第二章8:古代語の文書
九十九万年の歴史を誇る精霊族の言葉、彼女たちはその間で三つの言語を使った。
原語、精霊族が最初に使っていた古より遥か昔の言語。
古代語、数十万年後の時が経って、精霊族は小さな論議が起し、今まで使っていた言語を変えた切っ掛けで名つけた二つ目の言語。
現代語、それは……今、オーフィスターニャたちが使ってる言語のことで、元々人間種が使っていた言語。 何故、彼女たちが……いや、すべての種族は現在、人間種が使っていた幾つの言語で語っている。
その理由は、人間種の存在を忘れないため。 人間はかつて、『終焉戦争』では英雄みたいな存在だった。 生まれ付きの天に与えられた力で、自ら戦争を終わらせようとしていた。 その誇り高き姿と志しはすべての種族を感動された。 ところが、『終焉戦争』が突如終わった時、数年後、人間種という種族が消え去った。
何年の捜索、その結果は皆無。 どこにも見付からなかった、そして救世主みたいな存在、人間たちを忘れられないため、各種族を統べる者たちはファーブラの都、『ロッサ・グラナーテ』にある王宮に重要会議を開き、相談し、ある決定を決めた。
それは、人間たちが使用していた言語を自らが使って、彼女たちが創った様々な奇跡と軌跡をいつまで心の奥に刻む為。
例えば、精霊族が使っている現代語は人間種が使ってた言語の一つ、『スペイン語』。 しかし、精霊族の国は大陸一の国。 そのせいで、精霊族だけはもう一つ人間の言語を使っている。 主に使ってるのはスペイン語が、ファーブラの北に、つまり、アニージョ・デ・ルビッ学園の地域には別の言葉を使っている。 それは……『ロシア語』。
精霊族は時間が経つ間、徐々に言葉を変えてきた。 それでも、変えない言葉があった……例えば、一年間に存在する十二の毎月。 その毎月の名前は原語のまま。
一月、Onoke。
二月、Wozkoke。
三月、Pukbe。
四月、Uzkiq。
五月、Puce。
六月、Sanie。
七月、Saqie。
八月、Uvejhe。
九月、Jomhiopzko。
十月、Eyhazko。
十一月、Negiopzko。
十二月、Xiyiopzko。
荒獸族の場合は『英語』のみ。 彼女たちは他の言語を使わなかった理由は特になかった、ただただこの言語に気に入ったと、荒獸族を統べる初代女帝が言いました。
そして精霊族の初代女王も似たような発言もした、彼女はこう言いました、「このスペイン語、ちょっとだけ……わたし達が使ってた原語の発音とかに似てる」っと。
ゆえに、オーフィスターニャたちは現在、スペイン語で語り合ってる。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
翌日の朝。 天気予言によれば、天気は晴。 ところが、空は灰色の雲で覆われていた。 今でも雨が降りそうな感じで、太陽は全く見えない……青い空は雲で隠されている。 既に五月中旬なのに、熱い風が感じられない…むしろ九月下旬みたいな涼しい風が吹いている。
その間、いつも通りにミネルヴァは先に起き上がって、朝食を準備し、みんなを起こすに行ったら、彼女は先にカティアたちの部屋に入る。
そしたらミネルヴァは再びドアを開けて、暗い顔でアルファーニを呼ぶ。
「お嬢様……大変なことになりました……! 起きてください」
落ち着いてるに見えるミネルヴァ、しかし彼女の言葉は明らかに焦っている。
「ん……うん? どうした……?」
寝たまま目を擦るアルファーニは口元によだれを垂らす。
「カティア様の姿が見当たりません……!」
「何ィィ?! アウッ!」
アルファーニは寝てる体勢から一気に跳ね上がって、そして頭は上のベッドに当たった。
「お嬢様……! だ、大丈夫ですか!?」
