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124話 開戦準備に2年。1年以内に落とし、この国への非人間解放戦争へ

新規作品始めました。よろしければどうぞ。

「精霊の楽園の薬師」





OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 色々と考えた結果、戦争は今すぐ起こしたい。本当に今すぐ。勝てるのであれば、今からでも良いじゃないか。どうせ通達、集結、開戦までに2年はかかるんだから、今すぐにでも通達してしまえば良いのではないか。そう思うんだよな。ちょっと公爵家までダッシュで行く事も考えた。でも、順序は踏むべきだよな。そんな訳で、ヒルストン伯爵に会いに来た。いつも通り、控室に通してもらってから、いつもの場所に行った。今日は俺1人で来たんだよ。色々と答え合わせもあるからさ。流石に他の人には聞かせられない。


「どうしたのか? この間話をした件について、モリエラルト公爵様に手紙を出す予定だったのだが、それ以上に早く来て何がしたいんだ?」


「いえ、まあ、なんというか、そのモリエラルト公爵様にお願いがありまして。後7年くらいしたら戦争が始まるんですよね?」


「ああ、流石にその辺まで抑え込んでいたら限界が来るだろう。王を決める前に最終決戦となるだろうと思う。そこが勝負なんだ。お前たちには期待をしている」


「そうなんですけど、色々と諸事情がありまして、戦争の時機を早くしてくれないかと思ってまして」


「はあ!? 何故だ!? この前の戦争で勝ちを見たか? 国同士の戦争はそんなものでは済まないのだぞ?」


「そんな事は解っているんですが、戦場単位としてなんですけど、1戦場辺りに300万くらいの兵士しか配置できないというのは本当ですか?」


「……本当だ。どれだけ広くても1000万も並ばん。それ以上は無駄でしかない。故に300万の兵数程度で、それが約2000か所で起きる。私たちはそれに200か所程度を与えられての戦争となる。流石に第4王子派に戦争を期待しては居ないだろうからな」


「派閥の軍隊を全部動員したら、5億人の兵士が集まるというのも本当ですよね?」


「全部を集められたらな。兵士、冒険者、徴兵兵を集めてそれだけだ。寄せ集めも良い所だぞ?」


「いえ、それでいいんですよ。それだけあれば、全ての村と町と都市を占領できますよね?」


「まあ最悪、村の占領は3人でも構わん訳だからな。占領をするだけなら出来るぞ。なんだ? 本気でやるのか?」


「はい。今すぐにでも通達を行っていただきたいです。そうすれば、通達が到着してから2年後くらいに戦争になりますよね?」


「ああ、お前の言っていることは正しい。通達に1年。そして、宣戦布告にもその位の時間がかかる。故に開戦は2年後になるな」


「だったら、今すぐにでも通達をしましょう。第1王子派が何かを企てる前に終わらせてしまいましょう。現王はまだまだ元気なんですよね?」


「ああ、まだまだ死ぬような方ではない。だが、急ぐ意味が解らんぞ?」


「第1王子派の狙いが実は長引かせる事が目的なんじゃないかってのも考えたんですが、その線は薄そうなので良いんです。それよりも、こちらの戦力が整うので、2年後に開戦くらいの方が有難いんですよ。第1王子派の作戦までは見抜けませんでしたが、後になるよりは、開戦は早い方が良い。2年も時間があれば、戦力は整いますから」


「待て待て。お前らに頼んでおいてなんだが、非人間が他の領地に行くまでにどの位の時間がかかると思っているんだ? 2年ってな。移動時間も含めたら4か月か5か月しか時間が無いんだぞ? 隠れながら移動するのに、どの位の労力がかかると思っているんだ?」


