渉できないのかな
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