「だ、大丈夫……『緩和』で痛みを緩めるので……それより! カティアの姿が見当たらないってどう言う事?!」
アルファーニは両手でぶつかったところに魔法を展開してる間、ものすごく焦った顔でミネルヴァを見詰める。
「分かりません! 昨晩はちゃんと……! いや……待ってください、昨晩…最後にカティアを見た時、なんか様子がおかしかったです……顔は青くなって、トイレへ……」
「「トイレッ!」」
ふたりは同時に喋って、彼女たちの方へ見詰める。 アルファーニはこっそりとトイレの扉に近づき、ノックする。
「カティア……? そこにいるの?」
少し不安な声で喋るアルファーニは耳を扉に寄せる。 しかしなにも返事が来なかった、聞こえるのはただアルファーニとミネルヴァの呼吸音だけ……。
アルファーニは不安から焦りに変え、彼女は思いっ切り扉を開けたら――、
「え? なにも……ない?」
トイレの中はカティアの姿がいなかった。 少しホッとしたアルファーニはミネルヴァを問う。
「ミネルヴァ、まだ別の心当たりがあるのか?」
「いいえ……これ以外の事は思い付かないです……」
「そう……とりあえず、カティアの部屋に手がかりを……ん?」
アルファーニはまだ話してる途中、彼女は話すのをやめて、自分たちの寝室の方へじーっと見詰める。 まるで奇妙なモノを見たような顔で。
「どうかしましたか?」
「あれ……」
アルファーニは指先でオーフィスターニャが寝てるベッドを指す。
その先に、オーフィスターニャのベッドは普段より一回り大きいに見えた。
「オーフィスターニャ様は……太った、でしょうか?」
「いやいやいや、いくらなんでもそれはない。 まさか……!」
「お、お嬢様?」
顔色が変えたアルファーニは急に歩き出し、ハイペースでオーフィスターニャに近付く。
そして彼女は力強く布団を巻き上げる。
すると――、
「なッ!」
「あらら……」
アルファーニとミネルヴァはほぼ同じ反応でオーフィスターニャを見ていた。
「スゥゥ……! 寒ッ!」
涼しい朝に布団が取られたオーフィスターニャはぷるぷると震えて、完全に起きてない状態でなにか暖かいモノを探してるに見えた。 そしたら彼女はあるモノを抱き付く。
「キュ……」
オーフィスターニャがまるで宝物を抱きついたのは…カティアだった……。 彼女が抱き締められた時、思わずキュートな音を漏らす、しかし彼女を起こすには不十分な力だった。
オーフィスターニャの両腕をカティアの後ろに絡んで、左足をカティアの下半身も絡む。 そして彼女の柔らかい胸は枕替わりに使っている。 対して、カティアの表情はまんざらでもない顔をしていた……暖かくて柔らかい胸を枕にして、むしろ彼女は堪能していた。
更に、ふたりの乱れな格好……柔らかそうな皮膚、露出度の高い肌、色んな要素を含めて、色気十分を感じられる。
そんなふたりを見たアルファーニの顔が赤くなってて、出来るだけ目を逸らしていた。 彼女は既に本来の目的を忘れ、ただただ見ている光景を楽しんでいた。
対して、アルファーニの後ろに立ってるミネルヴァは時間を見ていた。 無表情な顔で、彼女はコッソリと魔方陣を展開し、耳栓でアルファーニの耳を塞ぐ。
「え?」
理解出来ず、アルファーニは間抜けな顔で後ろを向いたら――、
「おはようございます! もう朝になりました!! オーフィスターニャ様! カティア様! エレオノーラ様! フィーリア様! 起きて下さいッ!」
ミネルヴァはトライアングルを創り出し、それを左手に持つ、そのまま彼女は右手に持ってる小さな鉄製の棒を使って、ものすごい速度と力で音を鳴らす。
そのリズムの無い音はノイズしか聞こえない、嫌な音はオーフィスターニャたちの部屋とカティアたちの部屋に響く。
