念のためのまさかの…
時刻は朝の7時半を過ぎた頃…
広志とアコは念の為の仕込みの
準備をしようとしていたその頃…
お店の前に1台のワゴン車が
止まった…車の中からは谷出豆腐店の店主である谷出が下りてきて荷物を
運んでくる、作業しながらの
それぞれの会話…暖簾をくぐり店の
ドアをガラガラガラと開けて
入ってくる…
谷出【おはようございます】
広志【おはようございます~
どうしたんですか?】と
色々作業をしている
谷出【八百屋と肉屋の大将から話を
伺いましてね、
これをと思いまして】と
あるものを差し出す
広志【おからですね】
谷出【これでドーナツでも
作ってやって下さいよ】
アコ【ありがとうございます~
もしよろしければこれを】と
テーブルにお茶とおにぎりと
味噌汁を置いていく
アコ【少し作り過ぎてしまって…】
谷出【ありがとうございます!
それではお言葉に甘えて】
広志【でも運動会で出す予定では
ないんですけどね】
谷出【千成飯店さん、一度お邪魔して
味は美味しいのですか
少しこだわりが
強すぎて困る部分も
ありましてね…」と
苦笑いしている
広志【あ~千成さん開店の時、
結構こだわりについて
話してましたからね~
本場の料理の味を
提供したいんだと】
谷出【そうなんですね】
広志【確か以前は中華街で
勤務されてそれで今回
独立したんでしたね、
まぁ場所にもよりますが
こだわりが過ぎれば
敬遠される事もありますが、
私達もお邪魔しましたが
美味しかったですよ!
千成さんからすれば
宣伝と焦りの両天秤の
気持ちなのでしょうね】
谷出【そうなんですね~
吉と出るか凶と出るか…
ですか】
そう言いながら谷出は
おにぎりと味噌汁を食べ終えた
谷出【それではありがとう
ございました!
美味しかったです】
そう言って谷出は店を後にして
車を走らせて去っていった
さてさて時刻は朝の8時半を
過ぎた頃…広志とアコは念の為の
仕込みの準備をある程度キリの
良い所まで進めていたその頃…
普段は土日祝は朝から賑やかな
子供達の声があちらこちらと
聞こえてくるのですが、
今日は遠くからかすかに聞こえてくる!ある意味で運動会なんだと
実感している
広志【ふぅ~こんな物かな~
アコ~そっちはどうだい】
アコ【そうですね~こちらも
ある程度は出来てますよ~】
広志【後は冷凍庫に入れて
しまっておくかね】
アコ【はい、そうですね~
お父さんぼちぼち
お茶にしますか?】
広志【そうだな~一休みするかね】と
テーブルの椅子に
腰を落として座る
アコ【お父さんお茶どうぞ】と
湯飲みにお茶を入れて渡す、
それをゆっくりと飲む広志
広志【あ~少し落ち着いたよ】
アコ【それは何よりです】と
こちらもお茶を飲んでいる
広志【運動会ぼちぼち始まるか~】
アコ【昨年まではこの時間から
学校の中で仕込みの
仕上げしたり準備したり
バタバタしてましたからね~】
広志【そうだな~何だかんだで
6年やった事になるのか~】
アコ【そうですね~最初は
お願いされるとは
思いませんでしたけどね】
広志【確かにな…やむを得ずと
言う方が正しいがな】
アコ【今年は仕込みが終わったら
外から見学させて
もらいましょうよ】
広志【そうだな~今年はのんびり
させてもらうとするか~】と
腕を伸ばしている




