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小説のような現実世界で主人公を目指します  作者: Nanairo


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2/5

2話:試練①

「う〜眩しい...。残業続きの目には厳しい。」


チカチカする目を擦りながら当たりを見渡すとそこは何も無い草原だった。


「ここどこだ?」


辺り一面、見渡す限り平地が広がっており目印となるようなものは何も無い。


【武器を選択してください。】


唯一あるのは目の前に表示されたこの画面だけ。


「武器?何があるんだ?えーっと、剣に弓、盾、短剣、槍...。って、どれもEランクで見た目ボロボロじゃん。」


画面に表示されたのは5つの武器の画像。どうやらこの中から武器を選ばないといけないらしい。


「んー、この中なら剣一択かな。弓や槍は扱える気がしないし短剣は心もとない。盾に関してはどうやって戦うんだ?選ぶやついるのか??」


ところどころ刃こぼれがある剣の画像を選択すると目の前にすぐ剣が現れた。


「おお!すげぇ!」


いくら剣に刃こぼれがあってボロボロだろうとも、初めて見る武器と小説でよく見た展開にワクワクが止まらない。


【5分後に試練を開始します。】

クリア条件:生き残ること

失敗時:死亡


試しに剣を持って振り回しているとまた画面が現れた。


「おお、めっちゃシンプル...。ってことはこの剣で何かを倒すってことかな。やべえな、何となく剣を選んだけどこれ、大丈夫か...?」


剣道など今まで習ったことなんてなく、剣を振っていてもイマイチピンと来ない。剣に振り回されているような感じさえする。


【試練を開始します。】

レベル1:ゴブリン1体


とにかく少しでも剣に慣れようと素振りをしているとあっという間に5分がたち、前方に一体のゴブリンが現れた。


体長150センチ程度で緑色の体に尖った耳。腰には古びたボロ布を巻き、見に手には棍棒を持っている。


「あれ、レベル1?俺は確かにレベル10を選んだはずなんだけど...。」


画面のレベル1という部分に疑問を持ったが、ゴブリンがすぐに向かってきたので一旦置いておくことにする。


「すげぇ、小説で読んだ特徴とほとんど同じだ。生ゴブリン初めて見る〜!っと、危ねっ!」


イメージのままのゴブリンの姿に感動しながらも、何とか攻撃を避ける。


「いや、ちょっと待って、はやっ、うぉっっ!」


素早さはもちろんのこと、避けた攻撃が地面に当たった時のドゴッという音から力もまあまああることが分かる。


「やべえ、あれ頭に当たったら脳みそ飛び出そうだな...。」


こちらも隙を見ては攻撃を仕掛けるがなかなか当たらないし当たっても皮膚1枚を切り裂くくらいだ。


「このっ!いい加減倒されろっっ!」


「キキッ!」


ヤケクソに振り回した剣がゴブリンの右足を切り裂き、動きが弱まる。


「今だ!」


ゴブリンが怯んだところを逃さず、ゴブリンの胸目掛けて剣を突き出す。


ズブッとした嫌な感触が手に伝わり、真っ赤な鮮血がゴブリンの胸から飛び散る。


「ギッ...」


正確に心臓を尽きさせたようですぐにゴブリンは絶命した。


「はぁっ、はぁっ、やっと倒せた...。うう、感触がきもちわりい...。血もだいぶ浴びたし風呂に入りてぇ...。」


ここ数年、運動不足だったせいでだいぶ息も絶え絶えだ。立っていられずその場に座り込む。その時また目の前に画面が現れた。


【レベル1クリア】

報酬:ステータスポイント 1


「ステータスポイント...?あっ!」


今回のクリア報酬としてステータスポイントが付与されたようだった。


「そうだ、あんなに小説を読んでたのになんですぐに気づかなかったんだろ。ステータスオープン!」


【ステータス】

名前:鳴海(なるみ) (ゆき)

