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102話 無限回廊の9種類の金属のランクと、4層までの死亡は迷って餓死

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「それが約8年後に戦争が始まる。それまでに王都で会議がある訳なんだが、まず間違いなくガルガントラ王国との戦争が起こされる。これを防ぐ手立てはない。勢力の大きい第1王子派、第3王子派、第5王子派が戦争に賛成するからだ。この3派が戦争をしたいと願っている。そして、それの功で次期国王を決めようとしているのが現状だな」


「そうですね。そして、俺達の同盟は、それに参加をして第4王子派を勝たせないといけないという事を聞いています。それはあっていますよね?」


「ああ。戦力はそこまでない。こちらの1.5倍ほどの勢力を向こうが持っていると思っていい。だから、負けない事を第1に考える。戦力をかき集めてくれているのは解っている。だが、それだけで勝てるとも思っていない」


「いえいえ、それだけで勝てるんですよ。戦力が1.5倍? 数ではそうでしょう。では、質はどうなんですか? 第1王子派や第3王子派が勝てるだけの質でしかないんでしょう? でしたら何も問題ありません。戦力差が兵数であると言うのであれば、100倍の戦力差でも勝ってみせましょう。私たちの同盟の武力とは、それくらいの質を持っているんです。魔法を使わない軍隊に負ける程度の軍隊に、俺達の同盟が負けるはずがない」


「……質、か。質は向こうの方が上という事はない。だが、そもそも第4王子派は軍閥でも無い。戦力的な質でも数でも負けているのが現状だ」


「まずもって言わせてもらうと、第3王子派の強みは、バリルを用いた武器防具での有利を押し付けていく戦い方だと思います。第10紋章が魔法を使い、接近、それからの殲滅戦を得意としていると思われます。それと第1王子派は、質よりも数で戦うと思っています。単純に数で勝っていれば有利になる。それをどの局面でも押し付けていく。そういう戦い方でしょう。第5王子派の戦い方は、他と比べて戦術、戦略がしっかりと組まれていると思いますが、それでも所詮はその程度。金属も黄鉄までしか使われていないのが正直な所じゃないですかね?」


「見てきたようにものを言うな。だが、事実だ。一番精強だと言われているのが第3王子派だ。どうしても英雄紋章持ちが多い分、魔法も使える。それで、希少金属を全面にだして、突撃していくのだ。これを止められる軍隊はまずいないと思っていい」


「ええ、そうでしょうね。バリルが最高の金属であるのであれば、ですが。その前提が崩れたとき、第3王子派が破滅に向かうでしょうね。敵の方が強力な金属を用いてきた場合、圧倒的に有利とされた軍隊が壊滅するでしょう。しかし、それらの金属が本当にあるのか、そういう心配をされていると思うので、言っておきます。ヒルストン伯爵領で採れていたじゃないですか」


「新しい金属が3つ見つかったという報告は受けている。それは喜ばしい事だとは思う。だが、性能に関しては、これから試すのだが?」


「同盟〈光る原石〉では、既に金属の性能試験まで全て終わらせてあります。金属の種類は、大きく分けて9つあります。下から、白金、青銅、黄鉄、赤鉛、バリル、ロズロル、メリトラ、コーバイト、ベルベリアリです。その内、ヒルストン伯爵領で見つかったのが、ロズロル、メリトラ、コーバイトですね。バリルは上から5番目の金属です。対して、コーバイトは上から2番目。これだけでも相手にならないくらいの戦力差になります。物理影響力だけを考えても、340%と720%。少なくとも倍は違いますよ」


 そう。コーバイトは上の中、バリルは中の中。その差は歴然。圧倒的な差になる。タイマンで戦えば、100回戦えば99回は必ず勝てるだけの装備差。これを技術だけで、技量だけで覆すのは、相当なランク差が無いと無理だ。プロゲーマーでも、500位くらいの人を相手にしないと勝てないレベル。金属の差とは、それだけの差があるんだよ。


