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魔紋章のある世界へ  作者: ルケア


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121/191

121話 敵は捕虜を残し全滅。魔法を使わない貴族は、隠れ第一王子派?

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「主要人物であろう人間を30人ほど確保しました!」


「了解した。諸君! 手加減は終わりだ! 一気に殲滅せよ! 連射を止めるなよ! 放物線攻撃も多様しろ! 後ろごと被害を出してしまえ!」


 捕えたい者は捕えた。後はクロマトル伯爵家に引き渡して終わりという事になる。タダで引き渡すのもどうかとは思うので、幾らか要求はするつもりではあるんだけど、何を貰おうかね? 特に必要なものって無いんだよな。余っている非人間の奴隷を貰おうかな? 多分だけど、全部こっちに持ってきている訳では無いと思うんだよな。


 30人も居るんだから、3000人くらいは貰えるだろう。どれだけ偉い奴なのかは知らないけどさ。それくらいで引き渡してもらえるのであれば、得しかないだろう。まあ、盟約を違えるような事になったら、ヒルストン伯爵家に相談すればいいだけだ。こちらとしては何も問題はない。


 まあ、数は指定しない方が面白いと思うので、指定はしないんだけど。だって、価値がよく解らないし。もし、非人間の奴隷100人だと思っていたら、1000人の価値がありましたって言われても困るだろう? 損を無くすためには向こうがどうやって出てくるのかを試す方が良い。こっちを重要だと思ってくれたのであれば、多めにくれるだろうし、適当でいいと思われたのであれば、盟約も考えないといけないって話になってくるだろう?


 その辺はこっちが色々と出来ると思うので、何とかしてみよう。それよりも戦場だ。現在、向こうは壊滅状態。こっちの損害は半壊くらいだろうか。最右翼は無傷なんだけど。ただ、逃げるに逃げられないので、前進するしかないのだ。逃げようとして結界にぶつかっていっている人もかなりいるが、それで絶望して前へ突撃してくる様は、まるで狂気に狂った者の様に感じる。生きるためには前に進まないといけないという絶望があるのだ。こういうのを背水の陣って言うんだったか? なんかそんな事を言っていた気がする。結局負けたんじゃなかったっけ? 結末までは知らないんだけど。


 ただ、死に物狂いで突撃してくるのは、恐怖でしかないだろうな。こっちとしては何も怖くないんだけども。デメデルの方が余程怖いまである。神様系統は伊達ではないのだよ。でも、クロマトル伯爵家の兵士にとっては怖いだろうな。対策も何も無しで突撃してくるんだから。しかもフレンドリーファイアを恐れない魔法攻撃もセットで。だからこそ、半壊しているんだけどな。その程度、あしらえよとは思うが、無理を言ってはいけないんだろうな。魔法を碌に使っていないのだ。それは無理だと思うぞ。


 そう。魔法を使っているのはエラミルダ伯爵家だけなんだよ。クロマトル伯爵家は魔法を使っていない。自己バフすらも使っていないのだ。……第1王子派が魔法を毛嫌いしているのは解っているが、第2王子派が魔法を使わない理由はなんなんだろうか? もしかして、隠れ第1王子派なんだろうか。それだとすると、ちょっと不味い事にならないのかね?


 第2王子派に紛れ込んでいるって事なんだろう? しかも向こうに第1王子派も含めている。完全に同士討ち狙いだよなあ。裏でこそこそと操っているんだろうか。ヒルストン伯爵家にも結構非人間排斥主義者が紛れ込んでいたって話だし、無いとは言い切れないよな。もしかしたら程度の話ではあるんだけど、否定する材料がない。


 そうなってくると、今回の第3王子派が負けることは、第1王子派にとっては良い事だよな。第2勢力が若干とはいえ力を落とすんだから。こっちも第1王子派だとしても、形式上は第2王子派なんだし。第1王子派は勢力を弱めることなく、他派閥の弱体化を出来た。これは、俺ならここまで考えると思う。まあ、こっちが勝つのは想定外なんだろうけど。


