第二章5:ガールズトーク
食堂に入ったオーフィスターニャたちは無事に自分たちが食べたかった料理を注文して、それを満喫した。 大自然の中で食べる気持ちはまるでピクニックな気分、彼女たちはそう感じていた。
頭上にある木の枝はその隙間に風が通る、葉っぱの独特な匂いを含めて、食堂を格別な空気を生み出す。
窓のそばに食事を済ましたオーフィスターニャたちはまだ昼休み時間が余ってることで、彼女たちはのんびりとお喋りする。
「美味しかったぁ、このサラダ」
オーフィスターニャは体を伸ばして、椅子ごと後ろへ仰け反る。
「うん、このシチューも中々の一品だぁ! また食いたいかも……」
「おいおい、お前はもう大盛りで頼んだなんだろ!? まだ食う気か?」
エレオノーラはまだ食い足りない顔でペロペロと白い皿を舐める。
「荒獸族は一般的にはよく食べる種族、しかし動物の特徴を含めれば、多少違う所がある。 例えば、エレオノーラは獅子の特徴を持っている。 元々獅子は肉食系で、獲物を狩るには普通の動物より、たくさんのエネルギーが必要……」
「流石です、お嬢様」
「さすがお姉ちゃん!」
ミネルヴァとカティアはアルファーニの説明に感心する。 特にカティアの目がキラキラと輝いてた、自分の憧れの姉に対する表現。
「大体あってるけど、違うよ?」
「え?」
エレオノーラの一言で調子に乗っていたアルファーニの表情を一瞬にして変えた。
「どう言う意味ですか……? エレオノーラさん……」
ショックを受けて、白目を向いてるアルファーニの代わりに、カティアが好奇心で聞く。
「簡単なことさ。 答えは一つ、シンプルでストレートな答え、それは……」
エレオノーラはテーブルに肘をのせ、真剣な眼差しで目の前に座ってるカティアを見詰める。
カティアはエレオノーラの威圧感で思わずつばをのむ。
「それは……単に私が食いしん坊だけだ! ニヒ~」
「え?」
思いもしなかった答えの前に、カティアは姉であるアルファーニと同じリアクションした。 そしてオーフィスターニャは既に答えを知っていたのように、彼女はただ呆れた顔でため息をつく。
「そんなことより、何か別の話題を話そう、まだ時間があるし」
姉妹揃って白目を向いてるふたり、オーフィスターニャは話題の方向を変えるため、彼女は口を挟む。
すると、彼女の話を聞いたカティアの長い耳ぴょんぴょんと動いて、正気に戻る。
「じゃあ、わ私が話します!」
右手を高く上げる。
「へえぇ、ひと見知りであるカティアが先に話すとは……意外だ。 んで、話とは?」
カティアが先に口をあけたことに驚く。 オーフィスターニャはちょっとカティアが何か話したいことを気になって、彼女とミネルヴァたちは真面目にカティアを見詰める。
「あ、あのぉ…そんなに見詰めるとお……は、恥ずかちい、です……」
しかしみんなが見つめられることを気になって、カティアの顔が赤くなって頭をさげる。
「カティア、君が恥ずかしがるのは分かる。 でもね、いつまでもそんなんじゃダメだ、もし何か言いたいのなら、焦らずに、他者の視線を無視するんだ」
「お姉ちゃん!」
いきなりアルファーニが話すことでカティアがびっくりして思わず声を上げる。
「(復活したのか……)」
その間、アルファーニが起き上がったことに、ちょっとびっくりしたオーフィスターニャはあと少しで思ったことを口にしたところだったため、彼女は一瞬だけ口を開け、そして閉ざす。
「そ、そうだな……! 勇気を出せぃ、私!」
まるで煩悩が吹き出したみたいに、カティアは元気いっぱいで腕を突き上げて飛ぶ。
「その勢いだ」
「カティア様、席からいきなり飛ばないでください、行儀悪いです」
アルファーニとミネルヴァ、ふたりはまったく違う態度を取る。
ふたりを見て、戸惑ってるに見えるカティアはふたりのどちらかが言ったことを賛成しなければならない状況に陥た。
しかし――、
「ごめんなさい、ミネルヴァ。 次は気を付けます」
「なっ!」
カティアはミネルヴァの忠告を聞く。 そしてアルファーニがショックを受けたのように凹んでいた、涙を流しながらオーフィスターニャを見る。
「オーフィスターニャ・トワベールカ……わ、私はもしかして妹に嫌われた……? 姉失格なの? ううぅ……」
「お、おまっ! 泣くほどのことか? てか、お前はどんだけ妹想いんだ?!」
カティアの行為で動揺したアルファーニはオーフィスターニャに意見を求めると、あまりにも異常で大袈裟故に、オーフィスターニャは先に身を引いた。
「なるほど……まさかアルファーニはsister complexだったとは……意外だ」
まるで楽しんでるのように、エレオノーラはただ横でオーフィスターニャたちの茶番を見物していた。
「そ、それです! エレオノーラさん!」
エレオノーラの独り言を聞いたカティアは彼女に指を指して、声を高く上げる。
「ハニャ? 何が?」
「その……「sister complex」のことです! それが最初に、わ私が言いたかったことなんです……!」
「(まさかアルファーニがsister complexであることを気にしていた?)」
カティアが気になっていた言葉がはっきりと言った時、オーフィスターニャはその言葉の意味を予測する。
