オモイデ
処女作で、全然纏まっていませんが……それでも読んで下さる方には感謝します。
始まりは、真っ白のアルバム。
絵も無い。
写真も無い。
文字も無い。
表紙も無い。
あるのは、ページのみ。
誰かの時計が動き出せば、その日から。
一つずつ、一つずつ。
生きている者全てに与えられるアルバムに載せられていく、思い出。
喜び。
怒り。
哀しみ。
楽しみ。
その中から生まれる、苦痛や幸福も。
全部全部、大事に。
でも、
わたしのアルバム―キオク―は、
ドコにいったの?
真っ暗な闇の中。
足下に落ちている、お母さんの暖かい手の写真だけが。
輝いて、見えた。