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拘束プレイと白熊2

キィィィィィィンッッ!!!


と、甲高い音が耳に響き、思わず瞼を開いた。


「……あれ、なに、これ」


私の目の前には、ギリギリと音を立てて私の前で止まっている大きな爪と、それを防ぐ白い半透明の壁。


その壁はドームのように、私を覆っていた。


たす、かった?


でも、これは?


そんな私の疑問を解消するように、頭の中にアナウンスが響いた。


『個体スライムが進化しました』


へ、進化?なんで?えっ?


『初のスライムの進化を確認しました。ユニーク個体として登録します。ユニーク個体、ホワイトスライムが生まれ落ちました』


ホワイトスライム?


そう思い、スライムさんを見てみると、青かった体躯は、真っ白に変わっていた。


とてもかわいい。


しっかし。進化、ね。


……よく、わかんない。けど、スライムさんが助けてくれたのだけは、うん。わかる。


あと、きっと。スライムさんは強くなってる。進化で弱体化は聞いたことないもん。


よし!そーゆーことなら!


「反撃開始じゃい!かくごしろー!」


よっしゃー!気分が乗ってきたー!


ん?おかまモード?おっけぃ。


んー。ちょっと違うかもだけど。


「あぁ、逞しくて、かっこいい、からだ……ぶっ潰して、あ、げ、る♪」

「グアァァァァァァッッッ!!!!


さて


「スライムさん!何ができるよーになった!?」


私は何も出来ないから!スライムさんに勝敗かかってるから!がんば!


スライムさんは私の言葉に答えるように


その姿を変えた。


スライムさんがうねうねとしばらく動いたあと、私の手には一本の真っ白な剣が握られていた。


なるほど。この……なんだろ?膜?しーるど?を、出せるようになったのと、形を変化させれるようになったのね。


んー。


私が剣持ったところで、この白熊には勝ちようが無い。


剣使ったことないし。大きな強化は望めない。朱里なら、めっちゃ強くなるんだけど。


そう言えば、結局。棍棒使ってないな。存在忘れてた。邪魔だったからアイテムボックスの中に入れてたんだよね。まぁ、使ったところで、大差なかったと思うけど。


なんかなー。一撃で倒せる方法、ないかな?


朱里が言ってたこと、思い出して……突破口を……。



……あっ。1個だけ、ある。かも。


今まで特段役に立たなかったDEX。


DEXは、確か、相手のVITを自分のSTRが上回ってかつ、相手の弱点に攻撃した時。


DEXの値がそのままSTRに乗る。


問題は、私のSTRじゃ、白熊のVITを上回れないということ。


でも、もし、スライムさんが、私の武器として、判断されているなら、私のSTRとして判断される、はず。


普通の武器はそうだから。


あとは


「スライムさん。ちょっと、なって欲しい武器があるんだけど」


スライムさんに頼んで、いま、最も白熊にダメージを与えれるであろう武器に変化してもらう。


ふぅー。よし!


あとは、このスライムさんが出してくれたシールドが壊れるその時まで、全力で


攻撃力をあげる!


「かくごしろー?ぜったいたおすからなー?」


頬が吊り上がるのが自分でもわかった。


戦闘狂ではないけど、この状況、かなり楽しい。


絶対かつ。


シールドに、ヒビが入った。


チャンスは1回だけ……絶対逃さない。


「……ふぅー」


ヒビが着々と大きくなる。


私なら、いける。倒せる。ぜったい!


そして、遂に


割れた。


「グアァァァッッッ!!!!」

「うぉぉぉぉぉ!」


私は手に持っていた。


鋭くとがったドリルを、全力で突き出す。


キュィィィィィィン!!


【ローリングマスター】

効果

回転するほど攻撃力に補正(特大)


狙うは心臓!お願い当たって!


グサッ!と、私の攻撃は白熊の左胸に直撃する。


「つらぬけぇぇぇぇっ!!」

「グアァァァァ!!ッッッ!!」


白熊のHPは恐ろしい速度で減り。


私の想像とは裏腹に、あっさりと、そのすべてを、消滅させた。


「グぁ……」


白熊は光の粒子となって、キラキラと虚空に消えた。


私は呆然と、突っ立っていた。倒した実感がわかず、復活するんじゃ?と。少しだけ不安がよぎった。


『フィールドボス。氷王を討伐しました』


「………………かった……?」


かった、勝った!


「よっしゃぁぁぁぁぁ!!!」


いつの間にか、元の姿に戻っていたスライムさんを強く抱き締めた。


「やった!やったよ!スライムさん!ありがとう!」


あぁ!もう!さいこう!かみ!けっこんして!


『フィールドボスのソロ討伐を確認しました。氷王の初討伐を確認しました。』


『全ての行動を元に、報酬が与えられます』


『称号、氷王を獲得しました』

『称号、大物喰を獲得しました』

『レベルが上がりました』

『レベルが上がりました』

『レベルが上がりました』

『レベルが上がりました』

『スキル【公爵の威厳】を獲得しました』

『スキル【極めし者】を獲得しました』

『レベルが上がりました』

『レベルが上がりました』

『ユニークスキル〖スライム愛〗を獲得しました』

『ユニークスキル〖氷王〗を獲得しました』

『氷王シリーズを獲得しました』

『スキル創造権を獲得しました』

『ホワイトスライムをテイムしました』


「……んー。いっぱい、たくさん。すごい」


あー。1つずつ確認しないとなぁ。ちょっと大変そう。


まぁ、でも、今はそれより


「ろぐあうとー」


つっかれたぁー。


落ち着きと共に、精神的な疲れがどっと押し寄せる。


はやく、ねたいよー。


そうして私は、疲れと喜びが混じった感情を後にログアウトをして


即寝した。


朱里のことは、頭になかった。













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[一言] スライムスキードリラー吸血鬼っ娘……新しい、惹かれるな(ドヒャァッ!!ドヒャァッ!!
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