「な、なに?! おい、エレオノーラ! 起きてッ!」
音でベッドに跳ね上がったフィーリアが慌てて周辺を見る。
「ハァ……ハニャ? んんにゃ~……どうした?」
まだ寝ぼけてるエレオノーラは猫みたいに体を伸ばし、上にいるフィーリアに聞く。
「いや……ただ今の嫌な音で驚いてただけ……」
「嫌な音……? もしかして……ミネルヴァの仕業?」
「そう……みたい。 おい、あっちを見て、なんか始まるぞ……!」
フィーリアは指でアルファーニたちの方に指す。
その頃、ちょうどオーフィスターニャは両手で耳を塞いで、嫌がるそうな顔で徐々に目を開ける。
「うっせぇなぁ……ワタシはまだ寝たいのに……」
「起きなさい、オーフィスターニャ・トワベールカ」
「んだよ…そんな怖い顔して……ふあぁぁ~、またワタシが知らない間でお前を傷ついたのかい?」
目を擦って、眠そうな顔でアルファーニの怒った顔を見詰める。
「ええそうよ、今は正にその通りだ」
ニコニコと笑うアルファーニ 、しかしその笑顔の下には不気味なオーラが放っていた。
「今……?」
「ん!」
アホな面を晒しているオーフィスターニャに、アルファーニは黙ったまま指先でオーフィスターニャの下を指す。
「ん? って……うわッ! なんでカティアがワタシのベッドに?!」
「それはこっちのセリフよ! どうしてカティアが君と一緒に寝ているのだ!?」
カティアがオーフィスターニャと一緒に寝ていることに怒ってるアルファーニは顔を真っ赤にして怒鳴る。
「お落ち着け、アルファーニ! ワタシだって一体どうなっているかがさっぱり分からないんだ……! ミネルヴァ、お前もなんとか――」
「私だってカティアと一緒に寝たいのに……!」
「…………は?」
アルファーニは心の声を一文字も残さず言った直後、オーフィスターニャとミネルヴァの顔はまるで大昔のある画家が描いた絵と同じ形になった……ピカソ。
「¿ Qué acabas de decir ?(今何って言った?)」
思わずオーフィスターニャが話し掛ける。
「¡ He dicho que quiero dormir con Catear !(私はカティアと一緒に寝たいと言った!)」
真顔でそれを口にしたアルファーニに対して、オーフィスターニャたちは引く、ミネルヴァを除き。 まるで怪しいエルフと会話してるみたいな眼差しでアルファーニを見ている。
「さすがsister complexのアルファーニ……ここまで深刻だったとは……」
今でも寝てしまうエレオノーラのまぶたが閉じていた。 そしてフィーリアは既にどうでもいいと思って、彼女はあくびをしながらトイレに入った。
その間、ミネルヴァはため息をついて、カティアを呼び起こす。
「カティアお嬢様…起きてください。 もう朝になりました、早く起き上がって、顔を洗ってください。 朝食は既に用意しました」
「ん……分かったよ……ミネルヴァ……おんぶしてぇ……」
「はい、分かりました」
カティアは自分が置かれてる状況に気付かず、ただミネルヴァに甘える。 ミネルヴァも疑問と疑いもなく、有無を言わずに、彼女はカティアの乱れたパジャマを直し、お姫様抱っこでトイレへ運んだ。 当然のことに、オーフィスターニャとアルファーニは唖然、静かな空間に、時計の針は進む。
そして――、
「おえ! カティアが消えたッ! ベッドにも、トイレにも……! 部屋の隅々まで探したんだが、見付からなかった……! どこにもみつ――」
「ああ、カティアのことならワタシたちのトイレにいるわよ?」
「……えっ?」
慌てて部屋と繋がる扉を開けたアルトリアはカティアが居なくなったことをアルファーニたちに知らせようとした先に、オーフィスターニャはアルトリアが話してる途中で結果を教えた。 そしたらアルトリアの深刻な顔が一転にして、アホな面に変えた。
