祀歌
くるり、くるり、くるくるくるり
子供が踊る狐面の子が
くるり、くるり、くるくるくるり
社の前で静かに踊る
くるり、くるり、くるくるくるり
その子は踊る主の為の踊りを
くるり、くるり、くるくるくるり
愉しげに悲しげにただただ踊る
おやおや其処行く童子や童子
妾と共に踊らぬか?歌わぬか?
何ほんの一時の事さね
舞が終われば返そうぞ?
はてさてしかし駄目じゃのう
その衣服は舞にはむかぬ
これこれ此処に丁度よい物がある
これに着替えてきてくりゃれ
ほうほうこれは良く似合っておる
まるで誂えたかのようじゃ
ほれほれちこう寄れ
踊りを教えてやろうではないか
そうじゃ、そうじゃ、それで良いのじゃ
簡単であろう?覚えやすいであろう?
なになに理由は明白じゃ
社の主がおぬしを認めたからじゃ
ほらほら後はこの面を被るだけじゃ
偶々余っておった物での
さあさあ遠慮は要らぬ
それをつけて共に舞を舞おうぞ
くるり、くるり、くるくるくるり
やいの、やいのと踊ろうぞ
この舞を共に踊った後に
童に褒美を上げようぞ
やれやれ童楽しい時間を有難う
そろそろ妾も疲れたの
何せもうずっと舞を舞っていたからのう
御主が来てくれてよかったわい
なになに体が止まらない?
当たり前じゃ次はぬしの番じゃからのう
ふむふむ止める手立てを教えろとな?
簡単じゃ次の贄を待つがよい
非道じゃ、鬼じゃと言うがの?
童、気づいておらぬじゃろ?
主はとうに死んでおって
餓鬼となっておるのじゃよ
さてはて童、主に問おうぞ
死に気づかず餓鬼と成ったお主と
疲れたから代わりの者を望んだ妾と
さてはて一体どちらが鬼なのかのう?
おやおやもう夜が明ける、妾はもう行かねばならぬ
童よ童、案ずるな
社の主が飽きたとき、新たな贄が通ろうぞ
その時妾と同じ事をすればよい
さらばじゃさらば、愚かな童よ
そう嗤いながら子供が消える
社の前に残るのは
新たな狐面の子供
くるり、くるり、くるくるくるり
子供が踊る狐面の子が
くるり、くるり、くるくるくるり
社の前で静かに踊る
くるり、くるり、くるくるくるり
その子は踊る主の為の踊りを
くるり、くるり、くるくるくるり
愉しげに悲しげにただただ踊る
くるり、くるり、くるくるくるり
このフレーズから出来ました
......何故か頭から離れないんですよね~
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