「いえ? 各自に通達して、既に拠点を構えてます。そして、早い所では第4陣のレベル上げに勤しんでおります」


「はあ!? ちょっと待て。お前らはどんな移動をしているんだ? 空を飛んだと言われても驚かんぞ? そんな鳥人ばかりでは無いだろう?」


「空は飛べますけど、空を飛ぶにもリスクがあるので、そんな危ない手段は取りませんよ。単純に走っただけです」


「……空を飛べるって方に意識が引っ張られたが、走った? どう考えても走って到着できる速さじゃねえだろ。どうなってやがる?」


「一応ですが、俺が全力で走った場合、ヒルストン伯爵領の東から西まで、街道を使っても4時間あれば走破しますよ? その位の速度では走ります。なので、現実問題としては、レベル上げが追いつくのかって話だけなんですよ」


「……はあ。お前らの常識は間違っているぞ。何がどうしたら馬車でも15日か20日かかる道を4時間で走破できるんだ?」


「魔法を使いますけど……。同盟員の大半は同じことが出来ると思いますけど?」


「ああ、解った解った。お前らが非常識なのはよく解った。で? なんでまた戦争を早めようと思った? 何か理由があるんだろう?」


「ええ、まあ。予想にはなるんですが、第4王子派には無いと信じますが、他の派閥では、非人間を家畜にして数を増やしていますよね?」


「……おい。それを非人間の前で言ってないだろうな」


「言う訳ないじゃないですか。だから、今日は1人で来た訳ですよ。聞かせられるわけがないでしょう? その位の配慮は俺にだって出来ます」


「それと一緒に常識の方も学んで欲しいんだがな。……で、実状を言えば、ある、が答えになる」


「やっぱりですか……」


「つうか、何で気が付いた? その手の話は徹底的に排除してきたつもりなんだが?」


「そりゃあ気が付きますよ。非人間をあんな風に肉壁にしているんですから。計10万人もの非人間があの戦場に居たんですよ?35万の内、10万人が肉壁です。どう考えてもおかしいでしょう? あんな使い方をしたら、非人間が増える訳がないじゃないですか。それでも何処かから調達してきている。隣国からの拉致も考えましたけど、それでも数があわない。圧倒的に足りない。そうなると考えるところは1つ。人為的に増やすしかない。けれど、人為的に増やすにしても、非人間が必要です。野菜じゃないんですから、畑で取れるわけがない。そうであるのであれば話は変わってきますけど、現実はそうじゃない。なら、家畜化されているという結論に辿り着いてもおかしくないと思いますよ」


「……はあ。これだから頭のキレる奴は。そうだ。隷属の首輪を付けて、強制的に子供を作らせている。それを何とかしたいってのが第4王子派最大の理念だ。同じ人だぞ? それを家畜化するやつが何処に居る? ここに居るから世話がない。そんなのが嫌で集まっているのが第4王子派だ。正義ぶるつもりはない。ただ、非人間にも普通があっても良いだろう? そういう集まりだ」


「そうですか。……それなら信用できそうですよね。理由としては、真っ当ですから」


「お前……。こんだけ色々とやってきて、まだ信用してなかったのかよ」


「当然でしょう? 本物の貴族がどういうものなのかまでは知りませんが、平気で裏切り、利益を啜る人たちだと思っている俺には、警戒する必要がありますから」


「……あながち間違ってないのが耳が痛い所だな。信用するかどうかは置いておく。だが、第4王子派はそんな奴は1人とていない。それは断言できる」


「でしょうね。今の理念を聞けば、非人間を普通の扱いにするという話を聞けば、信用するにしても、後悔はしないとは思いますね。それでなんですけど、それを打破するために戦争を早めませんか? 勿論、俺たちは全力で支援しますし、1年以内にガルガントラ王国を落とします。そこから、この国を攻めませんか? 第4王子を旗印に」


 正義を主張する気はない。向こうの派閥を悪だと断じるつもりはない。ただ、解放を求めて動く。それでいいんじゃないかと思うんだよ。自由、それこそが俺が一番欲しかったものじゃないのか? それがない人たちがいる。ならば、獲得しても良いだろう?

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