「やれやれ……今日はトワベールカ様から依頼の説明があるのに……さっきのことといい、今のといい……ハァー、今日も毎日と同じ朝を繰り返しだ」
アルファーニは文句を言いながら、彼女の顔はそうでもなかった。
その後、オーフィスターニャたちはミネルヴァ用意した朝食を済まして、それを片付い後、彼女たちは出かける。
ちょうどそれぞれの部屋の扉を鍵をかけた時、隣の一年三班の扉から面影のあるエルフが現れる。
「ああ! オーフィスターニャさん! アルファーニさん! それに、ミネルヴァさんも! おはようございます~、こんな時間でどうしたの? しかもクラス全員は制服を着たまま……!」
現れたのは、オーフィスターニャたちが入学式当日に出会ったエルフ、ユッティ・グラナートアプフェル。
「ユッティ! おはよう! 実はワタシたち、昨日母さんに言われて、この時間に制服を着て来いって……」
「おはよう、ユッティ」
「おはようございます、ユッティ様」
「そうだったのか……なんか大変だね、休日なのに学校に行くってのは……」
「Good morning、ユッティ! そう言うお前は? こんな可愛い私服でどっか出かけるのか?」
エレオノーラは先にユッティの服装のことを聞く。
ユッティは麦わら帽子をかぶって、足首のもう少し上の長さのジーンズと主に白と青の絵柄のシャツ。
彼女はニコニコと笑いながら一回転して、みんなに服の全体を見せつける。
「今日はただ気分転換で商店街へ散歩するだけです」
「ひとりで?」
「いえ、友達と一緒に行くの」
「へぇー、楽しそうだな」
「うん!」
楽しそうに話してるオーフィスターニャとユッティ、そして何故か怒っているに見えるアルファーニが頬を膨らむ。
「お嬢様? お、お嬢様?」
ミネルヴァは呼ぶ、しかし彼女は聞こえなかったみたいで、徐々にオーフィスターニャたちに近付く。
「オーフィスターニャ・トワベールカ、もう時間がないんだ。 すまないユッティ、私たちは急いでるので、また今度でゆっくりと話しましょう」
「おい、アルファーニ……! 引っ張るなぁ」
「あ、うん……気を付けてね……」
こうして、アルファーニはオーフィスターニャの上着を掴んだまま彼女を引っ張り出す。 ユッティもどんな反応すればいいのかも分からない状態で、ただただ手を振っていた。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
週末、たとえ専門軍学校とは言え、生徒たちに休むことは必須。 土曜日は丸一日の休日、日曜日は午前までの授業がある。
これは生徒たちに精神的にも、肉体的も休むためのシステム。 追い詰められないように、怠らないために。
オーフィスターニャたちは土曜日に呼ばれ、自分たちの教室、一年二班の入口まで着いた。
「…………」
オーフィスターニャは扉を開ける時、体が固くなって動けなくなっていた。 その時、彼女は頭を振り向かってみんなの顔を見たら、心の何処かで安心したみたいで、オーフィスターニャの顔は覚悟を決めた表情になった。
オーフィスターニャは再び扉を見詰めて開ける、しかし扉を開けたら――、中は誰もいなかった。 イファスティの姿がどこにも見当たらない、でも教室は鍵でかかっていなかった……つまり、イファスティは必ずこの教室のドコがにいるはずと、オーフィスターニャたちがそう思った、が……アルファーニ、カティアとミネルヴァは教室の奥に進んで、窓のカーテンの裏や、掃除道具が置いているロッカーの中身を探す。
オーフィスターニャたちは他のところを探していた、窓はすべて閉めている、黒板はなにも書かれていない、怪しいスイッチや仕掛も見付からない。 まるで消滅したみたいに、イファスティの跡が見付からない。
