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詩集  作者: 榮倉 慶
4/7

「イチイ」

一位の君が目の前で座っている

真っ赤に染まった部分を僕に見せつけてくる


失敗作のオリーブみたいな君に

失敗作の僕は親近感を感じる


共に吸おう

一気に入ってくる木の焼けた匂い


鼻腔からノックもせずに入ってくる

喉の奥を通過して気管を通路がわりに

ゆっくりと重たい灰色はそのまま

僕の肺を自身の色に染める


君も苦しいか?

君も辛いか?


最美部分以外に毒がある僕ら

既成のものと違って失敗作な僕ら

人を傷つけてしまう僕ら


僕らなら一緒にいけば怖くない


灰色に溢れた七輪越しに君を掴む

君はやっぱり僕とは違う

君は人に必要とされる側だったようだ


蜜柑を思い切り潰してしまったような

床に落ちた熟柿を思い切り踏み潰したような

そんな感触が僕の掌に


どうやら君を一足先にいかせてしまったようだ


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