128話 モリエラルト公爵領の同盟拠点後、領主館で書状を渡し、控室へ
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流石に精鋭に選ばれただけあって、見事に走り抜いたな。俺もここまで走るのは久しぶりだったけど、何とかなったって感じだ。途中に休憩を挟みながら、3日間。キロ数に直すと、1日に1万キロ以上を走ったことになる。それだけ広いんだ。まあ、余裕だけどな。バフってやっぱり凄いな。体力向上系のバフもかかっているから割と楽勝って感じだった。殆どの村や町、都市には止まっていない。だって、普通に奴隷にさせられそうになるからな。宿泊は完全に外でとなる。夜に襲われないという保証は何処にも無いんだけど、流石にそれは警戒した。
じゃあ、ここまで来たら、同盟拠点に向かって1泊させてもらうか。ついでに何処まで育っているのかも確認しておかないといけないだろう。狩場の情報なんて全くないんだけど。でも、良い狩場があると思うんだよな。領都なんだし。順調にいっていてくれれば、それなりの拠点を構えられている筈なんだけど……。うん。まあまあだな。これなら5000人くらいは入るだろう。領都にしては小さいが、今後大きくなっていくだろうからな。
「すまんな。フィオーラからは連絡が入っていると思うが、俺がエルンストだ。今日は1泊させて貰う。もしかしたら暫く滞在するかもしれない。よろしく頼む」
「こちらこそ、会えて光栄であります。部屋の準備もさせて貰っております。ゆっくりと休んでくださいませ」
「ありがとう。ゆっくりとさせて貰う。それでなんだけど、今の拠点の規模はどの位だ? この拠点の大きさだと5000人程度だとは思うのだが?」
「今は65000人程度を抱え込んでおります。その、モリエラルト公爵様の領都なんですが、結構な人口を誇っておりまして、ここが第1拠点になるのですが、他にも第8拠点まであります。点在しておりますので、1つ1つの拠点は小さくなっております」
「ああ、そういう事か。その可能性もあるよな。失念していた。お詫びする。という事は、かなりの大きさになっているんだな。非人間の数はどの位と言っていたか?」
「お詫びなど恐れ多いであります。非人間の数は250万人になると聞いております。ですが、40万人ほどは普通に働いている様であります。雇用できるとすれば、210万人になるだろうと見通しが立っております」
流石にデカいな。領都だけで、伯爵領の非人間の数を超えてきている。しかも普通に働けるときた。流石は公爵家。出来る事が違うな。それでも非人間のスラムに居る人数が多いとは感じるが。同じく人間のスラムに居る数も多いんだろうな。それはそれで問題が起きそうだ。産業があれば、一気に変わるんだけど、どうなんだろうな?
まあ、ゆっくりとさせて貰おう。ここでゆっくりとしても何も変わらないけど、特に今から行っても仕方がないしな。もう夜だし。朝一で向かう方が良いだろう。それでも昼までにはなんとか会えればって感じだな。この手紙が何処までの効力を持っているのかは知らないが。というか、ヒルストン伯爵の立ち位置も微妙なんだよな。爵位って、普通に考えたら王族を除いて、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、準男爵となっている筈なんだよな。作品によっては辺境伯とか騎士爵とか魔導爵とか宮中伯とかあったりするんだけど、このゲームは基本の6種類だけを採用していたはずなんだけど。
順番的には3番目だよな。ぶっちゃけ、何処まで偉いのかは解ってない。数ある貴族家の中の1つでしか無い気もするんだよな。伯爵なんだけど、侯爵並みの力を持っていたりとかもあるし、逆に子爵並みしかない可能性もある。けど、伯爵家以上の発言力は無いと思うんだよな。多分だけど、金属が黄鉄までしか無かったことを考えると、その程度なんだろうなって感じがする。金属って割と重要だからさ。バリルが公爵、赤鉛が侯爵、黄鉄が伯爵って考えると、割とスッキリ来るんだよ。
まあ、今はそれどころじゃない事になっているとは思うんだけど。ベルベリアリが出なかっただけで、他が色々とな。出てきたんだもの。何処までモリエラルト公爵様と情報交換をしたのかは解らないが、そのおかげで発言権が大きくなっている可能性もあるんだよな。重要度が上がった的な? 明日には解るだろうけども。
そんな訳で、1日ゆっくりとさせて貰った。こっちではまだ無限回廊の宝物は回って来ていないらしく、食料の入手もお金で買わないといけないらしい。でも、狩場がそこそこ美味しいらしいので、資金的には困っていないという事なんだそうだ。まあ、こっちでも上級ポーションの材料の落ちている狩場があるらしく、そこから資金が流れ込んできているとの事。良い事じゃないか。どんどんと生産していくべきだ。ポーションは無限に必要だからな。必要ないなんて事はない。自己回復出来るってのが良いんだよ。第7紋章2つ持ちしか駄目って訳では無いんだよな。生きるためにはポーションも使わないと。……まあ、そこまで使う機会があるとは思わないんだけど。あくまでも保険だしな。でも、第7紋章持ちもそこそこに貴重なので、居ないパーティーにはポーションが沢山必要になる。予備でも持っておくべきだし、やっぱり需要は高いよな。
そして、モリエラルト公爵様の領主館にやってきたんだけど……。これ、城じゃない? 公爵家ってあれだっけ? 王族の血が流れているとか何とかってやつだったか? だから城に住むってか? 別に城じゃなくても良いとは思うんだけど。まあ、良いけどな。城であろうがそうで無かろうが、やることは変わらないんだから。
「すみません。同盟〈光る原石〉の盟主、エルンストと申します。モリエラルト公爵様にお目通りをしたく参った次第です。こちらがヒルストン伯爵様から頂いた証明証になります。それとモリエラルト公爵様お手紙を預かってきているのですが、こちらで渡した方が良いでしょうか?」
「同盟〈光る原石〉か。たしかここ最近に勢力を拡大しているとは聞いている。しかし、ヒルストン伯爵家からの書状を預かってきているとはどういうことだ?」
「実は、俺達は元々ヒルストン伯爵領で活動をしていたのですが。……第4王子派の戦力の底上げをヒルストン伯爵様が望まれまして、第4王子派の全ての貴族家の領地に勢力を拡大している最中なんです。その関係で、モリエラルト公爵領にも足を伸ばした形になります。そこで、色々と話せない事情がありまして、ヒルストン伯爵様から覚えが目出度い俺達の同盟が伝令として使わされた次第であります。こちらを読んでいただければ解るかと思います」
「ふむ。……成る程な。確かに。非人間を中心とした同盟となっているな。それで、今回の書状を届けるまでに信用を得たと。……ふむ。書状はこちらで預かろう。一応だが、控室に通しておく。だが、モリエラルト公爵様も多忙なお方だ。今日中に会えるかどうかは解らないが、それでもいいか?」
「勿論です。むしろ、今日中に会っていただけると思う方が無理がある事かと。……書状の内容にも因るのかもしれませんが。火急の用事であれば、今日中に会えるかもしれないですし」
「そうだろうな。ヒルストン伯爵様からの内容次第だ。とりあえず控室には案内する。ついてこい」
まずは入る事には成功したと。控室でどれだけ待たされるのかだよな。こっちとしては、今日中に片付けて明日には帰りたいんだけど。難しいだろうか? 何処までの事をヒルストン伯爵様が書いてくれているのかだよな。急ぎの案件なんだが、さて、どう転ぶのか。いい方向に転んでくれると有難いんだけど。




