#1 宇宙戦艦カマチョ
書き手:◻︎米内 廉
長らくお待たせしました更新のお時間です。
次話投稿に期間が空いてしまったのは夏休みを周回で過ごしてたこともありますが、一番の理由は平成の余韻に浸っていたら令和に乗り遅れたからです。(大嘘)
いや〜、儚い夏休みだった……( ´ ▽ ` )
20xx年。
世は大航海時代。
人々は宇宙という名の際限なき大海原を船で渡っていた。
ある者は資源を求め、またある者はロマンを求めて。
それぞれが想いを胸に、まだ見ぬ星を探して回る。
世は大航海時代。
普通にロケットで飛べば大気圏突破時の抵抗も減るのに、人々は宇宙を船で飛ぶ!
世は大航海時代!
人々は性能なんて考えず、なんか推進装置が無駄に多くて帆が張ってある船を好んで星を渡る!
世は大航海時代!!
兵器が殆ど丸太!
世は大航海時代!!!
みんな心の中では山が好き!
世は大航海時代!!!!
実は耐水性が低い船ばかり!
そしてここに、そんな世界を生きる大海賊が居た。
目を惹く赤いボディ。魅惑の白い触角。愛らしいミニマムサイズの体躯。小さくても頭脳は大人。ぱっと見大きなミジンコのシルエット。
彼の者、名をミジンコフ・ああああ・ウミヨリヤマスキーと言い、宇宙戦艦カマチョの艦長だ。
銀河の彼方、イスサンダルを目指してミジンコフは今日も宇宙を渡る。
彼が触角を組んで艦長室で仁王立ちをしていると、無線から連絡が入った。
『艦長!大変です!』
「どうしたユカリ!!敵襲かァ!?」
『違います!俺の名前はノグチーです!あと敵襲ではありません!』
「何があった!」
『推進装置にトウモロコシの食べカスが詰まりましたぁ!!』
「バッカモーン!あれほどアボカドにしとけと言っただろうがぁ!」
———ガタッ!ドタドタ!ドンガラガッシャーン!!
ミジンコフは近くにあった卓袱台をひっくり返した。
卓袱台は宙を舞うと華麗にトリプルルーツを決めて着地し、置いてあった急須と茶碗をぶちまける。
無線越しに大きな物音を聞いたノグチーは怯えて耳を塞いだ。
『俺じゃありません!ヒグチーが!ヒグチーがやったんですぅ!!』
慌てて矛先を逸らそうと仲間を売るノグチー。
友を売ることに何の抵抗も葛藤もない辺り、その最低さが伺える。
艦内に於ける彼の信頼度が低いのは公然の事実だ。
ミジンコフは彼の言い分を聞くとため息を隠そうともせずに吐いた。
「はぁ。減給で許してやるから詳しく教えろ。黙ったり隠したりしたらサービス残業地獄にしてやるからな。」
『はっ、はひぃ!!喋ります!ゲロリますぅ!だから減給は勘弁してくださぁいっ!!コミケに行けなくなっちゃいますからぁ!!』
ズビッ、ズズズと汚い水音を聞くに、彼は泣いてるらしい。
ミジンコフは呆れて目頭をつまむとノグチーの話を聞くことにしたのだった。
ノグチーは落ち着いて泣き止み、ポツリポツリとあらましを語り始めた。
『あれは寒い寒い冬のことでした———』
プロジェクトノア許すまじ。
あんにゃろうめストーリーだけ作り込みやがってからに。
メインストーリーで躓く難易度設定で期待をぶち壊したなッ
もういい!終末派になってやる!
てことで千土あとは任せた