手当たりしだい探す二三分後、オーフィスターニャたちはついに諦めて、みんなが教室の真ん中に集まる。
「一体どう言う事だ? イファスティ先生の姿がどこにも見付からないだなんて……」
フィーリアは先にみんなが思ってる疑問を話す。
「もしかして……先生は教室の扉に鍵をかけ忘れた、と言う可能性があるの……?」
レスターは別の考え方をオーフィスターニャたちに教える。 しかしそれは一番有り得ないと、オーフィスターニャは先に否定する。
「母さんは確かに多少ドジなところはあるが、仕事してる時だけはミスしないんだ」
「んじゃーじゃ、もし先生がわざと扉を開けっ放しにして、実は別のところに待っている、だとしたら?」
「そうそう、どうなるの?」
ゼロとゼノも自分たちが思い付いた別の可能性を言って、みんなはそれを考えたのだが……結果、イファスティがわざと扉を開けっ放しする理由が見つけ出すことは出来なかった。
そして再び沈黙するオーフィスターニャたち。 彼女たちが思い込んでる時、妙な音が聞こえてきた……まるで石と石が軽くぶつかる音みたいに、教室内に響く。 戸惑って、不気味な雰囲気に怖がるオーフィスターニャたちは周辺、天井、あらゆる場所を見てるうちに音は止めた。
ホッとしたオーフィスターニャたちは椅子に座る。 そしたら――、
バキッと黒板の方角から、何かがへし折ったみたいな音が聞こえた。 その音はなんなのか、よく知っていた、彼女たちがほぼ毎日の授業中に耳にする音、それは――、チョークが地面に落ちた瞬間に発する音。
全員は黒板に背を向けている、扉も閉めている。 しかもその扉は開ける時、嫌なノイズが発する。 もし誰かが扉を開けたら、必ずそのノイズが聞こえる。 だが、そんなノイズがほんのちょっぴりでも聞こえるところか、何時この教室に入ったのも知らない、分からない。
オーフィスターニャたちは自身が思い込んでる恐怖に植え付けられて、彼女たちは震えながら頭を振り向く。
「あ、あれは……!」
エレオノーラは黒板を見た瞬間、彼女の顔が固まる。 まるでお化けを見た表情で口と目が大きく開ける。
「これは……文書、古代語の文書だ!」
アルファーニは用心深く黒板に近付き、そこに書かれている読み辛い文字を見分けた。
「い、一体……ごくり……何が書かれているんだ?」
すごく緊張しているアルトリアはまるで怯えているみたいでぷるぷると双子の後ろで震えていた。
「おいアルファーニ、お前は古代語が読めるだろう? 一体何が書かれている?」
「せっかちするな、今解読するからっ……!」
オーフィスターニャはちょっと焦ってるようで、アルファーニを前へ押す。 アルファーニは黒板の前に突っ立って、彼女はひとさし指で最初の文字を指して解読始めた。
「えっと……たぶん、こう書かれている……《
今こそ我らの怨念を晴らす日が来た、
数千年前から始めた忌まわしい戦い、
朽ち果てた肉体は霊と化し舞い戻る、
復讐の鐘は其方エルフの血肉で鳴る。》……文書の内容はそう書かれている」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
黒板に書かれている本来の文書はこうなっている:
“Eq xía xe xijimak nuejhko kenyok qqevó,
xehejhazqe zahaqqa lue epmebó taye piqes xe añoj,
yuekmo xejyopmuejho en ejmíkihu yongekixo kevkeja,
qa yapmana xe qa genvanba jonaká yon guejhkaj yaknej c tuejoj xe Elf.”
