141話 大陸地図と説明で国落としの順番決め、転移陣作成を神に頼もうか
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結局はグテミエラ共産国が1番問題がありそうで、1番簡単なのでは？ という予想が着いたので、それをモリエラルト公爵様に持っていく。俺だけだと知識が偏るからな。一応意見はすり合わせておかないと。もしかしたら沿岸国を先に潰して回った方が楽かもしれないんだけどな。塩の封鎖をしてしまえるのであれば、割と簡単なんだよな。……狩場で塩が手に入らなかった場合なんだけど。
「で？ このクソ忙しい時に何を言いに来たんだ？」
「ええ、まあ、次の戦争の相手をとっとと決めてしまおうと思いまして。なるべく早くに大陸を統一したいと思っているんですよ。なので、その情報交換と知識のすり合わせに来ました」
「そういやあ、お前はそんな事を言ってたっけな。早過ぎると言いたいところなんだが、この際だ、全部落としてから考えても変わらねえな。んで？ 目星は付けてきているんだろう？」
「そうですね。グテミエラ共産国が1番落としやすいかなって考えているんですけど、どうですか？」
「……ああ、あの糞蛮族国家な。あれを落とすんならとっとと落としてしまえ。国民全員皆殺しで構わん。あの国家自体が糞だからな。滅ぼしても誰も文句は言わねえ。むしろ更地にしてやれ。そこに非人間の避難区を作れるからな」
「あれ？ そこまで酷いんですか？ というか、地図も何も見てないですけど、そこで確定でいいです？ 何もかも殲滅で良いのであれば、直ぐにでも招集をかけたいんですけど」
「ああ、お前らは流石に知らないか。ちょっと待て。……これがこの大陸の地図だ。大まかだがこんな形をしている。で、隣国は解っているんだろう？ 他の国がどうなっているのかって言うと、エドレルファス神聖共和国の西側にジュモロン王国がある。ケイリエルド商国の西にエガム王国がある。ズーラミエフ王国とオラトランド王国の南にテルミナル共和国があって、その南にクッテシナ海国がある。こんな地図になっているはずだ。これ以上の地図は無いぞ。流石に大陸が6つもあるなんて知らないからな」
「うーん。塩を封鎖しようと思ってたんですけど、内陸国ってメルトリスラ王国だけじゃないですか。他は全部沿岸部に隣接しているって事は、塩を封鎖しても意味がないって事ですね。しかも、南側は難易度が高そうですね。このテルミナル共和国ってもしかしなくても強いですよね？」
「テルミナル共和国は強いぞ。先々々代の頃は同盟を組んでズーラミエフ王国とオラトランド王国を動かないようにしていたからな。今じゃあ仲が悪くなっているが。むしろ友好国が碌にないのが今だ。まだエドレルファス神聖共和国との友誼を結べるかって所じゃねえか？ 結んだらエドレルファス神聖共和国が内乱になるんだろうがよ」
「うーん。そうするとグテミエラ共産国を潰すのが正解ですよね。その後にケイリエルド商国を潰して、エガム王国、ジュロモン王国って感じでしょうか。その頃には今鍛えている同盟員も少々は使えると思うので、南へ侵攻するって形で良いですかね。後3年はかかりそうですが。クッテシナ海国はどうなんですか？」
「あそこは、なんつうか、半分が海になっているんだよな。普通は川の水ってやつは飲めるだろう？ だが、あそこは塩っ気が強くて飲めねえんだ。川っつうか海で陸が分断されているような国なんだよな。碌に畑が作れねえって土地なんだよ。その代わり、魚が山ほど採れるんだけどな。食料には困ってないって感じだろうな。で、そんな場所だから、普通にマーマンが戦士として入っている。非人間の中でも、マーマンだけは別格なんだよな。海であいつらとは戦争が出来ねえ。それ以外の種は駄目だが、マーマンならって国は多い。……グテミエラ共産国以外はな」