 コーバイトがあったのは僥倖だよな。欲を言えばベルベリアリが欲しかったところではあるんだけど、無いものを言っても仕方がない。無限回廊の資源はこっちのものなので、渡す気は、今はない。明確に嘘と言える発言が無かったから、今はという文言が付くんだけど。


 嘘をついたのは1回のみ。功で次期国王を決めようとしているという部分だけだ。ここは、恐らくだが既に次期王は決まっているのだろうと思う。何事も無ければ、の話だろうけどな。何事かがあれば、話は大きく変わってくる。その点については問題視していない。大きな変化を起こす側だからな。決まっていた話を覆す程度の事はしてみせるつもりだ。


「既に研究が終わっている? 何故だ? そもそもその様な金属を手に入れる機会が無かっただろう? 無限回廊の宝箱から出てくるのか?」


「まあ、それもあるんですけど、無限回廊には、鉱山になりうる山地があります。そこから金属を入手しているんですよ。この装備を見て貰えれば解るかと思いますが、色が桃色ですよね? これは上の上の金属、ベルベリアリというものです。これを超える単体での金属は、今はありませんよ?」


「無限回廊の中に、鉱山があったのか……。しかし、無限回廊は、いや、報告によれば、地図さえ整えれば攻略は可能という話を持ってきていたのだったか」


「ええ、地図がきちんと作られていて、何処に居るのかが解れば、迷う事は無いですからね。それで無限回廊を攻略しているんですよ。多分ですけど、その報告書の中には転移陣の事も書かれていたと思います。俺が何処かで話している筈なので。5層毎に転移陣があり、それが第1層と繋がっているんですよね。深くなればなるほどに転移陣を複数個使用しなければならないので、面倒ではあるんですけど、攻略自体はそう難しいものではない」


「……無限回廊を調査した時、4層目までで止めてしまった過去がある。その時でさえも半数の兵士を失ったとあるが、無限回廊は強力な魔物が出現するのではないのか? 4層目までで兵士が壊滅するだけの戦力が居るのではないのか?」


「いえ? 4層目だと、ランク1の冒険者でも余裕ですが? まあ、死んだ理由は見当がつきますけど。恐らくは水が不足したのと、食料が不足したんだと思います。迷って迷って4層目まで行ったはいいが、食料がそこを尽き欠け、水も無くなり、引き返した際に、少しでも多くの兵士を返すために食料と水の供給を絞った。これが原因でしょうね。そして、その時の地図が当てにならない物しかかけなかったのが問題でしょう。地図があれば、4層目から帰って来るだけなら2時間もかからない可能性がありますからね。それは階層の階段が何処にあるのかの問題ですし」


 本当は迷ったら奥へ進むのが正解なんだけど。割と無限回廊って嫌らしい形をしているんだよ。基本的には、道、部屋、道、部屋、の順番で配置されているんだが、微妙に道が曲がっている。部屋の4辺の真ん中に道が通じている訳でもない。はっきり言って悪意があるんだよな。地図をかけないと迷子になる様に作られている。地図通りに帰れる保証が何処にもないんだ。それをするくらいなら、5層目の転移陣を使う方が良かっただろう。まあ、転移陣がある事なんて知らなかったんだろうけどな。


 初見で色々と見抜けって言うのも難しいんだけど、そもそも無限回廊はパーティーで潜るものであり、軍隊で潜るものではない。その辺も解っていないと言う事になるんだろうな。そこはしっかりと決めておかないといけないことなんだよ。全員が同じ地図を描ける魔法を使っているのであればまだしも、自分で描いた地図で迷うくらいなら、勘での探索と変わりがないからな。


 認識のズレというものだ。攻略の方法が解れば、100層目なんて直ぐなんだよ。警戒する様なものでもない。100層目まではチュートリアルだ。ここまでは少なくとも攻略されている世界であって欲しいとも思ったよ。だって、あまりにも、なあ?

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