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
アルファーニが読み終わった時、彼女は戸惑っていた、文書の意味、内容、すべてが意味の分からないこと。 彼女だけじゃない、それを聞いたオーフィスターニャたちも不気味な感じで後ろへさがる。
空気が変わった。 彼女たちの周りは暗い闇が現れて迫ってくる。 そしてその暗い闇が出現した途端、闇がオーフィスターニャたちに近付いてく度に地面が揺れる。
「ヤッ! な、なに?!」
「あぶない! 一体どう言う事だこれ?!」
地面の搖れで危うく転ぶレスターはフィーリアに手を掴まれたことで救われた。
「これはもしかして、一種の『呪い』?! おい、アルファーニ! 早くこっちへ!」
「そんなバカなっ! 呪いだなんて……! まさか!」
「ちょっと待った! 今『呪い』とか言ったのか?! あれは確か使用すること自体が禁止されてる、簡単に相手の命を奪う魔法……『呪殺魔法』じゃねぇか!」
慌てるオーフィスターニャはアルファーニの腕を掴んで、彼女をみんなのところまで引っ張る。 そしてオーフィスターニャたちの会話を聞いたエレオノーラのが青ざめる。
しかし闇が無情に一刻一刻近づいている。 周りの空間を蝕むのように。
「アルファーニ様! カティア様!」
「ミネルヴァ……!」
「ご無事ですか?!」
「うん……」
ミネルヴァはカティアたちを大声で呼ぶ、カティアもミネルヴァを呼んで、彼女の胸元に飛び込む。
「アルファーニ、まさか今の文書で呪いを発動する条件があったのか?!」
「恐らくそう……たぶん発動する条件は文書を口で読むこと……くぅ……やられたッ!」
「読むって……お前は現代語で翻訳して読んでいたんだろう?!」
オーフィスターニャが呪いの発動条件を聞いた途端、彼女は違和感を感じた。
「私に聞くなッ! 私だってどうしてそうなったのかもわからないんだ!」
「おえ! 今は喧嘩してる場合じゃないんだ! 早くしないと全員が死ぬぞ!」
オーフィスターニャとアルファーニがもめている間、エレオノーラは両者を止める。 それでも状況は変わらない、絶望的な死の闇の前で、彼女たちはなすべきことはなかった。 みんなが震えながら、ただ苦しみの叫びで助けを求めていた。 イファスティを呼んで、喉が乾くまで叫び続けていた。
すりと――、
教室の扉の方角から一筋の光明が現れた。 その光はまるで闇を追い払うみたいで、彼女たちを追い詰めていた闇が一瞬にして消えた。 跡形もなく消え去って、教室も元通りになった。
「これは一体……?」
驚いたオーフィスターニャは周りを見て、頭が混乱していた。 彼女だけじゃない、アルファーニたちも呆れていた。 絶体絶命の状況から一瞬にして終わった。
彼女たちが戸惑っている間、聞き覚えのある声が聞こえた。
「ん? なんだお前ら、もう来たのかい? 早いなッ!」
「か、母さん?!」
扉を開けたのはイファスティだった。 彼女がオーフィスターニャたちが教室にいる驚いてるみたいで笑った。
「トワベールカ様……! 早いって…どう言うことですか?」
「どう言うことって……ほれ」
イファスティはひとさし指で黒板の上にある時計を指す。 彼女たちが時計を見た瞬間、全員が凍りついた。
「嘘……だろう?」
「こんなことってありえるのか?」
「まだ……七時半じゃないですか!」
オーフィスターニャ、エレオノーラとカティアはそれぞれみんなが思っていたことを話して、怯えてる顔でさがっていた。
「ミネルヴァ……私たちが宿舎から出た時、何時だった?」
「ちょうど八時でした……」
「じゃ……あれはなんだ? 私たちが時間を間違えたとでも言うのか?」
「いえ……部屋から出る直前に私は見たんだ。 時計は確かに八時をさしていた、間違いがありません」
徐々に怪しい雰囲気になっていくと思ったら、ゼロはあることに気付き、更に雰囲気を悪化する。
「みろッ! 黒板にあったはずの古代語の文書が消えた……!」
「なにぃ?!」
「これは一体……?」
ゼロが黒板を見たら、そこにはなにも書かれていなかった。 文書は綺麗に消えた、まるで最初から無かったみたいに……地面に落ちていたチョークもいなくなった。 オーフィスターニャたちはただ怯えていた、さっきの呪殺魔法と文書の内容にあった言葉……復讐。




