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小料理屋アコ~心おだやかなおもてなし  作者: 村越 京三


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たまにはこんなお客さん

小料理屋アコは本日も賑わっていた!

そんな中こんな珍しいお客がご来店

してきた


アコ【いらっしゃ~い】


矢野【酒くれ酒】と暖簾をくぐって

   店のドアをガラガラと

   寄りかかる用にして

   開けて入ってくる


広志【すいません、(うち)飲み物は   

   持ち込みでしてね隣の酒屋で

   購入いただけますか?】


矢野【分かったよ】と店を出る…


哲男【珍しいですね~

   あんなに酔っ払いの客】


洋之【そうですね~】


アコ【あなたたちもそれ位の

   出来事はないのかしらね~】


和邦【哲男さんもあの失恋から

   進みませんね~】


哲男【でも最近気になる子が

   いるんだよ~】


洋之【誰っすか!誰】


和邦【これは聞きださないと】と

   息巻いていると


広志【まだ、上手くいくとは

   限らないからな!】と

   さらっと言って調理場に

   戻っていった


哲男【そんな事言わないで

   下さいよ~】


アコ【なるようになるわよ】


矢野はと店を出て隣のワコの酒屋に

向けて歩いて着くと…


ワコ【いらっしゃ~い】と立ち上がる


矢野【酒くれ酒!】投げやり風に


ワコ【何!日本酒でいいの!】大声で


矢野【何でもいい!】と投げやりの様に


ワコ【仕方ないわね~これ持って

   いきなさい】とある

   日本酒瓶を持たせた


矢野【ありがとよ】と言って

   再びアコの店に戻っていった


アコ【戻ってきたわね】


広志【はいよ!お通しに揚げ出し豆腐

   お待ちどうさん!】


矢野【お~い、頼んでないぞ!】


広志【もう店じまいなんでな、

   たいしたもんじゃないが

   食べていけ】


アコ【食べていきなさい、ほらっ】


矢野【ありがとよ】と言って

   食べ始めた


それから少し時間が経過して…


矢野【和菜~逢いたいよ~

   俺が悪かったから和菜~】と

   飲みすぎて酔いつぶれて

   寝てしまった


広志【仕方ないな】と呆れている


アコ【少しだけこうして

   おきましょうか】と

   毛布をかけた


少し時間が経過して…


アコ【仕方ないわね】と

   歌い始めたのだ


アコは気まぐれで歌う事がある

ただし、今流行りの歌はついて

いけないらしい…


“飲み物でも買いに行く様に

君はじゃあねと言った~

閉めたドアの音が重く響いて

この胸を引き裂いた~

君が置いていった雑誌には

コップのシミが出来て

乾いて消えるかと思ったら、

あざの様に残った

当たり前は、いつも脆い、

君がいない世界が待ってる

いつもの様な僕で居られるけど

誰にも気付かれずに泣いていた


何を見ても何に触れていても

二人で分け合った事に気付く

窮屈だった夜ほど愛しくて

痛みだけがそばにいた~


新しいキスをいくつもして

塗り替えたつもりでも~

君という空白は埋まらない

あの日からずっと~

Youre.the.other.

half.that.makesme.whole

(あなたは私という存在を

支えてくれる唯一の人なのです!)

抱えた傷は形を変え

いつしか体の一部になる

人はどうして、叶えられぬものを

引きずりながら生きていくのだろう


何を見ても何を感じてても

二人で分け合った事に気付く

僕はこれからも探すのだろう

失われた半分を~


何を残し何を捨てればいい

何を忘れ何を願えばいい

誰もが迷い探し続けてる

壊れやすい永遠を~

失われた半分を~

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