117話 無限回廊の権益の為の納品物・内戦の援軍の代わりに奴隷を貰う
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「そうか……。まあ、事故が減る分マシかもしれんな。ただ、あのドロップは正直な所有用でしかないので、定期的に冒険者ギルドに売って欲しいのだ。あれは農村で使うと、もの凄く良いものだという鑑定結果が出ているのでな」
「まあ、確かに。あれが有用でなかったらなんなんだって思うくらいには良いものですね。定期的にというか、レベル上げついでに狩るので、納品はどんどんされると思ってくれれば。とりあえず、必要ないだろうと思う所から引き抜いてケセリリの聖域に回しているので、ドロップは増える一方だろは思います。まあ、もう少ししたら減るかもしれないですけど。無限回廊にもちゃんと行きたいので」
「そうだろうな。無限回廊の権益のための納品物の一覧表を見て愕然としたが、あれがお前らにとって要らないものなのか? 国宝級の物が幾つか紛れ込んでいたんだが?」
「要らないものですね。特に美術品とかは要らないものリストに軒並み入れました。あれで良かったら何度でも言ってくれれば融通しますが?」
正直、当たりの部類でも、美術品って何も効果がないから無意味なんだよな。同盟拠点に置ける置物は貰うけど、あれも拠点単位でしか働かないので、町を跨がないんだよな。コールスならコールスに居る同盟員には効果があるんだけど、それ以外には効果が無いって感じなんだよな。あった方が嬉しいものではあるんだけど、正直それでも微妙なんだよな。全員の物理影響力が100%増加するみたいなものなんだよ。しかも同盟拠点には1つしか置けないし。沢山置けるのであれば強いんだけど、1個じゃなあ。でも、有用ではあるので、キープはしているんだけど。
ぶっちゃけ当たりの換金宝物だったり、納品用の宝物だったりするので、要らないんだよな。それが2000個くらいリストになっているんだよな。国宝? 知らんよ。そこにある物は、俺たちにとってゴミでしかないものだからな。マジックバッグの容量を食うだけで無意味なものなので、とっとと持っていってもらいたいんだよな。
でも多分だが、それよりもマジックバッグの方が欲しいと思うので、そっちを所望するだろうけどな。後は現金で買うのも有りなんだけど、現金もそこまで要らないんだよな。ポーション各種の代金がもの凄いので。ケセリリの聖域が出来たから、本当に儲かって儲かって仕方がない状況なんだよ。なので、もし買うにしても、奴隷と交換だろうな。こっちでは隷属の首輪も外せるし。
「そうか。……仲介料さえ貰えれば仲介もするが、どうだ? 国は欲しいと思うぞ。特に美術品関係についてはな」
「あ、そうなんですか? 何割でも構わないので、仲介料を取ってくれても良いですよ? 要らないものですし。なんなら非人間の奴隷と交換でも良いですよ? 流石に1人で1つの交換は難しいとは思いますけど」
「心配するな。そんな安くは買わせないから安心しろ。向こうに取っては非人間の奴隷なんぞ、美術品に比べたら何とも思ってないだろうからな。快く引き替えてくれるぞ」
「そうですか。それならそこのリストの物は使ってくれても構いません。精々高く売りつけてやってください」
「そうさせてもらおう」
要らないもので、戦力の増強が出来るのであれば、もの凄く得だよな。100人単位でくれると有難いんだけど。そうしたら最低でも1パーティーは組めるので、無限回廊に送り込んでしまえば良いだけだしな。そうしたらまた宝物がという好循環を生み出してくれる。俺達には有りな選択肢なんだよな。存分に儲けてくれ。
「それでだ。本題に入る訳なんだが、……この領地に隣接している貴族家がある。その情報は持っているか?」