 普通に考えれば、第2王子派よりも第3王子派の方が強いと思うからな。そこに幾らかの援軍が入って来ても、苦戦はするだろうが、負けることはないだろうと思うのが自然だ。だからクロマトル伯爵家には負けて貰いつつ、周辺貴族家も弱体化させる。その目論見なら、一番得をするのは第1王子派なんだよな。俺が考え過ぎって事もあるんだろうけど、ウォークエストがここまで簡単だと、邪推するのも無理はないと思うんだよ。


 ここまで魔法を使わないというのもおかしな話なんだよな。後方に打ち込むだけでも被害は出せるのに、魔法を全く使っていない。何でなんだろうな? 多少は使うはずだよな。それはヒルストン伯爵に言えばいい話だろうし、今はどうでもいいんだけど。とりあえず、向こうは背水の陣を敷いている状態で、死に物狂いで突撃を仕掛けている。そして、こっちはその猛攻に苦戦をしている。……俺達から言っても、得しかない。状況なんだよな。


 ヒルストン伯爵家がどう思っているのかは置いておくとして、第4王子派としても望むところなんだよな。考え方によっては、第4王子派も得をしている。第3王子派が負けて、第2王子派が勝った。一応は同盟だし、勝ったのであれば、影響力も大きくなるだろう。援軍を送ったヒルストン伯爵家の名前も上がるというものだ。もし、クロマトル伯爵家が第1王子派だった場合、これでも第4王子派は得なんだよな。結局は1位と2位が争っている状況。最下位の第4王子派は蚊帳の外だ。こちらも得はしないが、敵の損は得になる。そう考える事も出来るんだよな。


 なんにしても、色々と情報が多いな。考える事が多くなってきている気がする。……でも、とりあえずはこの戦争を終わらせないといけないんだよな。捕虜は既に確保している。なら後は殲滅するだけなんだよ。もっと早く終わらせることも出来たんだけど、それは色んな意味で問題が起きるからな。こっちの戦力を過剰に見せる必要は無いんだよ。これでも過剰なくらいなんだからな。


 惜しむべきは、人間は経験値にならないという事なんだよ。人類を倒しても経験値は得られない。魔法の熟練度は上がるけど、レベルは上がらないんだよな。ウォークエストに参加しても、レベルは上がらない。だから、ロストする可能性もあるからって参戦しない人も居るんだよな。報酬が美味しい所には参加するけど。ゲーム時代は良い報酬が約束されていたんだけどな。現実はそうでもないし。


 結局、15万対20万の争いは、10万の引き抜きも有りながら、最終的には9万対0になり、こちらの勝利に終わった。余裕よな。時間にして5時間程度で終わってしまった。さて、終戦処理に入ろうかね。捕虜も確保してある事だし。


「戦勝、おめでとうございます。ヒルストン伯爵家からの援軍として参った俺たちもこれでお役目が果たされました。つきましては、今回の戦争の捕虜を確認していただきたい」


「う、うむ。ご苦労であった。捕虜についてはここで引き渡してもらおう」


「よろしくお願いします。では、捕虜の報酬についてなのですが、そちらは一任いたしますので、ヒルストン伯爵家にまで届けていただければ。出来れば非人間の奴隷が有難いのですが」


「……解った。用意しよう。相応の人物であれば、相応の対価を支払うという事で構わないな? おい、連れていけ」


「ありがとうございます。では、こちらは援軍としての役割を終えましたので、帰参いたします」


「うむ。ご苦労であった」


 これでよし。人物鑑定とか解らんし。おまかせであった方が良いだろう。精々高い値段を付けてくれよな。多少しかなかった場合は、潰しても良い貴族家だという判断だ。まあ、どの道敵対するんだ。どっちにしても、潰す気で居ないといけないだろうな。

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タイトル案 敵は捕虜を残し全滅。魔法を使わない貴族は、隠れ第一王子派?
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