「どういうことですか? カティア様」
誰でもない、ミネルヴァほんにんが先に、直接に聞く。
「ええと……私達、精霊族と荒獸族はそれぞれ自分の言語で話してるでしょう? でも……歴史によれば、かつて、各種族は別の言語で会話して、異なる文字を使って書いていたとか……」
カティアが喋り始めた内容はオーフィスターニャとエレオノーラが思っていたことと遥か彼方より遠かった。 そう思ったら、彼女たちは自分が思い込んだことに恥ずかしくなる。
「ええそうよ、今更何か気になることがあるの?」
「(あ、二度目の復活……)」
二度の目覚め、アルファーニはまたしてもさりげなく、誰にも気づかずにオーフィスターニャたちの会話に加わった。
「それはですね、お姉ちゃん……お姉ちゃん?!」
カティアはまたしてもアルファーニの復活に驚く。
「ああもういいから、早く要件を言いなさい」
アルファーニは面倒なことになる前に、彼女はカティアの頭を撫でる。
「あ、はい……! 私が気になっていたことは、私達が今使ってる言語のことです」
「ワタシたちが今使ってる言語? どう言う意味だそれ?」
カティアの言葉に、オーフィスターニャは引っかかることがあった。
「皆さんもご存知ないですか?」
「いや、さっぱり……」
「ううん……」
みんなに聞いたら、オーフィスターニャとエレオノーラは先に自分たちが知らないと示す、そして残った者は頭を横に振る。 少しがっかりしたカティアはため息をつく。
しかし、彼女たちが沈黙している間、オーフィスターニャの背後からいきなり褐色の手が現れて、彼女の肩を触れる。
「どうしたんだい? 君達。 暗い顔して、何かわたしが手伝えることがある?」
「ん?」
背を向けていたオーフィスターニャとエレオノーラは後ろを向いたら、そこには美しい銀色の髪の女性が現れた。
「フェールシン先生……!」
「え? フェールシン先生? でも先生はこんな肌色だったか? と言うか、別のエルフじゃないか! しかもダークエルフだし……」
アルファーニが言った先生の苗字、オーフィスターニャは驚く。 彼女が知ってるフェールシン先生と違うエルフだったから。
現れたダークエルフのフェールシン先生、髪は凄く長い、膝まで伸びてる。 琥珀の瞳、濃くて長い睫毛。
黒いコートに紫色のラインを被せて、白い長袖のシャツの上に、淡い黄色のベストを着ている。 黒のスカートを穿いている。
「私が知っているニノ先生はダークエルフじゃなかったはずだ…」
「私もです……」
エレオノーラとカティアも同じ意見、彼女たちは歴史を担当しているニノ・フェールシン(Nino・Felsin)先生。
「このお方はユミ・フェールシン(Yumi・Felsin)先生、闇属性魔法とダークエルフたちの教師。 そして、ニノ先生の妻」
「「「えええぇぇぇええ??!」」」
真実を知った瞬間、ミネルヴァを除き、オーフィスターニャたちは顎が外れるみたいに口を大きく開けて、驚愕する。
「ユミ・フェールシン、君達が二年生に上がった時、わたしが担当している闇属性魔法の科目が加わる。 でも、本当に闇属性魔法を習得したいのなら、ダークエルフになるしかないから、よく考えておけよ。 この肌色は一生残されるから」
ユミは説明しながら、となりが空いてる席に座る。
「「ダークエルフになるしかない」? ダークエルフって負の感情に侵蝕されて、そのままダークエルフになるじゃなかったのか?」
エレオノーラは真っ先にユミが言ってたことを気になって質問する。
「ああ、そのことについてだね……」
キーンコーンカーンコーン
ちょうど説明するところ、昼休み時間が終了したの鐘が鳴る。
「あら残念、もうこんな時間か……」
「ええー」
エレオノーラはがっかりした顔ですねる。
「また機会があったら、その時は説明する。 今は教室に戻れ、授業が始まる」
ユミは笑いながらエレオノーラの頭を撫でる。 まるで親が子に撫でるみたいに、優しく、暖かく。
「あの……先生?」
ちょっと照れてるエレオノーラは顔を赤くにして、ユミを見る。
「ん? おお、すまない! つい癖が……!」
慌ててエレオノーラの頭を撫でていた手を離す。
「なんじゃありゃ? エレオノーラ、早く教室に戻ろっ!」
もう時間がない分、オーフィスターニャは大声でエレオノーラを呼ぶ。 彼女とアルファーニたち既に食堂の入り口に待っていた。
「あ、直ぐに行く! それじゃ先生、さよなら!」
「はい」
ユミと別れたエレオノーラはオーフィスターニャの元に向かう。 そしてユミはただニコニコと手を振る。
「んじゃ行こう、午後の授業が始まる……!」
エレオノーラはまだ走ってる時、オーフィスターニャは先に背を向けて、笑いながら扉を開ける。
「おいコラッ! これで終わる、みたいな言い方するなッ! てか、最初から私のことを待つ気なかったなッ!?」
「シーン……」
エレオノーラの咆哮みたいな叫びに対して、オーフィスターニャは聞いてないふりをする。
「無視すんなッ!」
そのまま楽しい毎日が続く。 時に問題を起こしたり、他の教師に叱られたり、しかし彼女たちは深層から楽しんでいた。
しかし、彼女たちが入学して一ヶ月後、新しい何か待ち受けていた。
この時の彼女たちはまだそのことを知らされていない。




