幕間 〜千土200文字事件裁判録〜
書き手:◻︎米内 廉
\(^^)/
「———さて、千土くん。何か言い訳はあるかね?」
人気のない学校併設のコンビニに、俺の声が響く。
気分は犯人を追い詰める取調室の刑事だ。
俺の投げかけた言葉に反応した千土はこう供述した。
「あっ、ちょっと俺、今からF○Oのぐだぐたファイナル周回するんで。」
「あ、ハイ。」
突きつけた前話の画面が所在無げに宙をふよふよする。
今俺の顔はまさしく『(;´д`)』みたいな表情をしていることだろう。
さて、タイトルでお気づきの方もいるだろうが、ただ今俺たちは重要なO・HA・NA・SHIをしている。
そう、件の千土が200文字で強引にラグナロクさせた話だ。
あれには俺もビビった。
制約(?)をまるっきり無視したこの蛮行に思わず目をギョッと剥いてしまった程だ。
千文字書けよ、あと八百文字どこいった。
そう問い詰めたら、千土曰く、
『やっぱり無理だったよ。あいつはいうことを聞かないから。確か名前は、イーノック。まぁいい奴だったよ。』
らしい。
わけわかめ。
まあ、俺の無茶振りが本当に無茶振りになってしまったのだろう。
終わらせ方が雑だったのは仕方ないと諦めるべきか。
だが、今回の件を通じて、多少は想像力とアドリブ力が上がったと思う。
いい経験になったのではなかろうか。
それに免じてこの事件は水に流そうと思う。
でも次やったらトイレに流してやる。
あ、ちなみにこの時まだぐたぐたファイナルは始まってなかった。
もっとましな言い訳考えろや千土。
閑話休題。
千土の話も終わったことだし、新しい小説をはじめようと思う。
さしあたっては、ここにあるメモ帳とペンを使って選択肢を考える。
「さあ千土、恒例のサイコロだぞ!六個選択肢考えようぜ!」
「先ずはジャンルだな」
「おうよ。先に千土なんか言え。」
「じゃあアイドル物」
俺はきったねぇ字でメモ帳に『アイドル物』と書いた。
いきなりなかなか面白い案が出たな。
前回と被ってもつまらないし、なるべく別のジャンルを候補に挙げるのも楽しそうだ。
という流れのもと決まったのが、これだ。
……………
………
…
『1.アイドル物』←千土
『2.スモウ物』←米内
『3.宇宙戦争物』←千土
『4.学園物』←米内
『5.伝奇』←千土
『6.ボディビル』←米内
……………
………
…
やべぇ、はっちゃけすぎた。
当たったらどうしよう。
特にアイドル、スモウ、ボディビル。
「なんだこの異物は。」
「ほとんどお前じゃねぇか米内!」
「(*´∀`*)」
Q.↑この時の米内の心情を1行で表せ。
A.てへっ
なんてふざけてる場合じゃねぇや。
「次いこ次。こんどは主人公の性格だね。なんかない千土えもーん!」
「じゃあ熱血で。」
「わかたん。じゃあ俺はツンデレで。」
「またかよ。じゃあ松○修造で。」
「熱血と同じやん。」
そんなこんなで出来た選択肢がこちらになります。
『1.熱血』←千土
『2.ツンデレ』←米内
『3.松岡○造』←千土
『4.メンヘラストーカー』←米内
『5.自殺願望(?)』←千土
『6.スケベオヤジ』←米内
5/6!
5/6がネタ枠ゥ!
でも戦犯殆ど俺なんだよなぁ。
「案外ノリいいな千土」
「深夜の米内みたいなテンションになってるんだよ」
マジかよ。そんなに?
「まあそれはそれとして性別決めましょう。」
「はいはーい。」
「じゃあなんか言え千土。」
「そりゃあ漢だろ。」
「おうよ。じゃあ俺は女ね。次。」
「オネェしかないじゃん。6個も要らないよ。」
……………
………
…
『1.漢』←千土
『2.女』←米内
『3.オネェ』←千土
『4.眼鏡』←米内
『5.イルカ』←千土
『6.ミジンコ』←米内
……………
………
…
「オイ、人間。人間にしろ人間。性別関係ねぇじゃん米内!」
「これネタ全部被ったら地獄だな。」
「今回飛ばしすぎたから確率がヤバイよ。普通に確率がヤバイ。まともなのねぇだろ。他が凄すぎて性格がまともに見えてきた。」
「酷い錯覚もあったもんだ。」
さして感情のこもってない声で呟く俺。
千土の視線が刺さること刺さること。
はいそこ!元凶が何を言っているとか思わないの!
そんな訳で、サイコロタイムの時間でーす。
今回は私、米内がサイコロを担当させて頂きます。
「よし振るぞ!」
「はいよー。」
「なんかイイのでろ〜っ!」
……………
………
…
ジャンル:『3.宇宙戦争物』
主人公の性格:『3.松岡修○』
主人公の性別:『6.ミジンコ』
……………
………
…
「松岡修造をインストールしたミジンコの宇宙戦争……。」
「えぇ(困惑)」
次回『米内死す。』デュエルスタンバイ!
千土「それでも俺はやっていない!」
米内「ギルティ!!」