「ああ、なんとなく解ります。そうですか。先に西を攻めるべきですか。そして地力を上げて南下すると。それなら何とかなりそうですね。マーマンとは戦争をする気は無いですけど。むしろ仲間に引き入れられないですかね？」
「出来ると思うぞ。マーマンも解っているからな。平等に扱うって言われているだけで、実状は差別されているからな。味方に付けるのは簡単だ。その根回しくらいはやってやる。お前らが西側を片付けている間にその辺の話は付けておいてやる。だから遠慮せずにやれ。国の貴族が少なくなりすぎたのはその通りだが、ここまで来たら10倍になってもやることは変わらねえ。エドレルファス神聖共和国にだけは手を出すなよ。それ以外なら何とでもしてこい。後始末はやってやるからよ」
「では、遠慮なくやらせてもらいます。まずはグテミエラ共産国を民衆含めて消します。その後に西に行って、その後に南に向かいます。その際にマーマンとの話は既に付いていると、そうですよね？」
「ああ、その位はやってやるさ。便利な魔法を教えてくれた礼だ。こんな魔法があったら色々と変わっちまうぞ。常識が全く通用しねえ。落とすんならとっとと落としな。グテミエラ共産国なんて誰も望んじゃ居ねえのよ。あるだけで害悪だ。滅ぼしちまっとけ」
「後は、冒険者が居るかどうかも聞いておきたいですね。戦力は少ないと思っているんですが、どうですか？」
「グテミエラ共産国に冒険者は居ない。上から王、幹部、軍部、民衆、非人間の順番だ。民衆以上は皆殺しでいい。ただ、気を付けるのは、民衆も冒険者並みには戦えるって事だ。まあ、お前らには関係ないだろうがな。規格外しか居ねえんだから世話ねえよな」
よし。グテミエラ共産国の討伐の許可が降りた。早速潰そう。害悪しか居ないのであれば、潰してしまって非人間の避難区にしてしまう方が良いだろう。ついでに色々と試したい所ではあるんだけど、まだ無理かもしれない。国内の調査も終わってないもんな。それなのに攻めようとしているんだから質が悪い。戦争の手を緩めるつもりは無い。大陸統一まで突っ走るからな。
ゴミ国家は潰そう。というか、非人間をまともに扱えっていう国家がエドレルファス神聖共和国しかないってどういう事なんだよ。そこまで差別する必要があるのか？ 俺にはよく解らん。どうせ同じ人なんだから、そんな差別しなくてもいいのにとは思う。みんな魔紋章を貰って生きているって所では変わらないんだよな。
開戦は10日後でいいかな。それまでに皆に連絡を取らないと。戦争をするぞ。今回も電撃戦だ。宣戦布告も無しに奇襲攻撃だ。気が付いたら滅びてたって言うのがコンセプトだ。やってやるぞ。船が出来る方が先か、大陸を統一する方が先か。競争だな。船も出来たら500隻くらいは欲しいんだけど。5000人乗りがその位。250万人くらいは運びたいよな。どんな国家があるのかは知らないけど。
海の向こうは、まだマシなんだろうか。マシではない気がするな。何処も同じような感じがする。とりあえず、世界統一も狙っていくんだけど、それって何時になるんだろうか。世界統一をするなら、本気で転移陣の研究をさせるのかだよな。いや、ここは神降ろしの宝玉を使って、転移陣を作って貰うってのはどうだろうか。自分で作れないのであれば、神様の力を使えば良かろうなのだ。神降ろしの宝玉も沢山集めてあるけど、結構使ってしまったもんな。補充するのは何時でも出来るんだし、船が出来たら一度お願いしてみるもの1つの手かもしれない。移動が楽になると、色々と捗るもんな。場所を厳選しておくべきだろうとは思うけどな。何処が良いだろうか。中心部に作るのか、端っこに作るのか。それは中々の問題だぞ？
