表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔紋章のある世界へ  作者: ルケア


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

129/191

129話 同盟の実績を書状でモリエラルト公爵に伝え、戦争方針等の会談

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 控室で待たされること10分程度。呼びに来られた。……逆に早過ぎてビビるんだけど、どういう事? とりあえずは護衛に回すエルフ20人には待ってもらって、俺だけの交渉に挑むんだけど、どうするべきなんだろうか。何から話す方が良いのかが解らない。けど、かなり重要事項として盛り込まれたのは解る。こんなに早いんだもの。いくらなんでも公爵様だぞ? 10分程度で会えるような人じゃないんだぞ? ヒルストン伯爵様には、領地内で色々とやっていた実績があったのかもしれないけど、こっちでは実績らしい実績は残せてないんだよなあ。何故だ?


「ほう。本当に若いな。いや、幼いと言った方が良いのかもしれん。まだ10かそこらだろう? それで同盟の盟主を張っているのか。中々に面白いじゃないか。貴族の若いのでもここまでの奴は居ないだろう。だが、気迫が感じられんな」


 ……幼いって訳では無いんだけどな。数え年で11歳になるんだけど。小学校5年生くらいか。まあ、人によっては幼いというのかもしれないが、もういい歳……ではないな。若いのはその通りだし、気迫がないってのもな。威厳なんてある訳がないし。


「お初にお目にかかります。同盟〈光る原石〉の盟主、エルンストでございます。この度はお会い頂きありがとうございます」


「ふん。子供が厭味ったらしい言葉を使わんでもいい。普通に喋れ。貴族でも無いものがその様な口調の方が気味が悪いわ。どうせ普段とは全く違うのだろう? 構わん、許す。ビビり散らすよりも気味が悪い」


「……なら、普通に話させてもらう。でも良いのか? 公爵様なんだろう?」


「肩書だけだ。俺が偉い訳では無い。先代までが偉かっただけの男だ。その椅子に座っただけで偉くなるのであれば、公爵家の当主など誰でも良いのだよ。要は、何を成したかだ。違うか?」


「ああ、そういう事か。まだ、何もしていないのに偉ぶるつもりはないと。そういう事なのか」


「ああまだ、だな。話はここに書いてあった通りだ。随分と派手に動いたな。俺の領地でも今やってんだろう? 進捗はどうなんだ?」


「始めてから1年も経ってないからな。まだまだ全然だ。ヒルストン伯爵様の領地とは規模が違う。領都だけでヒルストン伯爵領の非人間の数と同じだ。正直ここまで大きいとは思ってなかったが、開戦までには間に合わせる。その位の期間はあるからな。2年もあれば、十分に育成できる」


「大きく出たな。……ここには、正直に言うと意味の解らない事しか書かれていない。新たな金属の発見から、魔紋章の使い方、無限回廊の話に、神降ろしの宝玉を使用した事まで。馬鹿げた話だと言った方が良いだろうが、切り捨てるにはあまりにも早計だな。ヒルストン伯爵が丁寧に日付を入れてある。その日付からわずか4日だ。最低でも80日は必要だと思われる道のりを僅か3日で走り抜けた事になる。それがお前たちの得た力か?」


「その一端だな。こんなこと、訓練すれば誰にでも出来る。勿論、魔紋章も大きくかかわってくる。その知識があまりにも足りない。あまりにも勿体ない。人間と非人間を分ける事すら馬鹿らしく感じる。人は魔紋章で分けるべきだ。俺はそのやり方を通してきたし、これからも通すつもりだ。何のための魔紋章なのかを理解するところから始めないといけないと思っている。……新たな国を作る事も視野に入れている。そうしないと、非人間の家畜化が終わらないんだろう?」