「いえ? 全く知らないですね。5つの家と隣接しているというのは知っていますけど、それ以上の事になると、全く知らないです。貴族家の名前も、どの派閥に属しているのかも知らないです。それが今回の件に関係してくるんですか?」
「そういう事になる。一言で言えば、内戦だな」
「内戦? この領地の隣で、ですか? 戦争が後8年もしない内にやって来るのに、馬鹿なんですか? 普通は戦力を減らしませんよね?」
「そうだ。大馬鹿なんだ。その大馬鹿の貴族家がエラミルダ伯爵家になる。そこは第3王子派だ。それで今回攻められようとしているのがクロマトル伯爵家。こっちは第2王子派だな。このクロマトル伯爵家から、援軍を頼めないかと言われている。それに私は、そちらで使う予定の非人間奴隷をこちらに引き渡すのであれば、援軍を出そうという事で交渉しているのだ。結論が出るまでに1か月はかかる。だから、急いではいるが、焦ってもいない訳だ。どうせこの条件なら、お前たちの出方は解っているからな」
「なるほど。そういう事ですか。その答えなら直ぐに出ます。はい、その申し出を受けさせて貰います。それで、何人の兵を用意すればよろしいので?」
「解らん。だが、交渉の材料としては、非人間奴隷1人につき2人の兵士を出すことを決めている。向こうが差し出してくる非人間の奴隷は多くても2万人だ。だから4万人を集めれば、最低限の戦力は達成される。簡単な話だろう?」
「たったそれだけで良いんですね。それならコールスから向かわせましょうか。丁度人間相手に何処までやれるのかを確かめたいと思っていたところなんですよね。こっちも良い感じに仕上がってますから。今の所、攻撃の魔法関係が様になってきたのが5000人くらいいますからね。試し打ちにはもってこいでしょう。で? 相手にも非人間奴隷は居るんでしょう?」
「ああ、居るな。ざっと6万と言ったところだ。それだけ抱え込んでいるはずだぞ。第3王子派は英雄紋章を至高としている。魔法戦になるとは思うが、お前らの事だ。魔法戦になりもしないのだろうな。正直な所言ってみろ。相手になると思うか?」
「相手にならんでしょうね」
「相手の数も解らないのにか?」
「ええ、問題にならないですね。流石に200億人とか言われたらちょっと苦戦するかもしれないって答えるかもしれないですが、そんなに居ないでしょう?」
「当然だ。どんなに出てきても30万人だ。……聞いた話によると、第1王子派も何枚か嚙んで居るらしいぞ。相当な数の非人間排斥主義者が紛れ込んでいるらしい。殲滅するにはもってこいだろう?」
「ええ、良い的になってくれるでしょうね。ところで、何処までやってしまっていいんですか?」
「無論、殲滅しても構わん。最低限度の仕事をするのであれば、クロマトル伯爵家を勝たせることだ。それ以外はどうでもいい。何方にどの位の被害が出ようとも知ったことではない」
「一応、第2王子派とは同盟というか、そういう関係ではなかったんですか?」
「同盟関係だぞ。だから援軍を出すのだ。だが、勝たなければならないとは言われていない」
「ああ、そういう事ですか。最悪捨て駒を出しても良かったと。そういう事ですね?」
「そういう事だ。それが丁度いい所に戦力があったのだ。使わねば勿体ないだろう?」
「成る程成る程。向こうは勝てて、伯爵は援軍の実績が立ち、こちらは非人間の奴隷を得られる。確かに得しかないですね。相手の損害を除けば、ですけど」
「そういう事だ。受けるにしても少し待て。条件は出してある。その内非人間の奴隷を連れてこっちにやってくるだろう。それからでも戦力を数えても間に合うからな」
「厳選作業は始めておきます。4万人で済めば良いんですが。やる気の高い兵士しか居ないもので」
非人間解放戦争と言えば、皆名乗りを上げるんだろうな。でも、厳選はする。当然だよな。負けることは考えてないし、こちらの損害も0にする。その気しかしないんだけど。英雄紋章とか笑って葬ってあげれば良いんだよ。使えない紋章とか使っている意味がないんだよな。




