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魔紋章のある世界へ  作者: ルケア


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156/191

156話 議員と交渉、魔王の出現予測とこちらの戦力を伝え、まず転移陣

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 議会の入り口は複数あるが、議員が使うべき場所は幾つかある程度だ。そこで待ち伏せていた。議員が出てくるのを。結局、議会では枯渇しそうな資源をどうするのかって話で持ちきりだったからな。特に金属資源が枯渇したらどうにもならない。採取物はどうにでもなるんだけど、金属は無限に出てくるわけではないからな。それでこそ無限回廊で採掘しないといけない。


「すみません。議員の方ですよね?」


「!? 誰だ! ……ん? 神国の連中か?」


「いえ、俺達は海を渡って来たんですよ。大陸の外からやってきたんです」


「……そうか。あるだろう事は予想されていたが、接触があったのは初めてだ。こちらも行くための人的なリソースが無かったのと、大切な人員を送り込むわけにもいかなかったからな。こちらでは出来なかったことだ。それで? そんな大陸を超えてきた使者殿は何を求めているのだ?」


「そうですね。こちらの思惑としては、大陸の統一を。すべての種にとって、暮らしやすい国を。そして、対魔王での団結、という所でしょうか?」


「大陸の統一か。理想ではあるが、トンダミテタ帝国をどうする? 民草までが人間を至上として考えている国だ。その国が無ければ、我らとて国は違えど協力は出来る。その国をどうするつもりだ?」


「一般市民までがその思想に染まっているんですか……。ならば民族浄化をするしかないですね。全てをさら地にしてしまう必要があるかと思います。出来るかどうかではなく、やるんですけど」


「……それが例え無辜の民であってもか?」


「人間を至上としている時点で無辜の民ではないですからね。こちらの考えではそうなります。魔王を前にして、いがみ合う事はあってはならない。というか、よくこんな状況で魔王を討伐できていますよね? 何故なのかは知らないですけど」


「トンダミテタ帝国が民を生贄に神を呼ばせているだけにすぎんよ。生贄にする必要があるかどうかについては議論の余地があるとは思うが、魔王を前にした場合、神の力を行使するのに体が耐えられんそうだ。それでも3日間くらいの攻撃をしているそうだが、神降ろしの宝玉を使うのが一般的だろう。そちらでもそうではないのか?」


「こちらの大陸では魔王が過去に1度も出たことが無いので、まだ魔王については知らないですよ? まあ、世界的に見ても魔王が出てきたのは12回。その内の何度かはこの大陸なんでしょうけど、討伐には成功しているという事なんでしょうね。物事には結果があります。結果では、何度も倒せている事になる。犠牲者がどの位出ているのかは知りませんけど」


「……何処まで知っているのかは知らないが、勝つだけなら勝てるのだ。それでも、スタンピードを制御し、住居を確保し、様々な要因を排除しなければ戦争をしても無意味だ。その意味が解らないでもあるまい?」


「それもそうなんですけどね。もうすぐ魔王が出てくるんですよ。少なくとも人間である俺の寿命が尽きる前くらいにはね。そんな感じなので、大陸を統一して魔王に対する同盟を組みたいわけですよ。良ければ併合させてもらって、1つの国としたい所ではあるんですけど、それが難しいのであれば、特別自治区なんてどうですかね? こっちとしては、非人間とは戦争をしたいとは思っていないので、出来る限り飲み込んでもらえると助かるんですが」


「もうすぐ魔王が出てくるだと? それは何処に出てくるのかは解っているのか?」


「何処かは解らないですね。送り込んでいる方も大陸を選んでいる訳では無いので。陸地であれば何処でもいいといった感じらしいですよ? なので、この世界には魔王が3体居るんです。大陸は6つあるんですが、2つが魔王に占拠されている訳ですね。ああ、1つの大陸については、魔王同士が争っているらしいですよ? まだ何処にあるのかまでは知らないですけど。でも、魔王とは語り合えないので、倒すしか無いんですけどね」


「……そうなれば、こちらも神降ろしの宝玉を使わざるを得ない状況になるかもしれないという事か。あれについては厳重に管理をしているが、そこまでの数がない。そちらにはそれだけの数があると言うのか?」