「魔紋章か。メルトリスラ王国では、そもそも魔法を使う事が野蛮だと第1王子派が罵っているが、この魔紋章にはそれぞれの意味があるという事なんだろうな。そして、その意味を知っている奴が突如と現れたと。そして、そんな奴が非人間の解放を謳っている。はっ! 出来すぎた物語じゃねえか。なあ? 子供に聞かせる話だろうよ。差し詰め英雄が生まれたって話になるんだろうが、お前は英雄っていう面じゃねえな。何処にでも居る脇役にしか見えねえ。だが、今までやってきた実績は正に英雄そのものだ。非人間のための英雄。第4王子派が何かしらの伝手で、何処かの国の学者を連れ込んだという話の方がまだ通りはするな」


 まあ、解る。出来すぎた話だと思うぞ。でも、なんか神様案件らしいんだよな。詳しい事までは解らないんだけど、神様が関わっている節があるんだよな。なんか知っている感じだったし。まあ、地球の神様が何かをしたんだろうとは思うけど、何故に俺だったのかまでは解らない。そして、俺も別に非人間を選んだわけでもない。魔紋章で使えそうな奴を選んだだけなんだよな。偶々非人間が多かったってだけの話だ。ここまでの出来事は全くの偶然で起きている。神様が俺をこの世界に放り込んだ意味さえも、俺は知らない。俺がやりたいようにやって来ただけなんだ。


「それにしても、よくもまあ状況証拠だけで非人間の家畜化まで解ったものだ。誰にも言ってねえとは思うが、禁句だからな。教会勢力も割れている案件だ。深入りはするな。まずは目の前の事から片付けていかないと、大きな動きは出来ねえ。第1王子派も何かを企んでいるみたいだしな。詳しいことはこっちで調べるが、王位を得るための行動なんだろう。どう動くのかは解らねえけどな」


「みたいだな。王位を無理やり奪っても良い事は無いとは思うが、根回しをしている所なんだろ? 多分だけど、時間を与えたら不味い奴だと俺は思った。非人間の家畜化の事もあるし、早いうちにやれることはやった方が良いって感じだな。だから、戦争を前倒しに出来ないのか、それを聞きに来たんだよ。ヒルストン伯爵様には言ったつもりだが、ガルガントラ王国を丸々第4王子派の領地にしたい。それだけの戦力はあるし、用意する。後は舞台を整えて貰うだけなんだよ」


「それで、要求はたったこれだけか。欲がねえな。裏がある様にしか思えねえ。……だがな。こっちにも予定ってもんがある。その予定は、第4王子に勝ってもらわないと始まらねえ。そして、丁度いい事に、明日、王都に出向いて会議をする予定だ。戦争をするのはほぼ確定事項だ。それを俺ともう1つの公爵家が延ばしている所なんだ。だが、俺が戦争に参加することに賛成すれば、直ぐにでも動き出すだろう。領地の配分は、最終占領地をその派閥に組み込むものとする。成る程なあ。こうすれば、全部の領地を獲得することも出来るわな。戦力があれば、って話ではあるが」


「普通は無理だと答えそうだが、出来るからな。戦場は2000か所程度なんだろう? そして、俺達に与えられるのは200か所程度と。ならば200か所を即座に落とし、その後方を全て抑えてしまえば、後は占領するだけだ。2000か所守るのと、2000か所攻めるのと、4000の部隊があれば実行できる。それを1年以内に方をつける。それでガルガントラ王国は第4王子派のものになる」


 上手くいけばの話だから、もしも何処かの戦場が速攻をかけてきたら、ちょっとだけ面倒な事になるんだが、ちょっとだけ面倒なだけで、やることは変わらないからな。結局は全ての貴族家を殲滅するのと、味方に壊滅的な被害を出してもらおうってだけなんだよ。俺の頭の中では、既にやることは決まっている。後は実行するだけなんだよ。問題点はあるかもしれないが、まあ、そんな事は些細な事だ。最終的には武力で解決できる。占領地を攻めてはいけないなんて事にはならないからな。そんな話は出してもらったら困る。1%も領地を向こう側に与える気は無いんだからな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
タイトル案 同盟の実績を書状でモリエラルト公爵に伝え、戦争方針等の会談
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