レベル:1

体力:1

魔力:1

精神力:1

筋力:1

耐久力:1

敏捷:1

ステータスポイント:1


「おおおおおお!これこれ!ステータス画面!」


現れたステータス画面に興奮は最高潮だ。さっきまでの疲れも吹っ飛んだ。例え全てのステータスが1だろうと関係ない。これから伸ばしていけばいいだけの話なのだから。逆に伸ばしがいがあってそれも興奮ポイントだ。


「ポイントをどこに割り振るかなんて考えるまでもない。俺の小説知識を舐めんなよ。最初はこれ一択だろ!」


【ステータス】

名前:鳴海(なるみ) (ゆき)

レベル:1

体力:1

魔力:1

精神力:1

筋力:1

耐久力:1

敏捷:2

ステータスポイント:0



「どの小説もほとんどは最初敏捷に振ってたからな。いくらほかを伸ばしても攻撃を避けられなきゃお陀仏だ。」


ということでポイントは敏捷に割り振った。試しに近くを走ってみるが少しだけ速くなった気がする。


「ステータスが1変わったくらいじゃこれが限度か。でもま、ないよりマシだろ。」


【5分後に試練を開始します。】

レベル2:ゴブリン2体


「あー、なるほど。あれか?レベル1からクリアしていって最終的にレベル10まで到達するって感じか?じゃあレベル1とかを選んでたらさっきので終了ってことかな。」


また出てきた画面に考察を進めるが判断材料が少ないためまだなんとも言えない。


「ま、次もクリアしてからまた考えるか。」


目の前に出現した新たな2体のゴブリンに一旦思考を中断する。


今度のゴブリンは一体は棍棒、もう一体は短剣を手にしている。


「2体同時はキツイな、どう戦うか...。」


棍棒のゴブリンの方が先に向かってきたため真正面からの攻撃を横に避ける。やはりさっきよりも攻撃が避けやすくなっている。敏捷様々だ。


次に後ろから短剣を突き刺そうとしてくるゴブリンを躱して足を切りつける。まずは機動力を奪う作戦だ。


左ふくらはぎを切られたゴブリンはよろめき、明らかに動きが遅くなった。作戦通りだ。

その隙に棍棒の方を相手にする。振りかぶってくる棍棒を避けながらどんどん体に傷を与えていく。苛立ったゴブリンは飛び上がって大きく棍棒を振りかぶり俺の頭上目掛けて振り下ろしてくる。棍棒が俺の頭に当たるギリギリで素早く身を屈めて右に避けた。


するとその棍棒は短剣のゴブリンの脳天に直撃し脳みそをぶちまけながら短剣ゴブリンは絶命した。


思いもよらず仲間を殴り殺してしまったゴブリンは俺のことも忘れて狼狽え、動きを止めた。その瞬間を逃さず俺は背後に周りゴブリンの背中から剣を突き刺し、棍棒ゴブリンの方も倒すことに成功した。


「はぁ、上手くいってよかった。これでレベル2もクリアだ。」


棍棒ゴブリンの攻撃を避けている時に後ろからにじりよってくる短剣ゴブリンの気配に気づき、棍棒ゴブリンの攻撃を誘導したのだ。自分でもこんなに上手くいくとは正直思ってなかったので驚いている。


【レベル1クリア】

報酬:ステータスポイント 2


「お!今度は2ポイントも貰えるのか!これも敏捷に振ろう。」


【ステータス】

名前:鳴海(なるみ) (ゆき)

レベル:1

体力:1

魔力:1

精神力:1

筋力:1

耐久力:1

敏捷:4

ステータスポイント:0


「おお!体が軽くなったのを感じる!」


手足のダル重さがなくなり、試しに剣を振ってみるとヒュンッと風きり音が聞こえた。


「これでだいぶ動きもマシになりそうだ。」


剣が手に馴染む感覚に満足しているとふとゴブリンの死体が目に入った。


「そういえば...」

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