「そう、ですね。多分ですけど。幾つあったっけ?」


「さあ? 今で25000個は超えていたと思うけれど……。むしろそんなに必要なのかと疑いたくもなるのだけれど」


「必要だぞ? この大陸にも聖域を作らないといけないんだし、数はいくつあっても足りないんだよ。そんな訳ですよ。こっちにはその切り札もかなりの数があります。魔王戦では役に立つでしょう」


「馬鹿な。誰かを生贄に捧げてでも使うつもりか? それであればトンダミテタ帝国と変わらんぞ」


「確定で死ぬわけではないですよ? レベルが600を超えていれば、召喚するだけなら魔力が足りるのは知っているかと思います。その後にどれだけ活動できるのかはレベルによって変わります。現状だと、私たちの大陸で一番レベルが高いのが22500を超えていたと思います。これで約3日間の召喚に耐えられる様になってますよ」


 勿論だが、クレイダーナーのレベルである。あの狂人は何処まで強くなるのか。もう狂信者なんだよ。レベルと無限回廊の階層更新をする狂信者。あそこまで人間性を捨てられるのかといいたくもなる。常時上級魔法を発動していたとしてもそんなレベルには普通はならない。俺か? 俺はこの間3000を超えた程度だ。中級魔法では限度があるんだよ。それでも、クレイダーナーはおかしいとは思うけどな。どうしたらあそこまでになるのかが解らない。神様の、ケセリリ様の覚えはマジでめでたいけどな。魂の修練度が他の人とはレベルが違うのだそうだ。そりゃまあ、狂信者ですし。魂の出来が違うのは当然だと思うけど。


「……何をしたらそんな事になるのか。本当にそいつは人なのか?」


「人ではありますよ。エラメラの男性です。まあ、常人かと言われたら否定しますが。そんなレベルになった奴なんて、そいつとその仲間しか居ませんよ。普通は3000から8000の間です。万を超えた非常識な奴らは少数派です」


「いや、それでも大分おかしいだろう。何処でレベルを上げているのかは知らんが、かなりの無茶をやらかしているのではないか?」


「無茶は当然ですがしてます。命をかけてレベルを上げて貰っていますから。コールゴッドに耐えられるだけのレベルが欲しいのは事実です。そうしないと魔王に勝とうとは思えないですから」


 豊穣神系統の神様系統は聖域で出るので沢山狩ってもらっているだろう? セクメトも合金に必要だから狩って貰っているだろう? セクメトは強いぞ。聖域でも無いから普通に神様系統の経験値を貰えるが、他の神様系統の魔物も一緒に付いてくるし、そもそもセクメトには火属性、毒属性、風属性の魔法を無効にする耐性を持っているし、なんなら1割の確率で物理魔法以外を反射してくる。非常に厄介極まりない性能をしているからな。対策さえしっかりと取っていれば勝てるんだけど。


「それだけ本気という事か。……それで? 統一をするにしても何かやる事があるから接触してきたのだろう? 何がしたいのか」


「そうですね。トンダミテタ帝国に対しての共同戦線を張りたいのはそうなんですけど、まずは転移陣を設置させて欲しいんですよね。それの場所を提供して欲しいんですよ。勝手に設置しても困るでしょう? なので交渉をさせて欲しいんです。こっちが出せるものも、色々とあるんですよ?」


 戦闘系魔法に関しての知識は、こっちの方が上だろうしな。無限回廊を200層で潜り止めているのであれば、戦闘関連の魔法が充実していない可能性がある。熟練度の関係で使い込めば強くはなるが、知らない魔法も多くあると踏んだ。交渉材料はこちらにもある。それを提示したいところだが、まずは転移陣を置きたい。それで色々と交換したい情報もあるんだよな。

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― 新着の感想 ―
タイトル案 議員と交渉、魔王の出現予測とこちらの戦力を伝え、まず転移陣 こちらは非人間主義で、魔王退治に邪魔な奴隷制度の国は滅ぼして、強くなって神を呼んで魔王を倒そう。 トンダミテタ帝国は人間主義…
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